見出し画像

今年の血圧、確認しましたか?~世界と日本~

健康診断の基準改正!

2024年4月から

どうやらあまり知られていないようですが、
2024年4月から特定検診における血圧の再受診基準が変わりました。
以前)140/90 mmHg 以上(上140、下90)
   ↓
今後)160/100 mmHg 以上(上160、下100)

基準値なのに高めに設定されることになりますね。
上159だとしても、要治療のご案内は届かないという訳です。
検診結果に厚みがない(ご案内がない)と安心する私なんか要注意です。

治療を受けている人は?

「以前」と「今後」の間の層(上でいうと140~160の層)は
JSH2004で軽症高血圧といわれます。
糖尿病や腎障害の合併症がない場合は、お薬による治療はすすめられていません。「食事や運動で生活習慣を整えて、塩分に気を付けてねー」なんてお医者さまに言われたりします。
ここで良くならなかったり、上160以上の中等症高血圧だと、薬物療法へと進みます。
なので、見方を変えると軽症の高血圧体質の人は、健康診断で気付かないし、早期改善のきっかけを失うことになります。

高血圧が直接悪になるわけではないけれど

若いころは低血圧だったけれど、子どもが成人した頃に高血圧予備軍となってショック!なんてことは身近に聞く話ですが、
やはり年齢とともに血管の柔軟性が失われることが原因で、血圧が高くなることがあるようです。
日常的に血管の柔軟性に影響を与えるのが、塩分の高い食事です。
食塩の摂取量が増加することで血中のナトリウム濃度が上昇し、体液が増加します。増えた血液や体液を体中に行きわたらせるために血管の圧力(=血圧)が高くなるのです。
これを繰り返すと血管にも負担を与えてしまっているといえるでしょう。

日本と世界の食生活

日本人の食生活では、乾物や干物、漬物を食べ、醤油や味噌といった塩分の多い調味料を日常的に使用します。
1980年代に行われたインターソルト研究では、世界の約50の地域で食塩摂取量と血圧などを調べられ、富山県(食塩相当量12.4g/日)は当時世界2位という結果となっています。
2010年における世界のナトリウム摂取マップでも日本は食塩相当量12.7g/日となっています。

世界と比べると、日本人の食塩摂取量はアメリカやイギリスの平均よりも2~3g多いことが分かっています。(推奨値としても2~3g乖離があります。)
【食塩摂取基準はこちら

あなたはどうする?

日本人が高血圧になる要素として、
塩分の多い食生活や長寿国(年齢)もあることが分かりました。
そのような要素がある中、アメリカESHの血圧基準は「140/90 mmHg 以上が高血圧」に設定しています。「介入(例:受診)するメリットが放置より大きくなる値」として算出したようです。

全国健康保険協会がおこなっている受診勧奨基準が緩和された今、あなたはどう血圧と向き合いますか?

#健康診断 #高血圧 #ウェルビーイング #食と健康 #トイメディカル

これまでの記事一覧