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富山で仕事探しをするメリットデメリット

いつの間にか夏が終わり、短い秋が訪れた富山からこんにちは。ライター金子です。

夏が終わるのは寂しいけれど、秋から冬の始まりにかけて進む紅葉を見れるのも楽しみです。富山は山が多いから紅葉を楽しめるスポットも多いんですよ。

季節の移ろいを楽しめるようになったのは、自然が身近に感じられる環境にいるからなのか、はたまた年を重ねたせいなのか…どちらにせよ、あっという間に過ぎていくであろう富山の秋も楽しみたいと思います。

今回は移住者の私も頭を悩ませた【仕事】について、あれこれ書きたいと思います。10年前に移住した際は、私は産後だったということもあり、すぐに仕事探しをしたわけではないですが、苦労したのは旦那の就職先。
移住前にいた静岡で勤めていた会社を退職して富山に来たのですが、移住後の就活に苦労した経験があります。

移住を考えているけど、移住先に仕事があるか心配…という方には是非読んでいただきたいです。ここ最近は地方移住者増加に伴い、Uターン、Iターン転職を希望される人は増加傾向にあります。

移住する際は、住む場所(家)を探す→仕事を探すという方が多いと思いますが、移住先で「どうやって仕事を探したらいいの?」という問題に直面するかと思います。移住後の就活に苦労した旦那を持つ金子が、富山県への転職、Uターン、Iターン転職について、知っておいてほしいこと、注意すべき点をお伝えしていこうと思います!

1. 地方転職とは


「都会から地方へ移住し、同時に転職をすること」は、大きく分けて2つの形態があります。

・Uターン転職
・Iターン転職(地方転職)

ひとつは「Uターン転職」で都会から出身地へ転職することです。もう一つは簡明に「地方転職」(Iターンともいいます)で、自分には縁もゆかりもない土地へ引っ越して転職することを指します。

ともに、快適な居住環境や職場環境を求めて、都会を離れることです。
ちなみに私はIターンで、旦那の実家に住んだので勝手に「Yコース(嫁コース)」と呼んでいます。

富山は「暮らしやすさ」を前面に掲げ、若年層のUターン希望者に向けて「Uターン就職ガイド」を発行してUターン経験者のインタビューや県内の企業紹介などを行っています。
また、移住希望者に向けては富山県移住・定住促進サイト「くらしたい国、富山」で移住に関する情報や市町村の空き家情報バンクなどを掲載しています。富山県は正規雇用率や勤続年数は全国トップクラスで共働きも多く、女性の雇用も進んでいるので、県外からの移住者には比較的就職の門戸は開かれているといえます。

また新規就農希望者には1年かけて農業に必要な知識を習得できる「とやま農業未来カレッジ」などのプログラムもあります。


2. 富山転職のメリット

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地方転職やUターン転職というと、「都会を離れて故郷に戻りたい」「いまの会社を転職したい」のどちらかに強い動機が偏っていることが多いです。
どちらの動機があるにしても、どうせなら自分の思い通りの転職先を見つけたいところ。そこで、まずは富山県へ転職した際にはどのようなメリットがあるのか大きく3つにまとめてみました。


2-1. 時間が増える

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やはり富山県に限らず、都会と地方の最たる違いは、「時間に追われない生活」です。

総務省が2016年に発表した「1日あたりの通勤・通学時間の平均時間(片道)」によると1位・神奈川県=1時間40分、4位・東京都=1時間30分。首都圏は圧倒的に時間が掛かっています。

富山県は1時間1分で21位という結果でした。しかし、通勤時間が毎日30分減るだけで自分の時間がどれだけ増えるかは想像できるかと思います。

通勤・通学時間が減れば、家庭での団らんや好きなことに時間を当てられます。また、通勤時間が長いほど、離職率や離婚率も高くなる相関性があるとも言われています。

日常生活の負担が減ることによって、休日の趣味や余暇の過ごし方も充実します。結果的に家族みんなの生活に対する満足度が上がるのも、時間の価値という合理的な理由があるのです。

転職は、仕事時間とプライベート時間を見直す良い機会になりますね。


2-2. 働きやすさはトップクラス

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画像引用 「くらしたい国、富山」より

富山県は正規雇用率が全国トップクラスです。
これだけ仕事がしやすい県は他を探してもそうありません。富山県は共働きも多いため、男性も女性も能力を発揮できる環境が整っています。

実際に富山県への転職の希望者が増えている理由は、実際に「転職したら職場環境が良くなった」という人の声が多いという現実があるからです。
会社は集団で仕事をする場所です。そこに集まる一人ひとりの生活充実度が上がれば、皆で余裕をもって仕事に取り組むことができます。つまりは、個人の「生活充実度」が周囲に連鎖していき、それが「職場環境」の向上へとつながっていくのでしょう。

近年、仕事と生活の調和を目指す「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が社会的な課題となっています。また、都心で多く見られるような通勤時間なども含めた長時間の労働は、労力の負担が大きい割りに仕事の効率はそれほど高くないことがわかっています。
「富山に行くことで、仕事と家庭に使える時間の調和がとれるようになった」と答える人は大勢いらっしゃいます。まさに、「ワーク・ライフ・バランス」について、多くの人が意識的・無意識的に関わらず感じられますね。

2-3. ものづくりが強み

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富山県は、全国と比較して第2次産業のウェイトが高い「ものづくり県」です。一社一社が独自の強みを持ち、国内や海外で競争力を持つ企業が多いです。そして、豊富な水資源は飲用のみならず、水力発電や製造分野での開発・生産など多目的に利用されています。

有名な「富山のくすり」は江戸時代に端を発し、300年以上の歴史を誇る伝統産業。県内には医薬品メーカーはもちろん、包装容器・パッケージ印刷などの周辺産業も集積しています。
また、製造品出荷額等の性質別構成比をみると、素材・部品を中心とした業種のウェイトが高い基礎素材型であり、日本海側屈指の産業集積を形成しています。

なかでも、機械・金属分野については、自動車産業を支える部品メーカーや技術力の高い機械関連企業が立地し、またIT分野ではデバイスメーカーやその部品・加工メーカーが集積するなど、我が国が強みを発揮してきた分野で多くの企業が活躍しています。

さらに繊維、化学に加え、今後も成長が見込まれる医薬品産業の集積もあり、全体としてバランスの取れた産業構造を構成しています。

3. 地方転職のデメリット

気軽に富山へ転職できればいいのですが、そう簡単に転職できるならみんなしているでしょう。もちろん地方転職にはデメリットもありまして、よく奥様達から聞こえてくるのが「給料が下がった」という言葉です。我が家も実際そうでした。

旦那の前職でいただいていたお給料よりも、転職後のお給料は約7万ほど下がり、めちゃくちゃ不安になったのを覚えています。また見知らぬ土地への不安感や将来の見通しも立たない状況での転職は、いろいろな壁が存在します。

ということで、ここでは具体的にどのようなデメリットがあるのかを把握して、それを克服するためにはどうするかを考えていきましょう!


3-1. 収入は減る

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DODAの「平均年収ランキング2017」による県別の平均年収では、1位 「東京」452万円、2位 「神奈川」448万円、3位 「千葉」424万円です。つまり首都圏の年収は突出していることが分かります。

その一方で、富山県はと言うと392万円と全国では高い方ではあるのですが、やっぱり都心部に比べると給料が減少すると考えていいかと思います。
しかし、それでも富山県に転職した方がいい理由は、「生活費・教育費などのトータル的なコストが下がる」ことが挙げられます。

たとえば、毎月の支出のなかで大きな割合を占める住居費で比べてみましょう。総務省の「民営賃貸住宅の家賃(1か月1坪あたりの家賃)」(2019年 小売物価統計調査 都道府県庁所在市)によると、1位「東京」8,824円、3位「京都」5,999円、4位「大阪」5,786円です。

一方で「富山」は3,626円と全国で36番目に低い水準となっています。
そのため住居費が都会に住んでた時より2~5割減して、「家賃が下がり、家は広くなる」という方も少なくないようです。

また、生活費のなかでもう一つの大きな要素は子供の教育費です。
都会では私立中学・高校のほうが進学校である場合が多いですが、地方では公立高校がその地域のトップ校であることが多く、富山県もその傾向があります。。

私立中学・高校で毎月かかる学費はおおよそ5~6万円。それに対して公立中学・高校の費用は2~5千円程度。つまり、20倍ほどの差(年間にすると40万~60万円ほどの差)があります。都会に居住している多くのお母さんが感じている「私立へ進学させたい」という「金銭+感情」のプレッシャーは大きく軽減されそうですね。


3-2. 通勤が不便

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富山県では都会ほど電車の本数も多くありませんし、交通網が整備されていないところも多いです。もし電車通勤だった場合、都会だと数分おきに電車がやってきたのに対して、富山県だと30分や1時間おきの場合があります。そのため突発的な残業や遅刻しそうになった場合は、その電車を逃すと割と不便ですね。

また、出張も電車で行きたいところに行けるとは限りませんので車の運転が必須になってきます。一人に一台の車が必要になる可能性も高いです。それに伴ってガソリン代や車の維持費等もかかってきますので、経済的な負担が大きくなることも考えられます。


3-3. 人付き合いが負担

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地方ならではの人付き合いが負担になることもあります。
隣人の顔も知らないことが珍しくない都会と違って、町内の付き合いや独特のしきたりがあり、その地方の生活に順応できない人もいます。そういったコミュニティでの人付き合いが上手くいかないと、日常生活にも支障をきたすことにもなりかねません。

しかし、これは富山県内の全ての市町村が当てはまるのではなく、富山市の市街地に住めばそのような町内会のお付き合いが少ない場合もあります。
実際に富山県の市街地に住んでいる友人に聞いたのですが、町内の付き合いが少ないのでむしろ都会よりも快適と言っていました。


4.富山くらし・しごと支援センター

少しでも富山で転職を考えているなら、富山くらし・しごと支援センターの存在を知って欲しいです!!

「とやまUターンガイド」という求人サイトへの登録がおすすめです。「とやまUターンガイド」には、富山県内の旬な求人情報が出ています。そして、このサイト内で応募をしたい求人が見つかれば、富山くらし・しごと支援センターで紹介状と一緒に応募することができるのです。
その際、応募書類の書き方や注意点、面接での話し方、内定が出たときの注意点など、応募から内定、就職するまでの支援もしてくれるという手厚いサポート付き!!

富山くらし・しごと支援センターについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

いろんな情報が入ってきますし、安心感があります。
移住当時の10年前に富山くらししごと支援センターの存在を知っていれば、もっと就活しやすかっただろうな…(遠い目)
とにかく行動あるのみなので、まずは「とやまUターンガイド」に登録することが転職へのスタート地点です!


5.まとめ

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ということで、富山県への転職にもいろいろあることがわかりました。
富山県への移動だけが目的化して、仕事は簡単に探せるだろうとの見切り発車でとりあえず引っ越しを先にしてしまうパターンも耳にします。

しかし、仕事がなければやはり富山県に住むことは難しいです。
そのため、まずは「とやまUターンガイド」に登録して、仕事を見つけてから引っ越すように計画をしましょう!

さらに実際に住んでみたときに、仕事、家族、生活の3点でどのような問題があるかを想定して、対策を考えておくことも大切です。
富山での暮らしを充実させるためにも、自分に合った仕事を探していきましょう!

金子さん写真 (2)

■ライタープロフィール

金子奈央さん
1985年生まれ。静岡市出身。2011年富山県に移住し、現在三世帯同居で三人の息子の母して日々奮闘中。
2013年に『富山の遊び場!』を立ち上げ、代表を務める。
様々なメディアで富山県内の魅力を発信するライター活動をしている。

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