地方に住む方々へ 明日の東京にならないために
コロナウィルスに関して、地元に住む家族や友人たちに向けた思いを、すこし大きめの目的語にしてお伝えしたいと思います。(写真は我が地元長崎)
※4/7に緊急事態宣言がなされ、ここ東京を含むいくつかの都府県で、より強い自粛と休業要請がなされました。(4/8追記)
現状
ここ東京では、コロナウィルスによる状況が刻一刻と変化しています。その変化は、残念なことに、とても悪い方向へのベクトルを持ったものです。
ただ、世界中の都市の中では、比較的被害は少ないほうです。
日本の感染者が少ない理由
この理由について、僕はクルーズ船の影響があったと考えています。隔離された状況ではあったものの、まさにここ日本で、感染者が日に日に増えていく恐ろしさ。恐怖。
これによってコロナウィルスを「自分ごと」として考えることができ、いろんな情報を積極的に取得し、また神戸大学・岩田さんの告発も、もちろん是非あれど、日本人の危機意識を高めた功績がありました。
さらに、日本には中国からの入国者が多いことも自明であり、これらの点から私たちの予防・防疫の意識がかなり高まっていったように思います。(もちろん素人の仮説です)
公表されている対策を信じられる理由
次は日本で感染が広がるのではないかと見られていたにもかかわらず、その火種は、ヨーロッパやアメリカへと広がってしまいました。
すごく不謹慎な話ですが、それらの知見を活かしながら、ここ日本ではは対策を立てることができる状況です。そういった意味でも僕は、いま専門家会議主導での対策を信頼して行動しています。
そのため、完全な質を求めることはできませんが、デザインのしごとは在宅でも可能な業種なので、都の要請に応えるように、弊社もリモートワークへと切り替えました。
都市封鎖一歩手前の日常
前置きが長くなりましたが、いま東京に住む人たちは、戦々恐々としながら、自粛し、その傍らで経済を回しています。
そして「私たちこそ次のNYかもしれない」と考えています。このヒリヒリとした危機感は、ここに居を構えていなければわからないことかもしれません。
おそらく非常事態宣言やロックダウン後には感じることができない類のヒリヒリ感。これは危機的状況の中でも日常を続けざるを得ない私たちだけが持っている感覚だと思われます。でもこれが正しい態度や行動を生むわけで、まちがった反応ではないと前向きに捉えています。
明日の武漢にならないための希望のための自粛
中国でこのウィルスが話題になり始めたとき、わたしたちの危機意識は、あきらかに「対岸の火事」でした。きっと世界中がそう思っていたことでしょう。
それが文字通りあっという間に、本当にまたたく間に、それぞれの都市で、比較的うまく行っているように見えるこの東京ですら、確実に「こちら側の火事」になりました。
さらにNYやミラノ、パリなどの都市では、「明日の武漢」が、まさに自らのものとなってしまったのです。
ここ東京も、その可能性があります。残念ながら高い確率で。
そうならないために、わたしたちは、この「ヒリヒリとした危機感」を持ちながらも経済が死なないよう働き、でもたしかに自粛し、かすかな希望を信じて、日常を過ごしています。
「明日の東京」にならないために
ここで地方の皆さんに問いたいです。
「東京はたいへんね」「そっちってロックダウンされるの?」「渋谷ひといないらしいね」
なんて思っていませんか?東京のことを「対岸の火事」だと思っていませんか?
そう思っていた世界中の都市がどうなったか、上述したとおりです。そう、みなさんが住む街が「明日の東京」になるかもしれないのです。
そしてそれを阻止するのは、行政ではない。わたしたちのヒリヒリとした危機感と、それによる行動変容だけです。
甚大な被害を受けている世界各国の惨状と、少し先の未来にいるといえる私たちの危機感をどうか自分ごととして受け入れていただければとおもって書きました。あのとき、日本中がクルーズ船の状況を見守り、自らの危機意識を高めていたときのように。
老齢の方々の積極的な活動の自粛、若い人たちとの接触をできるだけ避けるなどの対処をお願いします。
*最後にコロナウィルスによって被害に合われている皆様にこころよりお見舞い申し上げます。
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