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初めて富山で冬を過ごす方へ


みなさんこんにちは。
雪の降らない静岡でぬくぬくと生まれ育った金子です。

今回は、【初めて富山県で冬を過ごす方へ】というタイトルで、富山の冬への心構えと雪との付き合い方などを書いていきたいと思います。

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思い起こせば、初めて富山県で迎えた冬は散々なものでした。

9年前の12月中旬ぐらいだったでしょうか…
朝起きるなり、「ここ外?」というくらい部屋が寒かったのです。
朝起きた時に寒くないようにタイマーで暖房つけたのになぁ…故障かしら…と思いながらテレビをつけると、富山の天気が雪マークになっており、静岡育ちの能天気な私でも「とにかく寒さが本気出してきた」ということはわかりました。


雪が降ると言っても、生活に支障が出るレベルの大雪でない限り、富山県民は騒ぎません。我が家でも、ちょっとの雪でも大騒ぎしていたのは私と子供だけで、近所の家族はいつもと変わらない様子だったのが印象的でした。

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そんな雪に対して経験豊富な富山県民ですら、大騒ぎになったのが2018年1月の大雪。
富山県は過去に、「サンパチ豪雪」や「ゴウロク豪雪」と語り継がれる記録的大雪が昭和38年と昭和56年にありましたが、移住後、これだけの大雪は初めてでした。

車は雪で埋もれ、学校は休校、交通機関も麻痺、普段は30分で着く場所が2時間くらいかかるという生活に支障が出るレベルの大雪が降ったのです。

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2018年は家の庭で雪のミニ大谷が作れるレベルでした。

そんな富山県の冬ですが初めて過ごす方々のために、一体どういう感じなのかを説明していこうと思います。

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■富山県の冬について


1. いつ雪が降るの?

雪は、だいたい12月から3月まで降り、積もったり溶けたりを繰り返し、多い時で50cmは積もります。

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2. 外出はできるの?

冬がきたら冬眠するタイプの方以外は、雪が降ろうが、大魔王が来ようが、仕事に行かなければなりませんよね。

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基本的に富山県は車社会なので、雪道運転をヒーヒー言いながら外出します。もしくは、上の写真のようにソリ移動がおすすめです(嘘です)

いくら車だからと言っても、防寒具は必要です。特に、長靴は必須アイテムといっていいでしょう。

あと注意してもらいたいのが、通勤と通学時間です。地面は雪や凍結のため、電車のダイヤが遅れたり、車の走行時間が多くなったりします。
そのため、いつもの通勤通学時間より早めに家を出ましょう。いつも通りに出発すると遅刻しますよ!!!

また、スリップなどの交通事故も多いのでご注意いただきたいです。
駐車場が雪に埋もれていて駐車できないという事態も想定できますので、その場合は学校や会社に雪で遅れると素直に言いましょう。たぶん怒られることはありません。

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3. 雪道の自動車運転が不安です

正直に言いましょう。移住10年目でもまだ雪道運転が不安です。

雪道を運転する上で言いたいことは、「必ず12月までには冬用タイヤにしましょう」ということです。

11月下旬にも降る可能性があるので、不安な人は11月中旬には冬用タイヤに替えましょう。初めての方はカー用品ショップなどでタイヤを購入して、そのまま取り替えると楽です。

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スコップとスノーブラシも購入し、車に常備しておきましょう。スコップは車の前後を除雪するため、スノーブラシは車の上にのった雪を落とすためです。スコップは金属のものがより強度がありますが、女性なら断然プラスチック製のスコップをおすすめします。軽くて便利です。また、スノーブラシは王道のものを使用しましょう。フロントガラスや車の上に乗った雪をどかすのに重宝します。

ここで注意したいのは、車の上に乗った雪は必ずどかすこと。フロントガラスさえ雪がなければ運転はできるのですが、急ブレーキしたときに車の上の雪がフロントガラスの前に突然降ってきて前が見えなくなり交通事故を起こしてしまいます。
これは私も体験したことあるのですが、後ろに車がいなかったからよかったものの、すぐにハザードランプを付けて、路上で雪をはらいました。
お先真っ暗状態は危険ですので、ご注意を!

その他、凍結しないウォッシャー液や窓の曇り止めや氷解用スプレー等があると便利です。
フロントガラスが凍ることがあるので、中には家のお湯を窓にかけて氷を溶かす人がいますが、その場合、温度差でガラスが割れる可能性があるのでやらないほうがいいです。
そのため、専用の氷解用スプレーを使えば素早く氷を溶かしガラスを傷つけることはありません。凍ったフロントガラスは、エアコンを5分くらいつければなくなるのですが、その5分が朝の通勤時には命取りなのでぜひ買っておいて損はありません。

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4. 本当に運転は大丈夫なの?

いくら、冬用のタイヤを装着しているからといって普段通りに運転していたら危険です。踏み固められた雪や道路が凍るブラックアイスバーンは非常に危険なんですよ!!急発進、急ブレーキ、急ハンドルでスリップし、すぐに事故を起こします。初めて雪道を運転する方は、十分な車間距離をあけ、早めに減速するなどの安全運転を心がけましょう。

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5. 洗濯物は干せるのかしら?

富山は冬でも湿度が高く、冬と言えば乾燥の季節…と思って育った私にとっては衝撃でした。洗濯物は、除湿機を購入し部屋干しする方もいらっしゃいます。
冬は乾燥する静岡にいた頃には、冬の除湿機なんて考えられなかった!

■いいこともあるよ


1. 冬のグルメ

冬の富山は悪いことばかりではありません。
グルメで言えば、冬しか食べられない寒ブリや紅ズワイガニは絶品!

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全国的にも有名な氷見(ひみ)の寒ブリは、毎年12月頃になると「鰤おこし」と呼ばれる雷が鳴り響き、ブリ漁が最盛期を迎えます。北海道から産卵のために南下してきたブリは、富山湾にやってくる頃に最も脂がのり、荒波に揉まれることで身も引き締まっています。この絶妙なバランスが、富山湾のブリの美味しさの理由なのです。

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富山湾でとれた鰤しゃぶを食べる日は、あまりのおいしさに雪のストレスも少し緩和されます。

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紅ズワイガニは、冬にかけて身が詰まり美味しさが増すと言われています。
深海に住む紅ズワイガニは、鮮度の低下が比較的早く、水揚げされてから食べるまでの時間がいかに短いかが味を分けます。漁場が近い富山だからこそ、朝獲れた紅ズワイガニが昼セリにかけられ、その日のうちに味わうことができるのです。

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2. 富山の冬の景色

冬の晴れた日の立山連峰は…もう言葉にできないほどキレイなんです。
あそこには神様が住んでいる!と思わずにはいられない、まさに神がかった美しさ。

心奪われるほどの絶景を自分が住んでいる場所から眺められるってすごいことだと思いませんか?

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富山県の冬のイルミネーションは都会ほどではないですが、きれいです。
雪が降る中のイルミネーションは、雪に光が反射して幻想的です。イルミネーションって見ているだけであったかい気分になりますよね。

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3.雪がもたらすもの

何度過ごしても少し不安な富山の冬ですが、毎年冬を越すたびに経験値が上がったと思えるのです。
大雪が降った時に雪かきをしていると近所のおじいちゃんが手伝いに来てくれたり、スリップして側溝にハマってしまった車があれば心配して駆けつけてくれる人達を見たりと、温かい富山の人達を見ることができる冬ならではの光景は好きです。

4.まとめ


10年目の今でも雪が苦手で、ちょっぴりブルーな気分になりながら書きましたが、雪が降る地域の人は精神的に強くたくましくなる気がします。
美しき白銀の世界の富山を楽しんでみてください。

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