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TOYO Technical Magazine 32号

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―脱炭素社会を創る“はかる”技術― 全固体電池、リチウム硫黄電池、ペロブスカイト太陽電池などの最新状況を専門家に伺いました。
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#二次電池

リチウム硫黄電池が切り拓く未来

リチウム硫黄電池が切り拓く未来

2021年12月時点の内容です

リチウム硫黄電池は民生用リチウムイオン電池を超える理論エネルギー密度を持ち、ポスト・リチウムイオン電池として注目が集まっています。SDGsの達成、脱炭素社会の実現に向けて、リチウム硫黄電池研究の第一人者であり、イオン液体を用いたリチウムイオン電池の動作を世界で初めて成功させた関西大学 化学生命工学部 教授の石川正司氏に次世代電池の現状と今後の展望についてお伺いしま

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二次電池評価の常識を打ち破る効率化・高速化・コスト削減を実現

2021年12月時点の内容です

はじめにリチウムイオン二次電池が実用化され、多くの新しい産業が生まれて社会はより便利になりました。リチウムイオン電池は携帯電話やスマートフォンの普及に大きく貢献しましたが、将来は自動車がガソリンを全く使用せず電池だけで駆動するなど、数年前は想像もできなかった社会が訪れるかもしれません。近年、多くの企業がSDGsに沿った活動指針を明示し、脱炭素化の実現に向けた企業活

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経時変化するインピーダンスを適切に評価
3Dインピーダンス法の紹介

経時変化するインピーダンスを適切に評価 3Dインピーダンス法の紹介

2021年12月時点の内容です

モバイルデバイスや電気自動車などのエコカーの発展に伴い、電池の重要性は一層増しており、高性能化に向けた研究開発が世界中で盛んに行われています。電池の高性能化のためには、電極界面反応を始めとする電池の内部現象を定量的に評価する必要があります。その評価手法の一つとして電気化学インピーダンス法(EIS)があります。しかし、反応を伴う充放電過程のような過渡現象においては不

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