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2022年下半期ベスト25曲

■ はじめに

この記事は、国やジャンルに拘らず音楽を聴きあさっている28歳男性の音楽オタクが2022年下半期に、
「うお〜良い〜」
と感じたベストな曲を特集しています。
2022年にリリースされた音源ではないものもあるので、最新の音源だけを知りたい方は少し物足りない記事になるかもしれません。
(とはいっても9割くらいは2022年リリースです)
また、記事の中に1 ~25で曲ごとに番号をふっておりますが、順位を意味するものではありません。ただの箇条書きの意味です。

※ 本記事は試聴用としてApple Musicのリンクを埋め込んでおります。


それではさっそくいきましょい


1. The New York Community Choir - I'll Keep My Light in My Window - 12" Version

NYCCことニューヨーク・コミュニティ・クワイアの1978年リリースの作品より1曲。ド旧譜ですが、ゴスペル・モダン・ソウルの名盤とも言われています。
この曲に出会ったきっかけは、イギリスのリイシューレーベル「Melodies International」のプレイリストに収録されていたことでした。
ちょうど今年の7月にMelodies Internationalのクルーが来日していて、オールナイトのパーティーをやるとのことで、普段23時くらいに就寝する健康男児こと私がクソ久々にオールしました。DJがかける音楽が全部グルーヴィーで最高すぎて全然起きられました。また行きたい。
この曲の音楽的特徴としては、ゴスペルならではの圧倒的な声のエネルギーとグルーヴィーな楽器陣がとても推しポイントです!


2. toconoma - Quest4

日本のインストバンドtoconomaの新曲より1曲。
こういう疾走感があるリズムでインストの作品って新鮮な気がします。
すっかりハマりました。
はっきりとした6/8拍子のリズムを聴くと、毛色は全然違うけどマリリン・マンソンの「Beautiful People」を思い出す。


3. Kroi - 熱海

ミクスチャーな音楽性が特徴的な日本のバンドKroiの「熱海」という曲をピック。
「熱海」という印象的なタイトルからは想像できないフュージョンテイストかつポップさもあるクセになる1曲でした。
PVを見れば、もれなく熱海に行きたくなること間違いなし。


4. Alvvays - Easy On Your Own?

カナダ・トロントのインディーポップバンドAlvvaysの新譜『Blue Rev』から「Easy On Your Own?」をピック。
この曲のDreamyかつHeavyな音像から、太陽でビカビカ照らされている冬の海をイメージしました。
1st Albumの「Archie, Marry Me」にも通ずる音楽性を感じられて、エモーショナルになっちまいます。
とにかくAlvvaysは最高。


5. Elephant Gym - Witches

台湾のマスロックバンドElephant Gymの新譜『Dreams』より「Witches」を選曲。
この曲の特徴的な部分はなにより表情豊かなベースの音でしょう。アタック感がバキバキの強い音から、生き物のようにうねる音まで聞こえて、ベースの可能性の広さを感じますね。
2022年のFUJI ROCKにも来ていて、自分も現地で見に行きましたが圧巻のパフォーマンスでした。


6. Superorganism, CHAI, Pi Ja Ma - Teenager

ロンドンを拠点とする多国籍インディーポップバンドのSuperorganismからの1曲。
この曲には日本のガールズバンドCHAIとフランスのPi Ja Maも参加しており、遊び心が詰まっていてとても楽しい音像でございます。
かなりライブ映えしそうな曲だな〜と思っているので、ぜひライブに行ってみたい。(2023年1月来日予定)
ちなみにこのアルバムには星野源がfeaturingされている「Into The Sun」という曲もあるので、そちらも要チェケです。


7. Jacob Mann Big Band - Emotionless Funk

LA在住のキーボーディスト、Jacob Mannが率いるJacob Mann Big Bandの新譜から1曲。18番目に後述のLouis Coleやジェイコブ・コリアーなど多数のプロジェクトで活躍している彼のビッグバンド形式のプロジェクト。
「Emotionless Funk」というタイトル通り、たしかにあまりエモーショナルな展開はないですが、逆にそのことで生まれる余白が心地よいし、なによりサビ(?)のフレーズがとても映えるように聴こえます。
あと演奏動画を見ても、みんなあまり楽しそうじゃなくておもしろいす。


8. First Aid Kit - Palomino

スウェーデン出身の姉妹フォークユニットのFirst Aid Kitより「Palomino」という曲をピック。
広大な空気感を感じさせる声とリバーブ感で、まるでスウェーデンの大自然を想起してしまいました。スウェーデン行ったことないけど。
でもなんとなく北欧の空気感を感じてしまう…。
姉妹ならではの絶妙なハーモニーが聴きどころです。


9. Mall Grab, Brandan Yates - Understand

オーストラリアのDJ / プロデューサー、Mall Grabが今年新譜を出しました。
「Understand」という曲が、客演としてハードコアバンドTurnstileのボーカルBrandan Yatesが参加しています。
こういうエレクトロニックなサウンドにハードコア特有のシャウトを混ぜた音楽って珍しいな〜と思い、聴き込んでしまいました。
組み合わせがむずかしそうなジャンル同士だけど、うまくフィットしている不思議な曲なので個人的に推しています。


10. Stella Donnelly - Flood

オーストラリアのシンガーソングライターStella Donnellyが3年半ぶりのアルバム『Flood』をリリースしていました。
Floodというタイトルの由来はアルバムジャケの鳥の群れを洪水に見立てたことなんだそう。Stella Donnelly自身がバードウォッチングしていて「そんなに焦んなくてもいいかも」と思ったエピソード(※1)も面白かった。
ちなみにステラ・ドネリーの来日公演に行きましたが、演奏ももちろんよかったけど、MCがうますぎる。スタンダップコメディを見ているかと思った。


11. NIKI - Keeping Tabs

インドネシアのシンガーソングライターNIKIの「Keeping Tabs」という曲がよかったのでピック。
グローバルレベルでアジアを発信しているレーベル88risingにも所属しており、アジア各国で最近有名になりつつあるアーティストのひとりです。
この曲はポップなサウンドとNIKIの落ち着いた声が絡み合っているところが魅力的。


12. ハンバート ハンバート - 夢の中の空

日本の夫婦デュオ、ハンバートハンバートが『丈夫なわたしたち』というアルバムをリリースしていました。
アルバムの最後のトラック「夢の中の空」という曲は、いつものような「ほっこり」というよりエモーショナルな曲調で、ある意味ハンバートハンバートの曲としては珍しい形だと思いました。
しっかりバンドサウンドが鳴っていて、後半にかけてはほぼシューゲイザーみたいなサウンドになっています。
こういうハンバートハンバートも素敵だと思いました。

"みんなは忘れていく ぼくだってきっと忘れていく"

という歌詞もはっとさせられますね…。


13. スカート - ODDTAXI(SONGS Version)

澤部渡によるソロプロジェクト、スカートがアルバム『SONGS』を出していましたね。
もともと「ODDTAXI」はアニメの主題歌でもあったんですが、このSONGSのアルバムバージョンがとても良い!
アニメ主題歌に比べてバンドサウンドに様変わりしていて、小気味の良いホーンセクションが加わって、温かみが増した感じがしました。
ODD TAXIが話題のなったのは約1年前ですが、いま聴いても色褪せないですね。


14. Mura Masa - tonto (with Isabella Lovestory)

イギリスのジャージー島出身のトラックメイカーMura Masaが新譜を出していましたね。
その中の「tonto」という曲が個人的にツボでした。
タンゴで使われるバンドネオンのようなアコーディオンのような音が印象的。リズムの取り方もラテンミュージック特有の「クラーベ」っぽくて良い。これも歌で参加しているIsabella Lovestoryがホンジュラス出身なのも影響しているのかも。


15. Pale Waves - Unwanted

マンチェスターのインディーロックバンド、Pale Wavesが今年新譜「Unwanted」を出していました。
この曲は、2000年代洋楽エモ / ポップパンクが好きだった人はほぼ確実にハマるでしょう。完全にParamoreやアヴリル・ラヴィーンを思い出した。
自分にとっては2000年代洋楽ポップパンクは青春なので、懐かしいサウンドが2020年代に返ってきて嬉しい限り。


16. M Ross Perkins - It's Your Boy

オハイオ州のサイケポップミュージシャン、M Ross Perkinsの「It's Your Boy」がとてもよかったので選曲。
これはまじでメロディがキラーチューン!王道で良いメロディ。
そんな中、哀愁がただよう雰囲気もあってなんだか愛らしくなります。
あと自分はこれを聴いてなんとなくビートルズを想起しました。


17. easy life - FORTUNE COOKIE

UKのレスター出身のオルタナティブロックバンドeasy lifeの「FORTUNE COOKIE」をピック。
「FORTUNE COOKIE」の少し切ないピアノと歌声が、アルバムの最後にピッタリだな〜と思いました。メロもキャッチーでずるいし、ヒップホップテイストなビートの音作りもちょうどよくてずるすぎ(語彙力なくなってきた)
2022年のサマーソニックで来日してたのに、行けずに後悔。


18. Louis Cole - Laughing in Her Sleep

変態ドラマーLouis Coleの新譜『Quality Over Opinion』は名曲揃いでした。
その中でもそこまで目立っていない「Laughing in Her Sleep」を自分は推したい!
ロマンチックかつ美メロで、流れるようなシンセが心地よいです。
バラードになってもおかしくないメロディーだけど、タイトなビートで構成されていて、そこもまた意外性があってよかった。
ちなみにLouis Coleの来日ライブの千秋楽に行ったのですが、残念ながらこの曲はやってくれませんでした。でも、そんな残念な気持ちを上回る多幸感あふれるライブでまじで見といてよかったライブでした。


19. Bibio, Oliver St.Louis - S.O.L

イギリスのミュージシャンBibioが10作目の「BIB10」という洒落たタイトルのアルバムをリリースしていました。
今回のアルバムにも何曲か前作のフォークテイストな曲はあるのですが、このS.O.Lのような80'sテイストなファンクサウンドもあって驚きました。
Bibio、こんな音楽も作れるんかい!となりました。
ただ従来のBibioの心の琴線に触れるメロディは残しつつもファンクサウンドに化けた感じなので、「こんなのBibioではない」ではなく「これもBibioだな」と頷いてしまう。


20. Taylor Swift - Sweet Nothing

言わずもがなアメリカのシンガーソングライターTaylor Swiftが『Midnight』という新譜を出していましたね。
まずジャケがおしゃれだ。
このアルバムは全曲、真夜中の時間帯に作られていて、どことなく沈んでいく感覚もありつつ同時に温かみも感じられる曲が多かったです。
アルバムの中でもそこまで目立っている曲ではないけど「Sweet Nothing」という曲が自分の推し曲でした。
優しいエレピの音がぽっかり空いた心の穴を埋めてくれる感じ。
個人的に真夜中に聴きたい音楽はこんな感じの曲です。


21. Ezra Collective - Victory Dance

UK Jazzの最重要バンドEzra Collectiveが待望のアルバムをリリースしていました。
このVictory Danceはラテンな雰囲気のピアノがとにかくぶっとばしているところや、情熱的なホーンセクションがむっちゃかっこいいです。
その裏でベースとドラムはストイックにリズムを刻んでいて、楽曲構成のバランスが素敵。
踊れるJazz。来日待ったなし。


22. Mirage Collective - Mirage Op. 4 (feat. 長澤まさみ)

ドラマ「エルピス」の主題歌でもあるSTUTSのプロジェクト、Mirage Collectiveより選曲。さっきからCollectiveつづきだわ。
この曲はSuchmosのYONCEと長澤まさみの声がとても良いです。けっこう久々にYONCEの声を聴く方も多いのではないのでしょうか。
あと、バックバンドが豪華すぎる。ギターはペトロールズや星野源のバックバンドの長岡亮介だし、ベースはOKAMOTO'Sやこれまた星野源のバックバンドのハマ・オカモトだし、その他にもWONKの人や中村佳穂のバックバンドの人など、豪華メンツです。
これは生でライブを見に行きたいところ。


23. Winfield Parker - I Wanna Be With You

1979年リリースのモダンソウルクラシックのド旧譜です。
この曲と出会ったきっかけも、イギリスのリイシューレーベル「Melodies International」のプレイリストでした。
パワフルなホーンセクションと、多幸感がハンパない歌い方に何度元気をもらったことか。
テンションを上げたいとき聴きたいキラーチューンです。


24. 藤原さくら - ゆめのなか(Acoustic 2022)

日本のシンガーソングライター藤原さくらがEPをリリースしていましたね。「ゆめのなか」という曲は2020年リリースの『SUPERMARKET』に原曲が収録されています。
原曲もいいのですが、Acousticバージョンのほうが藤原さくらの寄り添うような声が引き立っていて個人的に良いな〜と思いました。


25. The 1975 - All I Need To Hear

UKのポップロックバンドThe 1975が待望のニューアルバムを出していましたね。
もう選びきれないくらい全曲よかったのですが、強いて選ぶのであればこの「All I Need To Hear」を選びます。
この曲には愛が詰まっているなあと。
歌詞中の、

I sit in my kitchen(キッチンに座っている)

With nothing to eat(なんも食べるわけでもないのに)
With so many friends I(自分には友達がたくさんいる)

I don't wanna meet(会いたくないけど)
歌詞提供:プチリリ

のような対比が続いたあとに

just tell me you love me
Cause that's all that all I need to hear
(だから君がぼくを愛してると言ってほしい
ぼくが聞きたいのはそれだけなんだ)

と歌うのにしびれました。
富や名声をたくさん手に入れても、大切な人の愛の言葉を求めるということに、「スターならではの孤独」も感じてしまいました。
これは上半期の記事の最後に紹介したKendrick LamarのUnited in Griefにも共通するところがあるなぁと思いました。
不特定多数の愛を求めることもあるかもしれないけど、結局は対話できる大切なひとりを求めていくのかな。
なにはともあれ素敵な曲でした。



以上、ベスト25曲でした!
今年もありがとうございました!


上半期ベスト25曲はコチラ


※1 参考サイト


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