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~PINK デビュー30周年企画~「PINK BOX」全曲クロスレビュー(2):2ndアルバム「光の子」

 昨日からまとめ直しております80年代を代表する超絶技巧バンドPINKのリマスターBOX「PINK BOX」の全曲クロスレビュー。本日は2ndアルバム「光の子」がテーマです。この頃はまだ若かったのか連日毎晩Twitter上でツイートし合っていましたが、今ではそんな体力はありそうにないですね。平気で3時間とか経過していましたので。
 それでは、2ndアルバム「光の子」、お楽しみください。

◆2nd「光の子」

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〜オープニング〜

@tpopsreryo:
さて、昨日より始まりましたPINK BOXリリース記念、各アルバムを1曲ずつレビューしていこう(?)企画ですが、本日は2nd「光の子」でございます。@junnoviさん、準備はよろしいですか?

@junnovi:
ハーイお待たせです。今日は5分遅刻しました。スミマセン。さて『光の子』ですね。来たよ来たよ~w

@tpopsreryo:
はい、こんばんは。それでは「光の子」を始めましょう。昨日は1st「PINK」で、結局1枚目ですべてを出し切った感があるという評価になりましたが、この2枚目からは焼き直しというかバリエーション的なものになっていったという印象もあるのですが。

@junnovi:
昨日から今日にかけて述べ4回聴いてますけど、やっぱりその印象はますます強くなってます。2ndや3rdって商業的な成功や評価も上々だけれど、20年の時を隔てて時代的な文脈を除外して冷静に聴くと1stが最も抑制の利いた理知的なアルバムでしたね。

@tpopsreryo:
学生時代にあんなに聴き込んどいて4回も聴いたのかいw 確かに1stは当レビュー(http://reryo.blog98.fc2.com/blog-entry-184.html)でも10点満点つけた名盤ですけど。でも2nd(http://reryo.blog98.fc2.com/blog-entry-359.html)も3rd(http://reryo.blog98.fc2.com/blog-entry-396.html)も9点つけるほどやっぱり気に入ってるのも事実で。焼き直しという評価も実は余り気にしてないんですね。

@junnovi:
なんせメンバーがみんなして曲者集団だと思うので、アルバム一枚で早々に全ての引き出しを開けてしまって、おしまいとなるには役者が揃い過ぎてる。もっとあざとい仕掛けとか、小憎らしい演出とか、もっと我を出して周りを引かせるほどのスピード感とかあるはずだし。

@tpopsreryo:
そうですね、もっともっとはじけても良かったんですよ。結局2枚目で1番クセがあったのはゲストのRAだったりするので。曲者といえば、PINKの中で最もクセがありそうだったのは渋谷ヒデヒロじゃないかと思ってるんですよ。あのショコラータを率いてた時点でただものじゃない。

@junnovi:
出た!ショコラータw 渋谷は要チェックやと思う。PINKがリアルタイムで活躍していた頃、良く言われてたのは、ドラムスもベースもキーボードもボーカルもおるのに、ギターがおらんってことだった。それはTOTOのボーカルがいないのを引き合いにしてた。
今こうしてリマスターを聴くと結構個性的なギターフィーチャーがあって、案外ワンパなベースや意外に地味なシンセよりもあれこれ腐心してる感じで、私は嫌いじゃない。

@tpopsreryo:
そう。特にこの「光の子」はゲストギタリストはRAが3曲参加しているのみだから、より渋谷氏が活躍している作品とも言えますね。「GOLD ANGEL」で作詞もしているし。

@junnovi:
なるほどね。今回のリマスターでの最大の発見はギターの多彩さなんよ。誰だTOTOを引き合いに出してギターのいない不幸なバンドっていう評判を定着させたのw 隙さえあればすぐにエスノに走るワンパぶりより頑張ってるやんw 彼(福岡ユタカ)は別の意味で頑張ってるけどw
良い意味で計算をするというのも良いと思う。わかって引き算をするとかいう事もプロならサラリとやってのけて欲しいもん。

@tpopsreryo:
1stが名盤というアーティストは意外と多いんですが、PINKもご多分に漏れずということなんですね。そしてこの2枚目以降の出来によってそのアーティストの実力が測れる、というのがワタシ個人の見方ということで。

@junnovi:
靖幸(岡村)とかも1stが私は好きだねえ。そしてDATEで自家中毒の道を見事に歩み始めて「青年14歳」で自己完結するくだりは、実に曲線を描いているようでわかりやすい道程やね。でも私は「青年14歳」の訳のわからなさは貴重やと思う。

@tpopsreryo:
そこで岡村さんについて語っちゃうと趣旨がズレて来てしまうんでまたの機会でいいですか?「青年14歳」は確かに訳分からない名曲だけどw じゃあそろそろ1曲目行っていいかな?

@junnovi:
1曲目「光の子」ですね、センセ、ヨロシクです。


1.「光の子」

 作詞・作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
それでは前置き長くなりましたが1曲目「光の子」。オッオッオッオッオッオッオッオッ♪ w ここからのドラムとベースのアタック感が好きですね。ムチのようなSEもスピード感を助長している感じでオープニングとしては成功かなと思いますが。

@junnovi:
何が何がセンセ。この1曲だけでこのアルバムは終わりでしょ(オイ!)。しょっぱなからコズミック全開やんかw 手のひらの指をめいいっぱい大きく開いて右左から力いっぱいクラップしたような「パァーーーーーン!」それで私は宇宙空間に旅立てる。

@tpopsreryo:
ああ、この曲に宇宙を感じますか!イントロはサイバーチックだけどリズム隊は物凄いドタバタしたせわしなさで、しかしそこがいいw そしてタラマイカ カイランって何なんだろう。

@junnovi:
そりゃそうやわセンセ。だってこの曲の最も重要なモチーフは宇宙との交信やでw 間奏のところで福岡ユタカは、とうとう宇宙人と交信するところを私たちに披露してくれてるんです!相当な覚悟です。最初から2声のコーラスワークに覚悟を感じます。圧倒的です!素晴らしい。

@tpopsreryo:
やっぱり彼の高音は和田アキ子ですよねw それにしてもTOTOを引き合いに出してるの?初耳だわ。この曲でもノンエフェクトのジャラ〜ン♪ってフレーズでいい味出してるよ。

@junnovi:
そこに縄がヒュンヒュン右に左に飛び交って、横っ面を気持ち良くまたしても引っ叩きまくられて「目ぇ覚まさんかい!」と言わんばかりの音楽的DVの嵐。瞠目せずして何をするんな!?w 何というオープニングなんでしょうw 素晴らしい音楽体験ですわ。

@tpopsreryo:
光り始める、マッシマッシマッシマッシ イェーエ♪って歌詞はスゴいなw ここのサビ前?の盛り上がりはもはや十八番とも言っていいと思うけど。盛り上がりますね!

@junnovi:
そこもどこも、とても重要です。Bメロから存在感の増すギターも忘れないで欲しい。この音かなり好きなんです。そしてセンセのいう「♪光り始める~」や。何やねん「マッシマッシマッシマッシィ、イエーーーーー!」って(爆)。ホンマ宇宙語やわ。
ここで音楽的な喜びのシャワーを全身で浴びる訳です。彼らの語彙では放射線いっぱいな「宇宙線」なのかも知れないけどw 1曲目にしてアルバム最大のハイライト到来!

@tpopsreryo:
そうか、宇宙との交信か!地球外生命体にも通じるようになったんやなw そういう意味では「SHISUNO」も交信が続いているのかw

@junnovi:
もちろんその文脈で2曲目の「SHISUNO」も解釈しなければなりません。それがリスナーとしての使命であり、良心です。わはは!


2.「SHISUNO」

 作曲:福岡ユタカ・矢壁アツノブ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
まあ絶賛しててもキリがないので、2曲目いきましょう。1曲目とつながる形での小作品「SHISUNO」。インスト扱いですが、相変わらずの緯度の低い造語コーラス入り。個人的にはここで肩透かしを食らうんですがw

@junnovi:
待って待ってセンセw この曲を語りきらずして次はないわw 後半なんて何書いて良いか判らんくらいやのに!(エ?)

@tpopsreryo:
よし、じゃあ「SHISUNO」も含めて「光の子」も語りましょうか。どうせつながってるんだしw

@junnovi:
最初の「ワ・ワ・ワ・ワ・・・」から「SHISUNO」への接続までのクールダウンはこのアルバムの奇跡ですね。センセが指摘するリズム隊のドタバタぶりも含め、ここまで多彩なコンテンツをこういうパッケージにして展開する曲を当時他に知らなかったから、圧倒的な影響力があった。この曲のリマスターを聴きたくて今回のPINK BOXを買ったようなものと言っても良いです。どっかの星雲でミッションを遂行して帰って来たみたいな感じで、心からその敢闘ぶりを讃えたい私なのです。

@tpopsreryo:
そうかもしれない。1st「PINK」の楽曲は高いクオリティでまとめてきた感があったから、この「光の子」のパワーリズムには圧倒されるものがありましたね。スラップの弾け方にも星が瞬いているようで宇宙を感じる、とも言えるかも。

@junnovi:
はぁ。カタルシスの嵐がこれで収まったよ、センセw 2曲目の「SHISUNO」はやっぱり多国籍音楽へのトリップ。この曲を聴くと昔から粘土の壁で作られた建物の中で、強い日差しと熱気を避けようとして深い影の中で瞑想するような音楽の場を連想してしまう。

@tpopsreryo:
うん、1曲目と比べて妙に乾いた感じがするんだよね。勢い任せに2曲目を投じるわけでなくて、1度クールダウンさせるわけで。そこにちょっとした肩透かし感があるわけです。ってここまでで1時間たってしまったよ、オイw

@junnovi:
ゴメンね、センセ。何せこのアルバムは「光の子」で95%以上なんやもん(コラッ!)。ホンマ中盤からの耐え難いリフレインについては退屈すぎて辟易とするんです。
アルマテラピーの精油の中でパチュリーというのがあるんですけど、あの匂いを思わせる。それはね、学校の下駄箱の、乾いて埃っぽいのに、執拗な湿っ気のある土の香り。そういう南国の、風の止まった、暑くて白くて影暗い世界。

@tpopsreryo:
相変わらずの文学的表現ですねえ。そろそろ3曲目いきましょうか?

@junnovi:
そやね、この2曲目はその程度の印象。次いこ、次w
3曲目は曲名の漢字がややこしいねん。漢検準1級やわw


3.「日蝕譚-SOLAR ECLIPSE-」

 作詞:吉田美奈子 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
では3曲目「日蝕譚-SOLAR ECLIPSE-」。これは吉田美奈子臭がスゴいですね。いわゆるシブい部類に入る曲だけど、ベースラインが好きな以外は、ちょっと合わないタイプかも。

@junnovi:
吉田美奈子ねぇ。昔から余り近寄らなかったですw この曲は2曲目よりかはアーバンなトーンが加味されて、福岡ユタカの茫漠とした歌が砂嵐を連想させるんです。日蝕じゃなくて。そしてセンセの言うとおりどこまでも硬質なベース。余計な寄り道を許さないタイトなライン。

@tpopsreryo:
でも流れとしては1stの焼き直しというかバリエーションな感じかな?

@junnovi:
たしかにそうかも。少し違うとすれば、アストロノミカルさが希薄になって、どこか夥しい数の砂粒と、顔を背けたくなるほどの強い横風。そしてサビの雄叫びw 間奏の3度のコーラスは日蝕ではなく朔太郎の「月に吠える」みたい。イメージ戦略失敗?

@tpopsreryo:
吉田美奈子は80年代後半くらいからバッキバキになってカッコいいよw ちょっとこの曲、間奏に工夫がないのがね、気に入らない部分なのよ。せっかくの彼のフェイクもオーオオオッ♪って言うだけでさw

@junnovi:
その「オーッオー。」っていう雄叫びが獣っぽいし、空に向かって吠えてるんよね。じゃ、センセ。次に行きますか?w


4.「HIDING FACE」

 作詞:安藤芳彦 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
はい、では4曲目「HIDING FACE」。実は多分こんな人いないかもしれないんですが、ワタシPINKの楽曲の中でこれが最もフェイバリットな曲なんですよ!ロマンとトリッキーさが同居した素晴らしい曲だと思います。

@junnovi:
マ、マヂ? ちょっと衝撃。この曲から本格的にこのアルバムの「くぼみ」が始まると今日の昼過ぎあたりまで本気で20年間思いつづけてたのにw この曲なんよ、ここに来て急に評価を惑わせた曲というのは。まだどう考えたらよいか定まらない。
何にせよ、今まで思い抱いてきたことも含め洗いざらい書いてみようと思う。この曲は私が2ndの評価を下げる要因のひとつだったんだけど、前作よりも後退したような印象があって。でもそうでもないなって今日の昼過ぎあたりから考えが変わった。あ~何て書こう。
Bメロの終わりの「風の加速度」と言うメロディの性急な持って行き方とサビになって「ウーメン、ウーメン」という泣きの入ったメロディとのミクスチャーを理解するには20年の時間が必要だったように思う。思えばとても判り易い音楽的語法やと思うけど。

@tpopsreryo:
この曲はね、福岡の声や岡野のベース、ホッピーのシンセとか個性とかクセ者とか言われてた彼らを、超個性的なRAのキャラクターに後押しされた渋谷ギターが光り出して、PINKとしての色を崩さずに完全にギターがその他のパートを凌駕している、画期的な曲なんですよ。
この曲はなんといってもRAのエイドリアンブリューばりのトリッキーないななきギターが素晴らしい。そしてこれでもかと主張する岡野ベースとのせめぎ合い、シンプルに徹する渋谷ギターとRAギターの絶妙なマッチング。Bメロにひと展開ある部分も良いし、サビ前に跳ねるフィルイン入れるのも◯!
極論で言えばこの曲はPINKというよりはRAの曲と言ってもいいくらいで。彼のキテレツさは原マスミとか聴いていればわかると思うけど、特にPINKのあのリズム隊があってこそ生きる個性派ギターで、この曲はそこに渋谷ギターとの対比が生まれることで化学反応を起こすわけ。

@junnovi:
ここでもギターやね?結構縦横無尽に曲全体を渡り歩いてるよね。私は地味なんだけどなぜか矢壁のドラムスの上手さを思ったよ。

@tpopsreryo:
間奏のアーミングとかに痺れるんだなあ。ワタシは基本シンセ人間なんだけど、テクノポップやニューウェーブってこういうトリッキーなギターがあってナンボとも思ってるんで、この曲はエラいツボだったんですね。これ以降ギターが活躍する曲はなんだかロックになっちゃってw

@junnovi:
センセの説明を読んでると思うのが、メンバーとしてはこの曲をこのテイクで自分たちのアルバムに収めることについて、どういう考えだったんだろうって。ある意味センセの言うことって、PINKじゃないってことでもあるし。それくらいの鷹揚さは彼らにはありそうだけど。

@tpopsreryo:
うん、多分この曲はRAをフィーチャーしようというのが前提にあったんだと思う。お披露目っていうかw 確かにPINKじゃないかもだけど、やっぱり岡野+矢壁のリズム隊のセンスあってのものであるし、ホッピーは控えめに徹しているのもPINKらしいとも言えるんじゃないかな!

@junnovi:
センセ、説明が上手いなぁ。流石やね。ウーメンがリフレインに入り出すと益々ギターが主張し出すし、曲の終わりも黒板を爪で引っかいたような音色で締めくくるけど、不思議なんよね。実は、今日はこの曲を6回聴きました。

@tpopsreryo:
ワタシは6回聴いても飽きないよw あり得ないギミックが詰まったこれぞセンスの塊のような曲なんですよね。といつもより興奮気味に書いておりますがスッキリしましたw RAと渋谷の融合が凄まじいのってこの曲くらいだし。6〜7曲目もRAは参加してるけどそれ程ではないので。

@junnovi:
RAという個性を完全に無視してた私。恥ずかしい・・・。ただ言い訳としては今日になってこの曲が妙に引っかかってしまって、他の曲と比べて倍の回数を聞いたってことかも。それでもこの曲のミソが何であるかが判らなかったよ~。


5.「GOLD ANGEL」

 作詞:渋谷ヒデヒロ 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
それじゃ興奮覚めやらずというところで、5曲目「GOLD ANGEL」に行きます。メロトロン的ストリングスをフィーチャーしてますけど、楽曲としての目新しさはなく、緯度も高そうなw 感じがする、ちょっと評価に困る曲です。

@junnovi:
これはねぇ~センセ、あれですわ、アメリカンw 何か田中星児の「ビューティフルサンデー」と変わらないと。あ、でも好きですよ「ビューチフルサンデエ」。サビの中にある「♪スカ~~イ~~」あたりの曲展開はこの曲全体の持つ開放感を本格的に拡張させてて、「枠」が外れていく力強さに胸のすく思いがする。ただ好きか嫌いかというと、ん~ってなるw 私としては「こんな曲も僕たちは上手く演れますよ~」的なプロフィール的演奏曲で、レベルとしても1stにすっぽり収まってしまうような曲という位置づけです、私は。

@tpopsreryo:
ゴメン、田中星児に爆笑www そうだ、それだ!「ビューティフルサンデー」だ!もうこの一言だけで言い尽くされた感あるわ。ありがとう。このレビューやっててよかったわw

@junnovi:
お役に立てたようで、光栄です。うほほ。


6.「DON'T STOP PASSENGERS」

 作詞:安藤芳彦 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
5曲目は自己解決したのでw、やっと後半にいきたいと思います。6曲目「DON'T STOP PASSENGERS」。シングルカット曲ですね。実はこれ好きなんです。junnoviさんにはリフレインがしつこいって言われると思うけどw この歌うベースラインは気に入ってます。

@junnovi:
(泣)。もう勘弁して欲しい・・・。吉本の「モーレツしごき教室」並みにしつこいねん。「アカンやろ。」と突っ込みを入れずに居れないリフレインの嵐。悪いけど本当に心底キライ。落ち着いて聴いてられない。

@tpopsreryo:
DON'T STOP PASSENGERS♪の3回目で起承転結の「転」があるじゃない、コード進行的にw 正直に言ってPINKのシングルカット曲ってアルバム曲に比べて大したことのない曲は多いと思うよ。RAのギターソロでノイズがパンして左右に飛ぶとか聴き所もあるよw

@junnovi:
でも聴きました3回w よく聴くと案外繰り返しが思った以上に少ないんよね。でもセンセの指摘箇所を今聴こうと思うほどの勇気は、今のところ持ち合わせてないので「光の子」と抱き合わせで明日聴いてみますわ。
ブリッジのところのスピード感の力強い貫き方は、プロの仕事やなぁって感心しますけどね。独自性は乏しいよね。

@tpopsreryo:
いや、無理にとは言いませんわw RAのソロも彼にしては大人しいというか大人の事情で自重しているというかだしw さっさと次行きましょう。

@junnovi:
お気遣いすいません。で、でもこの次も・・・嗚呼!


7.「ISOLATED RUNNER」

 作詞:安藤芳彦 作曲・編曲:PINK

@tpopsreryo:
それでは7曲目「ISOLATED RUNNER」。福岡ユタカは堀ちえみに「愛のランナー」を提供しているほどのランナー好きでしょうか。これも前曲に引き続きリフレインの嵐。実はコレも好き。イヒヒw これもベース好きなんです。あれだけ自由なのに小節にビタッとはまってるところが。

@junnovi:
アイヤー!このあたりはホントにアルバム『光の子』の谷底で、今回の聴き直しでなんとか「Hiding Face」の良さと「Gold Angel」の田中星児を理解したのにw、これら2曲だけはどうにもこうにもリフレインの数だけは解釈とかの余地はないもん。無理w

@tpopsreryo:
まあそうだと思っていたけどw でもテーマが「孤独のランナー」なんだから変化がないのは許してあげてw これはPINK王道の良いBメロを持ってるんだよ。応えのないいらだたしさ♪って歌ってるじゃない?そういうテーマなんだから。無理と思わせるのは成功なのかもよ。

@junnovi:
このBメロ、今の今聴き直してるんだけど、なぜか「未来警察ウラシマン」を思い出したよ。なぜ?w

@tpopsreryo:
ウラシマン?いや、そこはわからないw まあここの良さも岡野ベースのおかげもあるんだけどね。なんかもうしゃっくりしてるかのようなチョッパープレイというか。

@junnovi:
っんとに、繰り返しばっかりやのぅ~。イライラ。「♪isolated runner」のメロディだけでもゆるい安直さなのに、続いて「run and run」で軽く流すんだもん。やっぱりアカンと思う。間奏の部分は、ワッワワという音が連打してるけど、これ何?

@tpopsreryo:
あ、まだ言い足らなかった? 最後は「high and high」って変化つけてるやんw ワッワワワッワワ♪は、当時流行のドモリングサンプリング手法の賜物だよw

@junnovi:
もう泣きたい・・・w


8.「青い羊の夢」

 作詞・作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
はい、では8曲目いきます。「青い羊の夢」。かなり変わったテイストの曲ですけどPINKとしての枠は外してない感じですよね。ここではシャープなシンセの入れ方が秀逸。アフリカンなパーカッションも無国籍感が出ていますねえ。

@junnovi:
お得意の領域での勝負服ならぬ勝負曲というところでしょうか。メロディラインは随所に休符を盛り込んで、余裕を感じさせるあたりに魅力があるね。好きか嫌いかと言うと、これも実は余り好きじゃないんですw 「それがわししつかんだ」~って、おかしいやん?

@tpopsreryo:
ワタシはこれまた好きな部類ですがw  「それがわししつかんだ」、つまり「鷲掴む」という意味なんでしょうね。ただなぜ「わしし」と言ってしまうのかw この「し」余りが何を意味しているのか、これがいまだにわからないんですよね〜。

@junnovi:
福岡ユタカは単語をごまかしたりせず、かなりクリアな発音をする人だから、ここまでクリアに「わししつかんだ~」って言われると、脳みそのしわが一本入りそうになる。
「おおおおおおお~」の後にあるモワモワッとした音も、ドモリングサンプリングってやつ? あとセンセの言うとおり、ホッピーのシンセワーク、中々シャープだよね~。結構いい感じ。間奏では福岡くんがやっぱり隙を見つけてエスノな瞑想に走ってるw

@tpopsreryo:
それは違うでしょw この曲の終わり方、意表を突かれた音階で終わるでしょ?こういうのもアーバンでいいなあって。さあ、次いきますか、あともうちょっと。
なんにせよこの曲は、結構音数がすっきりしているんですよ。そこに余裕を感じるわけですね。ほら、GRASS VALLEYの「MOON VOICE」ってアルバム、あの世界というかサウンド観に近似性があるような気がしますね。

@junnovi:
センセの言うその終わり方も片目つぶって片足立ちでやってますっていう余裕を感じる。あれ、ドモリングサンプリングじゃないんだw


9.「星のPICNIC」

 作詞・作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
では9曲目「星のPICNIC」。ああ、これはちょっと・・・勘弁して下さいw まあこれもPINKの色とは思いつつも、ちょっと安易に作っちゃったかなって感じの、手抜き感が残念だなあ。

@junnovi:
題名でコズミックさを表現しようする安直な意図を感じなくもないけど、それよりも、この人たちにPICNICはないでしょw? 私なら「星のマンダラ~」にして最初から作り直します。もちろんサビの終わりは「♪シーオブマンダラ〜」で。

@tpopsreryo:
ちょっと!それもうやってるからw そんなメジャーなメロディでマンダラー♪はないわw
こういうミディアムな曲には高確率でメロトロンっぽいのが入ってくるね。でもこのダラ〜ンとしたギターは苦手なんです。なんか牛乳を温めると表面にわけのわからない膜が張ってる、というような違和感。

@junnovi:
うおっセンセが珍しく比喩表現を使ってる! もとい。こういうギターサウンドってバンドという形態によく出現するパターンじゃない?あっしも、センセと同じで好きじゃないですねぇ。

@tpopsreryo:
そうなんすよ、よくある普遍的なギターパターンなんですけどね、やっぱりワタシはこうガガガガ、ギュ、ギュ、ギューン♪みたいな、トリッキーなのが、RAみたいなのが、「HIDING FACE」みたいなのが好きなんですよw

@junnovi:
センセの好きなのは、平沢(進)先生のうそ泣きギターとか?土屋昌巳ギュルギュルプレーとか?角松(敏生)のギターの角っこに女の子のフィギュアを乗せてそうなプレーとか?原田真二のフェイクの方が饒舌なギターとか?ゲラゲラ。地味だけどカッティングが上手い西田(信哉)とか?

@tpopsreryo:
成田忍とか板倉文とかも好きだけどね、今堀恒雄とかがPOPSに参加してるヤツとか。平沢先生はもはや大道芸だし、土屋先生はなんでドヤ顔で弾くのかだし、角松は言わずもがな、原田真二はワタシの中ではダンサー扱いで、西田は3rdまでは好きだったなあw

@junnovi:
ギャハハ!文ちゃんね。いいね~。って横道逸れてしまっちゃダメだったね~w 小川美潮の3部作、リマスターでないかなぁ。7月かに『4to3』だけ高品質仕様のCDが発売されるみたいだけど。(注:その後本当に出ましたのでクロスレビューしました。それはまた後日)

@tpopsreryo:
そうみたいだね〜って脱線しちゃダメだよw


10.「LUCCIA」

 作詞:吉田美奈子 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
ではラスト10曲目「LUCCIA」。最後は前作と同じくバラードで締めるというわけですが、前作「人体星月夜 II」よりコズミック感は薄れて、ポツーンと寂寥感の漂う救いのない世界観に。

@junnovi:
これはね、矢野氏だね。って誰にも判らないか(注:高校時代の友人ですw)。「人体・・・」より透明度が増したし、朴訥とした様が好きな人には好きみたいでよく名曲に挙げられてるよね。「救いのない」ですか。ん~やっぱりシーオブマンダラーかインシャラーあたりでどうでしょ?インシャラー。

@tpopsreryo:
あんまり変化もないんで、ていうかそうでなければいけない曲なのでそれでいいんですが、やっぱりワタシ、バラード体質でも会いたくて会いたくて体質でもないので、やっぱり合わないですね。愛してくれたら〜♪ の「ら」の音階は唯一秀逸だと思うけどね。

@junnovi:
あ、判りますセンセ、それ。それはまさにKIICHI-YOが「ララバイ・イン・ブルー」の終わりの「♪君のララバィ~」と同じ語法だと言うことですね!ってチガーウ!w
アチャー、またしても脱線。今度は横山輝一やし。もうね『光の子』については後半がかなりうんざりしてるものだから、ついつい他のことに気が取られてしまうのです。スミマセン。


〜エンディング〜

@tpopsreryo:
というわけで全曲終えましたが、この2nd「光の子」というアルバム、前作よりは落ち着きが出てしまって徐々にまとまりが薄れていく感もあるけど、高いクオリティは保った好盤だと思います。ワタシは結構好きですけどね、junnoviさんは違うでしょ?w

@junnovi:
そうです。たった1曲「光の子」だけです。今回「Hiding Face」という曲の掘り下げを初めてして見直ししなきゃと思ってますけど、全体として良いと思わないものを好きにはなれないし、良いとは言えませんです。

@tpopsreryo:
竜頭蛇尾!まさにそれですね。ということで、今回はやはり「光の子」は神、「Hiding Face」は名曲、「GOLD ANGEL」は田中星児w ということでまとめとしましょうか!

@junnovi:
竜頭蛇尾というか、「アタマでっかち、尻スボミ!ア〜ッ!」っていう感じですね。このアルバムについて私の総評は。ってエラソーにw
今回もおつきあい下さり、ありがとうございました、センセ。本当に当初思っていた以上に時間とエネルギーの要る企画だということを思い知ります。私はとても楽しんでますよ^^。今回なんてかなり言いたいこと書いたしw

@tpopsreryo:
いやはやまさかこれほど長時間にわたるとは思わんかったw これじゃあ「CYBER」どうすんねん!って感じですが。逆に話すことなくてサクサク進んじゃうかもw

@junnovi:
アルバム『PSYCHO-DELICIOUS』はかなりヒートアップしそうな私ですが、「CYBER」は話が噛み合うだろうか、今から心配ですw でも総論は同じ意見だと思います。なんせ『光の子』は重要な作品な訳ですね。





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