赤羽律紀
5月に入院した時のことを書きました。
早いものでアイドルを生で見始めてから40年になる。私がアイドルを生で見るきっかけとなったのは1984年3月23日。当時小学校を卒業したばかりで、父や妹と共に本八幡の映画館でアニメ映画を見た帰り道に津田沼パルコ(2023年2月に閉店)に立ち寄ったのだ。 そこで行われていたのが新人アイドルの田中久美のキャンペーンイベントだった。田中久美は、前年のホリプロタレントスカウトキャラバンで優勝し、この年の3月3日に「スリリング」で歌手デビューした。当時私は、アイドルはテレビで見るもの
久々に金曜ドラマを見る機会に恵まれた。今回の作品は、「9ボーダー」。川口春奈主演で、3姉妹がぶつかりながらもそれぞれの道を進んでいく物語だ。 次女で主人公の大庭七苗(なな)は、飲食業トータルプロデュース会社に勤める29歳。恋愛に疎く、自ら買った指輪で幸せを誤魔化すこともしばしば。 長女で39歳の成澤六月(むつき、木南晴夏)は、カメラマンの夫と暮らす公認会計士。しかし、現在は夫の浮気が原因で別居中の身だ。 三女で19歳の大庭八海(はつみ、畑芽育)は、浪人生。夢も何も無く
「366日」は、HYが残した名曲。2008年12月から翌年の2月に放送されたドラマ「赤い糸」(フジテレビ)の主題歌として作られた。 このドラマはネット小説を原作とし、南沢奈央と溝端淳平が主演した。高校生達のすれ違い、傷つきながら貫かれる純愛にこの曲はぴったりマッチした。 それから15年後、そのタイトルのドラマが同じフジテレビの月9で作られた。主演は広瀬アリス。過去に月9に出たことはあるが、主演は初めてである。 物語は2028年から。主人公の雪平明日香が桜並木に佇みながら
最後まで暖かいドラマだった。3月25日に終了した「春になったら」。結婚する娘とガンでこの世を去る父。その人間模様を描いたホームドラマを私は最後まで見続けた。 私は5年前にガンで手術をした。だからというわけでは無いが、他人事とは思えない。 父の椎名雅彦(木梨憲武)がどんなに苦しんでも明るさを忘れない姿に私も励まされたことか。もし自分が同じ末期ガンと診断された時にはどんなことをしたいだろうか? それを考えた。 一方で娘の瞳(奈緒)と川上一馬(濱田岳)の結婚の行方も気になっ
33年間放送されてきた日テレの水曜ドラマが幕を下ろした。 第1作の「愛さずにいられない」を皮切りに作られたが、2004年からは女性が主人公の作品にシフトした。強い女性たちが困難にめげずに奇跡を起こす物語が多くの人の心を揺さぶった。特に強かったのが篠原涼子や菅野美穂、観月ありさといった面々の主演作だった。 そんな状況下で、高視聴率を誇ったのが「家政婦のミタ」。松嶋菜々子扮する家政婦が一般家庭に派遣され、さまざまな問題に体を張って立ち向かう物語であったが、そのインパクトは絶
いすみ鉄道公認アイドル、BOSO娘が新しいメンバーで今年再出発を果たした。 結成は2013年。4年後の夏祭りに初めて生で見て以来、近くのイベント会場に足を運んでは、ご贔屓のご当地アイドルとして応援してきた。しかし、初代は2021年に終了。それでもその後に2代目のメンバー募集を行い、努力をしてきた。 2024年、4人のメンバーで2代目のBOSO娘は動き出した。 まずは桜井心結(みゆ)。 ソロシンガーとして活躍する彼女はメンバーとしても幅を広げていくという。
1月スタートのドラマの中でも、 一番観ているのが「春になったら」だ。月9の「君が心をくれたから」は主人公が五感を失うというヘビーな展開についていけずリアタイを諦めたが、この作品は心を打つ。特に癌に冒されながら日常を生きている父親・椎名雅彦(木梨憲武)に5年前に癌手術をした私の姿を重ねる。 元々関西テレビは、人生を考えさせる作品を量産している。平成15年放送の「僕の生きる道」は、癌と宣告された教師が余命を前向きに生きていく物語だった。 しかし、「春になったら」には余命もの
オズワルドの畠中さんが 初期の腎臓癌手術。 同じ立場として 終了にはホッとしました
2015年1月から3月に放送された「学校のカイダン」。主演は当時10代だった広瀬すず。通っていた高校が廃校となり、私立高校に転入となった春菜ツバメが謎の男(神木隆之介)の力を借り、プラチナ8と呼ばれる集団に牛耳られた高校を言葉の力で変えていく物語である。 私は全話を録画していたので、そのまま残している。気になった作品は全話残して最後に撮っておくのが私のスタイルである。 はじめはプラチナ8の一人一人に戦々恐々としていたツバメも雫井彗の辛口アドバイスによって一人、また一人と言
1月21日にスタートした「アイのない恋人たち」。遊川和彦の脚本だが、私は正直好きではない。何故なら主人公の久米真和(福士蒼汰)の性格が気に食わないのである。 これまで遊川作品の主人公は、頑なな態度や周りを振り回す行為を繰り返してきた。しかし、今回の真和はそれに輪をかけて酷い性格だから気に食わないのだ。マッチングアプリを用いて多くの女性たちと出会うが、3回会うだけでポイと捨ててしまう。脚本家でありながら、人の心がないと言われる所以である。 第5話では、彼がいかに心が無いか
2月17日、乃木坂46の山下美月が卒業すると発表した。このニュースを耳にした時は、 「えっ!」 と声を上げたが、次第にその意味を理解した。一昨年からドラマに出ずっぱりだったことでソロとしての仕事をこなしてきたことが大きい。朝ドラの「舞い上がれ!」を筆頭にさまざまな役にチャレンジしてきたことが彼女をさらに大きくしたと理解できよう。昨年から運営に卒業の旨を伝えてから幾度も話す機会を待っていたのだろう。 2016年に3期生の一人としてさまざまな場面で活躍してきた。1期生や2期
12月に「セクシー田中さん」のことをコラムで書いた。原作は読んでいないが、素晴らしい作品だったと。 だが、年明けになって作者の芦原妃名子さんが自らの命を絶ったことで問題が拗れている。「セクシー田中さん」を連載、単行本として販売していた小学館はコメントを発表しているが、制作した日本テレビは沈黙を貫いている。 なぜここまで拗れてしまったのか? 雑誌をの記事を見るにつけ疑問は残る。 通常小説や漫画を実写化する際はプロデューサーが一年以上議論して企画を出す。しかし、「セクシー
今期の連ドラで最も興味深いのが、若手の志田彩良が連ドラ初主演を果たした点である。しかも、2本同時という形で。 先月5日に始まった「消せない『私』〜復讐の連鎖」と18日に始まった「こんなところで裏切り飯」である。 まずは「消せない『私』」。日本テレビの金曜ドラマDEEP枠で放送されている。主人公の灰原硝子(しょうこ)は、高校時代の頃にヘアメイクアーティストの徳道仁(本郷奏多)にメイクを施されたことで人生を変えるきっかけを作った。ところが、イジメにあったうえにレイプされ、家
「月9の「君が心をくれたから」の後に、カンテレは凄い作品を持ってきたな」 月10の最新作「春になったら」が決まった時の感想である。 主人公は助産師の椎名瞳(奈緒)。生まれた時に立ち会ってくれた助産師さんの影響を受けて、この仕事に就いた。家族の新しい始まりの瞬間に立ち会う日々に幸せを感じている。6歳の時に母を亡くしてからは実演販売士の父・雅彦(木梨憲武)とぶつかり合いながらも一つ屋根の下で支え合って生きてきた。 元旦の朝、瞳と雅彦は「せーの」とお互いを驚かせる発言をする
10日に始まった水曜ドラマの最新作「となりのナースエイド」。この作品の原作は、「祈りのカルテ」や「天久鷹央シリーズ」の知念美希人の最新作である。 主演は、川栄李奈。今期の月9ドラマ「君が心をくれたから」主演の永野芽郁とは幾度も共演している。 主人公は、看護助手の桜庭澪。看護助手は、医師や看護師と異なり医療行為はできない。にも関わらず、澪はそれを越えて医師に指図をするなど着任早々やりたい放題。それで医師や看護師から睨まれてしまう。 初回のオープニングは、澪が手に血
8日に始まった月9ドラマ「君が心をくれたから」。脚本は「今夜、ロマンス劇場で」を手がけた宇山圭佑氏、プロデューサーの草ヶ谷大輔氏と演出の松山博昭氏は、「ミステリと言う勿れ」シリーズを手がけたコンビである。 舞台は港町長崎。戦後公開となった映画「地獄の顔」などの名作を残した港町である。 主人公の逢原雨(永野芽郁)は、自己肯定感が低い性格で、同級生からは珍しい名前から「ザー子」と揶揄われ人との距離を広げて生きてきた。その原因となったのが母の霞美(真飛聖)から受けた虐待。しか