見出し画像

2022年上半期ベスト25曲

■ はじめに

この記事は、ジャンルに拘らず音楽を聴きあさっている28歳男性が2022年上半期に、
「うお〜やべ〜」
と感じたベストな曲を特集しています。
2022年にリリースされた音源ではないものもあるので、最新の音源だけを知りたい方は少し物足りない記事になるかもしれません。
(とはいっても7割くらいは2022年リリースです)

本記事は試聴用としてSpotifyのリンクを埋め込んでおります。
再生すると試聴はできますが、試聴が終わると繰り返しで再生されてしまうので、都度再生ボタンをオフにしてもらえるといい感じになります。

それではいきましょい

■ 2022年上半期ベスト25曲

1. Cory Wong  -  You Got To Be You

みなさんお馴染みVulfpeckのメンバーCory Wongがいままでの未発表曲をもとに作られたアルバムです。
中でもYou Got To Be Youはメインのメロディがとてもキャッチーで、サックスソロもアチチです。
派手な曲ではないけれど、ミニマルファンクスタイルで多幸感あふれる一曲です。


2. King James Version  -  The First Time We Met

1974年リリースのゴスペルソウルバンド、King James Version。ド旧譜。
ヒップホップグループのBUDDHA BRANDの『人間発電所』で当アーティストの「I'll Still Love You」がサンプリングされていることが、日本でちょっぴり知られているネタとしてあります。
歌ももちろん祝福感があってかっこいいけれど、個人的にはベースがかっこいいと思ったな〜!
これDJの最後とかでかかったら泣いてまうわ。


3. Father John Misty  -  Funny Girl

USのメリーランド州出身のSSW、Father John MistyからFunny Girlを選曲しました。
まるで映画を見ている気分になる曲です。
夜に聴くと今日1日が素晴らしい日だったように感じるのでおすすめです。



4. Bonobo  -  Age of Phase

UKのプロデューサー・DJとして活躍しているBonobo。
今年はニューアルバム『Fragments』をリリースしていましたね。
やはり裏切らないBonoboサウンドっすね…。
遊び心はあるんだけれど、遊びすぎず上品な音像といった感じ。
大人のエレクトロミュージックといってもよいのでは。



5. 宇多田ヒカル  -  気分じゃないの(Not In The Mood)

宇多田ヒカルの新譜『BADモード』から「気分じゃないの(Not In The Mood)」を選曲。
『気分じゃないの』は上半期の中でもベストオブベストかもしれない。
スモーキーなドラム、溶けていくようなシンセサイザー、そして宇多田ヒカルの包みこんでくれるような声が絡み合って、まさにこういうのが聴きたかったんだ!といった感じ。
Floating PointsことSam Shepherdがプロデューサーというのも納得。

歌詞に関しても、宇多田ヒカルがある日、目に止まったものをそのまま歌詞にしたというのだから面白い。(Liner Voice+参照)
とくにポエムをロエベの財布で買う一節は秀逸すぎて感動した。



6. TOMOO  -  Ginger

日本のSSW、TOMOOの2021年リリースの「Ginger」を選曲。
パワーをもらえて、どことなくセクシーでもある素敵な声でとても好きでした。
楽器に関してもサビと間奏のピアノのフレーズがかっこいいです。



7. Rex Orange County  -  AMAZING

UKのSSW、Rex Orange Countyのニューアルバム『WHO CARES?』より「AMAZING」を選曲。
もう、すべてが最高だよRex Orange County…。
今回はストリングスを有効活用していて、それもまた新鮮でよかった。
制作にBenny Singsが入ると一気に胸熱で泣ける曲になる…。
少し切ないけれどポップで素敵な1曲でした。
ちなみにMVも猛烈にかわいいので要チェックです。


8. 中村佳穂  -  さよならクレール

京都出身のミュージシャン、中村佳穂のシングル「さよならクレール」を選曲。
BPMが早い曲と中村佳穂の組み合わせが新鮮でよく聴いていた1曲。
個人的に「探して テテtake it from me」の部分がすごく好き。
テテの部分ね。テテ。
トラックに関してもサビのシンセベースのアルペジオもかっこいいし、リズムトラックもユニークで聴いていて面白かったな〜。


9. Pamungkas  -  Birdy

インドネシアのシンガー、Pamungkasからシングル曲「Birdy」を選曲。
ありそうでなかったリフやメロディが散りばめてられていてとてもかっこいい。
ネオソウルの雰囲気も感じられる歌声も素敵です。
日本人アーティストでいうとTENDREとか好きな人におすすめです。



10. Games We Play  -  I Hope You're Happy

オールドスクールなポップパンクを感じさせるGames We Playの『I Hope You're Happy』を選曲。
Green DayやBlink 182のような00年代のポップパンク世代は必聴ソングです。なんだか懐かしい気持ちになること必至。
メンバーのあまりイケていない感じが、また良い味を出している。


11. 優河  -  灯火

TBS系 金曜ドラマ『妻、小学生になる。』の主題歌にもなった優河の『灯火』を選曲。
暗さの中に照らされる灯りが心象風景に浮かぶ、まさしく灯火というタイトルがふさわしい曲でした。
インディフォークテイストなバンドサウンドもとても良かった。
夜のキャンプで聴きたい1曲。



12. Smoove & Turrell, Izo FitzRoy  -  You're Gone

アシッド・ジャズ・ユニットSmoove & Turrellと、女性シンガーIzo FitzRoyによる、ファンクチューン「You're Gone」を選曲。
間違いなくキラーチューンです。
ペキペキのギターのカッティングが聴いていて気持ちよい。



13. SPECIAL OTHERS  -  Timelapse

インストバンドSPECIAL OTHERSのニューアルバム「Anniversary」より「Timelapse」を選曲。
やはりスペアザはスペアザというブランドのサウンドがあると思いました。
野外ライブ映えしそうな多幸感あふれる1曲でした。
でも一番聴いて欲しいのは最後のギターのフレーズなんです。
エモすぎて泣いちゃいそうでした。



14. Big Thief  -  No Reason

インディフォークバンドBig Thiefから『No Reason』を選曲。
Big Thiefは20曲も収録されたニューアルバムをリリースしていましたね。
アルバムの中には民族楽器を使った曲がちらほらあり実験的な要素も含んでいるのかなと思っていたのですが、「No Reason」は、オーソドックスで温かいフォークソングでした。
まるで木漏れ日のような感じで春に聴きたくなる1曲です。



15. odol  -  望み

JR東海のTVCMで起用されていた『望み』という曲を選曲。
この曲は歌詞が秀逸だな〜と思いました。
「いつも"久しぶり"で始まって "またね"と別れたって」
という部分が、特に好きでした。
大人になると、会うたびに「久しぶり」になっちゃう人が増えるよなと思ったり。
とはいえ、この「望み」という曲はJR東海のTVCMにピッタリだった。
ぜひCM映像とともに聴いてみてください。


16. OMSB  -  大衆

最近だとアニメ「オッドタクシー」の劇伴音楽をプロデュースしていたOMSBから、ニューアルバム『ALONE』がリリースされました。
そこからハマ・オカモトがベースで参加している「大衆」を選曲。
リリックのストーリー性に思わず唸った。
「大丈夫 遅くても進んでいればいいから」
「自分の普通をやる毎日」
というリリックが刺さるなあ。


17. Ezra Collective  -  May The Funk Be With You

サウスロンドンのイケてるUKジャズEzra Collectiveからシングル『May The Funk Be With You』を選曲。
タイトなビートと乾いたリムショットがとても心地良い。
メインのメロもキャッチーで親しみやすいから、
「ジャズはちょっと…わかんないな…」
という人でも入門ソングになるかも。



18. Durand Jones & The Indications, Aaron Frazer  -  Witchoo

USのインディアナ州のR&B/ソウル・グループ、Durand Jones & The Indicationsから2021年リリースの『Private Space』から「Witchoo」を選曲。
まじでベースが優勝している。
派手なリフじゃないけど思わずノってしまう。
あとディレイがかかったシンセが絶妙でクセになります。



19. 羊文学  -  OOPARTS

3ピースのオルタナティブ・ロックバンド、羊文学のニューアルバム『our hope』から「OOPARTS」を選曲。
イントロのキラキラ感と、疾走感のあるリズムが羊文学にしては珍しいなと思ったけれど、聴いていくうちにどんどんハマっていった。
なんとなく、くるりの「ワンダーフォーゲル」を思い出した。
「OOPARTS」以外も名曲揃いなのでニューアルバムは要チェックです。



20. Wet Leg  -  Wet Dream

UKインディーのWet Legから「Wet Dream」を選曲。
どこかユーモアを感じるんだけど、それよりもパンクのマインドを感じられる曲でぶちあがりました。
ライブで間違いなく盛り上がりそうなバンドだ。
CHAIとか好きな人におすすめしたい。



21. 海野雅威  -  Sequel To That Old Story

ニューヨーク在住の日本人ジャズピアニスト海野雅威の「Sequel To That Old Story」を選曲。
予定がドタキャンされたり、予定時刻より友人がかなり遅れると知った時に聴きたい曲ですね…。
なんというか、急にヒマになってしまったときの心にポカンと穴があいたときにこの曲が埋めてくれる感じがします。
「まぁ、そんなときもあるよね」
と慰めてくれるような曲だと思いました。



22. 奇妙礼太郎  -  たまらない予感

奇妙礼太郎の3rdアルバムから「たまらない予感」を選曲。
名は体を表すとはこのことかと思うくらい、たまらない予感がする1曲でした。
「先週末 誕生日 盛り上がる」
「注文取りに来るまで問題ね 誰の真似でしょーか?」
このへんの歌詞が奇妙礼太郎の人柄を感じられてとても良かった。
日常の中にある喜びやユーモアをうまく表しているなと感じました。



23. Peach Pit  -  Look Out!

カナダのインディポップバンド、Peach Pitもニューアルバムを出しました。
その中からアコースティックな響きが映える「Look out!」を選曲。
まさにアコギをジャカジャカ鳴らす感じがロードトリップにぴったり。
歌メロが秀逸で鼻歌で歌いたくなっちゃいます。


24. Homecomings  -  i care

京都出身の4人組バンドHomecomingsのシングル『i care』を選曲。
テレビ東京系ドラマ「ソロ活女子のススメ2」のエンディングテーマとして起用されている曲でもあり、どんな選択でも肯定してくれるような歌詞が心にすっと寄り添ってくれます。

「丸い寂しさ」
という歌詞が曲中にあるのですが面白い表現だと思いました。
自分で選んでいない「寂しさ」は精神を蝕むかもしれないけど、
自分で選んだ「寂しさ」は納得感があるから「丸い寂しさ」に近いのかなと考えたりしました。



25. Kendrick Lamar  -  United In Grief

ラッパーKendrick Lamarのニューアルバム『Mr. Morale & the Big Steppers』から1曲目の「United In Grief」を選曲。
とにかくこの曲はトラックがやばすぎる…。
最小限なビートからのアグレッシブなビートに切り替わるところで驚き、唸った。
別の曲に切り替わったのかと錯覚するくらい展開が急すぎるのでぜひ聴いてほしい。

またリリックから察するに、
最小限なビートのときは、「セラピストを雇った」というリリックなどから精神的に不安定な様子が窺えるが、
アグレッシブなビートになってから、
「2000万ドルも税金を払っていること」
「マンションを何棟も買ったこと」
のような、ラップで稼いだ大金によるリッチな対価を誇示するようなリリックになっている。
そして、
「I grieve diffrent(おれの悲しみは他の人と違う)」
と続く。

浅い考察で恐縮だが、
スーパースターの孤独や、お金では根本的解決に至らないやるせなさがふんだんに表現されている。
どんなに高級車やロレックスの時計を買ってもこの悲しみは拭えない。
「おれの悲しみは他の人とは違う」
これは一種の傲慢でもあるが、
「みんな違う悲しみを抱えている」
と最後に続くことから、傲慢であることを自分で認識はしているように聞こえた。
自分の悲しみを否定することはないが、最終的に曲のタイトルの「United In Grief」に近づくのは興味深かったです。

参考サイト
https://honor.onl/united-in-grief-kendrick-lamar/



以上、上半期ベスト25曲でした。
ここまで読んでくださりありがとうございました!

Toyosea

この記事が参加している募集

私のプレイリスト

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?