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深い余韻


 1月スタートのドラマの中でも、
一番観ているのが「春になったら」だ。月9の「君が心をくれたから」は主人公が五感を失うというヘビーな展開についていけずリアタイを諦めたが、この作品は心を打つ。特に癌に冒されながら日常を生きている父親・椎名雅彦(木梨憲武)に5年前に癌手術をした私の姿を重ねる。
 元々関西テレビは、人生を考えさせる作品を量産している。平成15年放送の「僕の生きる道」は、癌と宣告された教師が余命を前向きに生きていく物語だった。
 しかし、「春になったら」には余命ものにありがちな湿っぽさはない。父親のキャラクターの明るさとそんな父親に呆れながらも芸人の川上一馬(濱田岳)との結婚準備を進める娘で主人公の瞳(奈緒)。それを支える人達も決して悪い人ではない。
 そうしているうちにも癌は雅彦の身体を蝕んでいく。吐血し、食事も喉を通らない日々が続く。それでも明るさを失わずに亡くなるまでの日々をただ何もなかったかのように過ごす。
 残り3回、果たしてどんな終わりを迎えるのか? 最後まで見守りたい。

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