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ゆうヒ


空を見上げて 冷たい空気を吸った
誰かの家の夕飯の匂いがした
暖かくてちょっぴり冷たい
今日はちょっと旅に出ようか



イヤホンから流れる音楽と
足のステップを合わせながら
臭いガソリンを感じている
なんだかくせになりそう

気がつけば町外れの田舎に
僕を虜にしてたあの匂いは
いつの間にかなくなっていて
透き通った空気がくすぐったいや

褒められるほど綺麗な生き方はしてないけれど
あなたに認められたくて頑張ってみたんだよ
無様なほど必死な僕を頑張ったねって抱きしめて欲しくって
今頃何を考えてるのかな



目的もなく歩き続けて
目の前には広く美しい海が
この季節には少し寒いかな
でもそれが心地よくって

旅を彩ってくれてる音楽は
ありったけな愛を歌うけど
どうやら僕に愛は歌えない
できるならこの海になりたいよ

あなたを笑顔にできるほどうまい冗談は言えないけれど
あなたに笑って欲しくって頑張ってみたんだよ
無様なほど必死な僕を
おもしろいねって笑って欲しくって
もう僕のことなんか忘れたのかな



あぁやっぱり冷たいな
このまま進んだら海になれるのかな
そしたらあなたも笑顔にできるのかな
一歩を踏み出せない臆病な僕を呼ぶ
あなたの声が聞こえたような気がしたよ
そんなことあるはずないのにね



今日もそろそろ帰る時間か


空を見上げて 冷たい空気を吸った
あなたの作る夕飯の匂いがした
暖かくってどこか寂しい
でも今は愛を歌えそうだ

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