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ずっと一社で働き続けられる人が羨ましい

30歳になるまでに2回も転職してしまった僕は、すっかりジョブホッパーの仲間入り。気づけばTwitterのフォロー/フォロワーも似たような経歴の人が増えたし、noteでは「転職」タグがついた記事が推薦されてくる。

「転職は人生を豊かにする」と主張する人がいる。これは同意する。僕自身も転職によって人生を好転させた一人だと思う。何より、自分自身で働く環境を選択するという行動こそが、納得感を持って働くことにつながる考えている。

「転職しなければ人材としての価値が低くなる」という主張がある。これは間違いだと思う。転職経験がない「生え抜き」で尊敬できる方々にたくさん出会ってきた。決して彼/彼女らの価値は低くない。この主張はポジショントークとしてみるべきだろう。

僕自身はというと「できれば新卒入社した会社で働き続けたかった」と今でも思っている。その気持ちは日に日に増している。特に現職での生え抜きの同世代の活躍を見たときに強く感じるのだ。


会社への理解について

ハードとソフト両面において、同じ組織で長期間働くことによって得られる理解は大きい。

組織は常に変化する。戦略、組織構造、システム… これらの歴史は意思決定に大きく関与する。それらを知らない中途社員は、時に文脈を読み違える恐れがある。

中途社員であっても長く勤務すれば理解ができるものではあるかもしれないが、入社直後は海水から淡水に移住したかのようなギャップに苦しむこともある。活き活きと活躍する生え抜きの同世代を見ていると、僕自身が最初の会社で自由奔放に振る舞えていたことを思いだし、懐かしさと羨ましさを感じずにはいられない。

社内での立場について

まず大きいのが「同期」の存在。別に業務で交流する機会がなくてもかまわない。通勤中や休憩スペースでばったり会って「元気?」と話すだけでいい。それだけで楽になることがたくさんあるのだから。もちろん、中途社員に同期はいない。ある程度人間関係の構築はできても、「同期」というのは独特の雰囲気があり、特別な存在だなあと思う。

そして、自分が新人から成長する過程を見守ってくれている人が少なからずいるのはとても良い環境だと思う。今まで何をやってきたのか。何を目指していて、何に悩んできたのか。先輩・後輩を問わず自分を知ってくれている人がいることが、いかに恵まれていたのかと痛感する。思いがけないところからサポートしてもらえたり、説明不足を補ってもらうことができたからだ。特に業務改善では、立ち上げ段階で支援をもらえたことで、自信をもって推進できた事例がいくつかある。

また「何を言うより誰が言うか」みたいな状況はどうしても起こりうる。実績を上げ、周囲と信頼関係が十分であることによって、組織での影響力は大きくなっていく。転職することによって、それらは一度リセットされてしまう。


自分自身の選択に悔いはない。前職に戻りたいとも思わない。しかし、もし新卒で入社した会社で働き続けていたらどうなっていたのだろう、と考えることはある。存在しないはずのifを考えながらも、中途社員、転職組としてどのような価値を発揮できるかを模索していく日々は続くのである。

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