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富山での暮らし~夏~  平日のBBQ、休日のあさ海


1-1 平日のBBQ

みなさまこんにちは。
トネガワ フミと申します。
夫の転勤で東京から富山に移住して5年目です。

今回は富山での夏の暮らしについて書いてみたいと思います。

突然ですが、富山って暗いイメージありませんか?(笑)
なんとなく印象が地味ということもあります(富山のみなさまスミマセン💦)が、暗いイメージの要因は何といっても「空」です。頭に浮かぶのは「鉛色の空」ですよね。

ところがなんと!
夏の富山は明るいのです!
はじめての夏を迎えた時、不思議に思ったので調べてみました。
年間を通しての日照時間では、47都道府県中41~44位あたりを行ったりきたりしている、日の当たらない国富山県。特に12月と1月は、全国平均の半分程度の日照時間しかありません。暗いわけです。納得です。
ところが、春~夏の日照時間については、全国平均とほぼ肩を並べ、それどころか5月と8月に関しては全国平均を上回っていたのです!

実際、5月の終わり頃から6月頃は日没がおそく、7時半くらいまで外で遊べます。
我が家の娘たちも、なんやかんやと家の前で遊んでいるうちに、次々と近所の高校生のお兄ちゃんやお姉さんが帰ってきては、おしゃべりにつきあってもらったり、ボール遊びをしてもらっていたりと、幸せなひと時を過ごしています。

外が明るいと私もなんとなく家の中に入ってしまうのがもったいような気持ちになるもので、子どもたちの様子をみながら玄関やら庭やらをウロウロしていると、奥さんたちやご主人たちも帰ってきたりして、どこかから漂ってくる美味しそうな晩ごはんの香りをかぎながら、「今日のおかずは何にします?」なんて、平和な話に花をさかせています。

暑さが続いた週の金曜日などは、夫が6時過ぎに帰ってきて、「今日はBBQでもしようか」なんて、ビール片手に準備してくれて、急遽BBQが始まることもあります。ご近所さんでも同じようにBBQが始まっていたりして、子どもたちはご近所さん宅とうちを行ったり来たりしてはしゃいだり、差し入れをし合ったり、一緒に食べたりしゃべったり。

ご近所さんに恵まれているというのもありますが、なんとも幸せな初夏の夕暮れ時なのです。

【我が家のBBQレシピ】
〇購入するもの
・高めの美味しいお肉 
   ほんの少し ←初めに焼いて「美味しい~!」感をMAXに演出
・安いお肉
   高めのお肉の余韻を保ちながらお腹いっぱいになるまで食べる用
・棒にささったフランクフルト
   近所の子どもに渡しやすい
・ビール、赤ワイン(日本酒の時も)

〇用意するもの
 ・ミニサイズの塩おにぎりを沢山
 ・庭でとれる野菜を適宜用意
    焼く野菜:ピーマン(まるごと焼く)、ナス、パプリカ、ミニじゃがいもなど
   冷たい野菜:キュウリ+味噌マヨネーズ、トマト+オリーブオイル&塩 など


そんな時にふと思い出すのは、姉夫婦が駐在していて遊びに行ったドイツの夏の光景です。ドイツの夏も夜まで明るく、どの家にもバルコニーにBBQセットがあって、平日の夜にBBQをしたりバルコニーで夕食をとったりしていました。
それがまさか、日本の富山で実現するとは!感激です。

「平日のBBQ」を可能にする理由にはいくつかあると思います。
まずは、夏の夜が明るいということ。特に、暗かった冬とのギャップでなんとなくウキウキしてしまうのは私だけではないのでしょう。
2つ目は… みんな、家が広い!建物以外にも、車2~3台分の駐車スペースや、冬用のあれこれを収納するガレージみたいなのがあって、BBQスペースが十分にあること。(なのでBBQセットもすぐに出せる)
3つ目は、「家族」や「暮らし」の優先順位が高くて、帰宅が早い人が多いこと。  
というのが、私の推察です。


1-2 移住で変わったのは夫の帰宅時間

東京にいた頃の夫は、朝5時に家を出て夜中0時に帰ってくるという生活でした。
そんな状態でしたから、第1子を産んだ当時は世にいうワンオペ育児。子どももよく泣く子でしたので、私は常に睡眠不足。意識もうろう状態。子育てってこんなに辛いのか!世の中のお母さんはみんな鉄人なの?なんて凄いの?と、毎日ひとり泣きながら思っていたものです。

それが、富山へ転勤になったところ、夫は朝7時半に家を出て、20時前には帰ってくるという生活に変わりました。車通勤のため、飲んで帰ることが断然少なくなったのも大きいと思います。

念のため確認しておくと、夫の場合は「転職」ではなく「転勤」ですので、勤めている会社は同じなのですよ。それでこの変化には大変驚きました。これが人間らしい生活というものだ!と、感激したのを覚えています。

ワンオペ育児経験者の方はご存知の通り、子育てって大人一人ではどうにもならないので、もう一人大人がいてくれるだけで全然違います。早く帰ってこれるようになった夫は、子どもと一緒にお風呂に入ってくれたり、洗濯が終わっていなければ洗濯ものを干してくれたりするようになりました。(富山の家には大抵洗濯干し部屋が内蔵されているので、夜干しができるのです。メチャ便利)
物理的に助かるのはもちろんですが、精神的にとても救われているなあと思います。

私はこの「夫の早帰り」にとても衝撃を受けましたので、富山のママ友10人程にさりげなくリサーチしてみました。
すると、「うちの旦那は帰りが早い」という人で大体17時~18時くらい。「うちの旦那は帰りが遅い」という場合でもだいたい20時くらいなんですよね!
「富山のパパは早帰り」説に、私はひそかに確信を持っています(笑)。

でもこれは、「地方は仕事がぬるい」とかいうわけではないと思うんです。決して。富山県で感じる「一流志向」「向上心」には何度でも驚きますから、決してぬるいわけではなく、価値観の問題だと思います。

持ち家率全国1位とか、多世代同居率が高いなどの統計が示している通り、一人一人の価値観の中で、やはり暮らしや家族の優先順位が高いのではないでしょうか。「暮らし」が優先順位の上位にあるということと、圧倒的な車社会(飲み会が少ない)。この二つが全くの個人的データですが、夫の帰りを早くしていると予想します。

そんなわけで、夫が同じ会社に勤めながら帰宅時間が変わったことで、夫が変わり、妻である私にも余裕ができ、暮らしそのものが大きく変化したような気がしています。
朝ごはん、夜ごはんを家族一緒に食べることができるという日常。
そうして、実現した「平日のBBQ」というわけです(笑)
 

(※「富山のパパは早帰り」説については、超主観的データですので「うちは違う!!」という方もいらっしゃると思います。スミマセン…。富山では医療関係、漁業や工場関係など夜間勤務や交代制勤務の人も多いですし、単身赴任で夫不在の方も結構多い…ような印象もあります。
我が家の子育ては、いつも周りの方に助けていただいています。私にもできることあったら言ってね、ママたちパパたち一緒にがんばりましょう~と思っています。

そんななか目を見張ってしまうのが、富山のおじいちゃんおばあちゃんたちの「仕事も孫育ても現役バリバリ感」。すごいなあ~といつも思っているところです。)

2-1 休日のあさ海

続きまして、休みの日の話です。

実は、今日の午前中も海へ行ってきました。
朝8時頃に家を出発し20分で浜辺に到着。
娘たちは浮き輪で、私と夫は潜ったり泳いだりしながらクラゲのように海に漂ってきました。ひんやりした気持ちよさと、海に身体をゆだねるリラックスした感じ、マスクを外した爽快感(笑)で、娘たちと大はしゃぎ!心身ともに爽快!リフレッシュ!です。
午後1時にはサクッと帰宅。余力も残っています。
今は、下の娘はお昼寝、上の娘は宿題を、私はこれを書いています。

実は「海水浴」と言えば、こんなイメージでした。
-ひと夏の思い出に!と数カ月前から計画を立案。ひどい渋滞の末になんとかたどりついた湘南の海。高い駐車料金を払ってやっと砂浜へ。太陽ギラギラ。すし詰め状態の砂浜で、ビキニのお姉さんとこれまたギラギラしたお兄さんがイチャイチャしている脇をなぜかドキドキしながら通り抜け、イモ洗い状態の海へなんとか入水。せっかく来たんだから元をとらなくちゃと、何が楽しいのかわからないまま長時間居座り続け、全身真っ赤っか。これまた大混雑の海の家でぼったくり価格のラーメンと焼きそばあたりをすすり、ヘトヘトで帰る。軽い火傷レベルの日焼けと疲労で2~3日使いものにならない自分-(笑)

ところが、富山へ来てからというもの、そんな海水浴のイメージは根底からくつがえされました。

今日行ってきたのは、富山県氷見市の島尾海岸という海水浴場です。
砂浜の目の前に車を止められたので、シートを敷いてパラソル立ててなんていう荷物置き場の設置の必要もありません。水着の上に着ていたワンピースをパっと脱いで、娘たちは一目散に海へ走っていったので、私も慌てて追いかけていきました。
駐車料金、シャワー、更衣室、休憩所代も不要です。おにぎりと水筒、飴でも持って行けばお金は必要ありません。
なので、帰りに娘たちにかき氷をねだられたところで、親としてもニコニコと対応可能です(笑)。
これだけたっぷり遊ばせてもらったのだから、300円(かき氷代)くらいお金を落としていかないとね、と心から思います。

お金もかからず、朝行って昼過ぎに帰ってくることができれば、ヘトヘトになりませんので、夏の間に何度でも海に行けます
子どもたちの「明日海行きたい!」に「いいよ~」と気軽に応答できるのです。


今年は、コロナ感染予防のために一部の海水浴場では海開きをしなかったそうですが、それでも県内の2/3くらいの海水浴場は条件付きで海開きをしていました。おかげさまで、各自気を付けながら海を楽しむ、ということで我が家も楽しい夏を過ごすことができました。


2-2 泳ぎの練習は海で 富山の海は子どもにやさしい

富山へ来てからの海遊びが楽しすぎて、今年は石川県能登半島の海にも足をのばして行ってきました。近くのキャンプ場でキャンプをして、そこから歩いて行く海。ここもとても楽しかったのですが。能登半島はいかんせん、波が高かったです。

行ってみて気が付いたのですが、富山の海水浴場は湾内なので波が穏やかだったんですね。海水浴初心者すぎて、そんなことにも気が付いておらず…
能登半島の海は外海だったので、大海原からの波がダイナミックで、4歳児には少しキツかったようでした。

富山の海水浴場はたくさんあり、生きもの好きな子ならカニなどを捕まえて遊べる岩場の海岸もあります
砂場遊びが好きなら、スコップとバケツ片手にビーチ(砂浜)で延々遊ぶこともできます。泳ぐのももちろんできますし、海が澄んでいる時なら潜って魚も見ることができます。最近流行りのSUP(サップ)をやっている人も多いです。

なんといっても、人が少ないのがいいですね。
朝早く行けば、あちらにファミリー、こちらにおじいちゃん、という感じでぽつりぽつりしか遊んでいません。「密」とは無縁の楽園です(笑)

我が家の娘たちはまだプールでは泳げないのですが、浮力のある海では浮き輪なしで浮かんだり泳いだりしています。
海でのびのび泳ぎを覚えるなんて、なんて贅沢な子ども時代だろう!とうらやましく思います。

今年は、東京への帰省を控えたこともあり、毎週のように海へ山へ、キャンプにBBQと遊びつくした夏でした。富山の自然、そしてそれを守ってくださっているみなさま、ありがとうございます
心からの感謝を込めて。

そして、夏を楽しみたい方、ぜひ富山へお越しくださいませ。

※海遊びは危険が伴いますので、事前の情報収集、装備の準備などをされてどうぞお気をつけて。

【ライタープロフィール】

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トネガワ フミ

2016年1月に夫の転勤について富山に移住。東京都出身。若い頃は金融機関勤務でまちづくりに従事。(金融機関がまちづくりをしている事例って意外とあります) 今、はまっているのは“子育て”と“富山の魚”。偶然性や未完成なものに惹かれるタイプ。子どもが育つ楽しみや資源をシェアする「子どもと暮らしの企画toyama」主宰。ママのためのお魚さばきサークル「ママ×おさかな」共同代表。
富山県呉西にて、夫と娘2人との4人暮らし。ライター、エッセイスト。

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