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あなたの給料を上げるには? デービッド・アトキンソン氏、最新作『給料の上げ方』

今回は、デービッド・アトキンソン氏の最新作『給料の上げ方』をピックアップします。

日本人の給料が30年間も上がっていないということを、皆さんはどのように考えているでしょうか?物価の上昇が相次いでいる昨今、「給料を上げたい」と思う方は少なくないと思います。

今回は、日本政府観光局特別顧問や政府の「成長戦略会議」委員などを歴任した伝説のアナリスト、デービッド・アトキンソン氏が、 「給料の本質」を明らかにし、給料を引き上げるための「戦略」と「戦術」 を伝授した1冊をご紹介します。

異常事態が30年間続く、日本の給料事情

この30年間、日本人の給料はほとんど上がっていません。その一方で、税金と社会保障費の負担は年々増加しているため、手取り収入は大きく下がりました。

現在、先進国の給料と日本の給料には大きな差(1.3〜1.5倍)がついています。けれども実際は、毎年の賃金上昇率に大きな差があったわけではありませんでした。たとえば1990年以降、ドイツの給料は毎年1.1%上昇してきた一方で、日本の上昇率は0.2%。その差はわずか0.9%です。

しかし、 ドイツの給料は毎年着実に1.1%ずつ上昇し続けた結果、日本に大きく差をつけました 。その結果、1991年時点で日本の1.1倍だったドイツの給料は、現在では1.38倍へと差を広げています。

わずかな差が長い時間をかけて増幅され、気づいたときには手の施しようのないほどの差になってしまうのです。

給料交渉はスタンダード、「評価される」から「評価する」時代へ

先進国では7割以上の労働者が、自分の給料を上げてもらうよう、毎年経営者と交渉しています。一方、日本人労働者を対象としたある調査では、7割以上の人が「賃上げを経営者に求めたことはない」と回答しています。

しかし、給料交渉をすることは、どこの先進国でもごく普通に行われているグローバルスタンダードな行為です。「恥ずかしいこと」でも「遠慮するべきもの」でもありません。

これまでの日本人労働者は、一方的に「経営者から評価される」立場でした。しかし、日本ではこれから何十年にもわたって人口が減り続けます。中でも経済を支える生産年齢人口は、他の年齢層を大きく上回る急激なペースで減少していきます。
働く人が貴重な存在になることによって、これまでとは逆に 「あなたが経営者を評価して選ぶべき時代」が幕を開けた のです。

あなたの給料を引き上げる「戦略」と「戦術」を伝授

誰しも「まじめに働いた分は報われたい」と思うもの。そのためにも、日本を「働いただけ報われる国」という正常な状態に変えていく必要があります。
日本の給料の現状だけにとどまらず、「給料の上げ方」も具体的に紹介している本書は、多くの人にとってヒントになる一冊でしょう。

・給料を上げる4つの選択肢
・会社との関係をとらえなおせば給料は上がる
・「見限るべき社長」と「ついていくべき社長」の特徴
・どうしたらイノベーションを起こせるのか
・「4つの基準」で働く会社を評価する
・生産性を高める5つの要素 ...etc

みなさん自身の給料のみならず、日本全体の給料を上げてよりよい未来につなげていくためにも、今から動き出してみませんか?



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