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謙虚な働き者って本当?でも本音は・・・富山県民性を徹底検証!

こんにちは。ライターの chiharu です。
突然ですが、富山県民ってどんなイメージですか?
よく言われているのが、真面目で勤勉、控え目、保守的、地味・・・。
(いやいや、地味って・・・)

なんだか、どれもパッとしない富山の県民性イメージ(涙)
今回は「富山県民って本当はこんな人」という富山県民性について、U ターン移住者としての独自観点を含めて検証してみたいと思います。

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┃富山県民って本当はこんな人!?

一昔前からテレビや雑誌でよく取り上げられるようになった「県民性」
同じ日本でも、気候や文化、歴史、宗教などが異なれば、考え方や価値観は変わってきます。

富山県も例外ではなく、風土や歴史の影響によって作り出された独特の県民性が存在します。もちろん、富山県民全員が当てはまるわけではなく、「こんな人が多い…かもね♡」という目安です。

くれぐれも、「あなた、富山県民だから〇〇でしょ!」と言わないようにご注意ください(笑)

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┃働き者で節約家。真面目すぎるのが玉に瑕

私が以前関西に住んでいたとき、富山県民のイメージで一番言われることの多かったワードが「勤勉」「真面目」

とにかく真面目で働き者で、ギャンブルやお酒も全然やらない…そんな「優等生か!!」とツッコみたくなるような富山県民のイメージ。

でも、80%は当たっていると思います。いや~素晴らしすぎるね!(笑)

この「勤勉さ」ですが、歴史的背景の要因が大きいと言われています。

【1】浄土真宗の教え

14 世紀末、親鸞が創始した浄土真宗の拠点となる瑞泉寺が越中井波に創設されました。それを機に北陸でも盛んとなった浄土真宗ですが、その教えは越中の人々に強い影響力を与えたのではないかと言われています。

浄土真宗では、「日々、一生懸命働けば極楽浄土にいくことができる」という教えを説いています。そうすれば、現世でも良いことが起こる…と。

この人生観や考え方が、越中(富山県)に住む人々に根付き、やがて真面目にコツコツ働き続ける富山の県民性を生み出したと言われています。

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≪出典: https://inamibetuin-zuisen-ji.amebaownd.com/≫

【2】苦しい生活との闘い

江戸時代、越中(富山県)のほとんどが加賀藩の支配下にあり、支藩という立場でした。

また、度重なる飢饉や災害の発生などにより、とても苦しい生活を送ってきた富山県民

娯楽の制限も厳しく、生き抜くために必死で闘い続けてきた中で、現在の県民性にもつながる「質素で堅実」「真面目にコツコツ」という気質が生まれたのかもしれません。

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このようないくつかの歴史的な影響もあり、「勤勉」「真面目」という富山県民性が養われていったと言われています。

そういう苦しい環境を脱出しようと生まれたのが、のちに「富山と言えば薬売り」と言われるほど有名になった売薬産業

中でも、あらかじめ薬を預けおいて、後から使った分だけ料金を回収する「先用後利(せんようこうり)と呼ばれるシステムの「富山の置き薬」は、江戸時代から現代まで続く伝統的ビジネスモデルです。

私が小さい頃は、いつも家のタンス上に置き薬の箱があり、定期的に薬売りのお兄さんがやってきては、紙風船をくれた記憶があります。

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≪出典: https://www.projectdesign.jp/201406/pntoyama/001414.php≫

少し話がそれましたが・・・「真面目で働き者の富山県民」と言うと立派に聞こえますが、真面目すぎるものいかがなものか

関西の友人から言われた言葉で、とてもショックだったことがあります。

「富山県民はノリが悪くてライブが盛り上がらないから、アーティストは富山に行きたがらない(らしい)」

え!!!そうだったの?!
だから、富山ってライブが少ないんだーーー(涙)
もちろん根拠はないですが、真面目すぎるゆえにノリが悪い…というのは、すこ~し当たっているのかもしれません。

しかし、それは過去の話!!

最近では、富山でも各地で音楽フェスやライブが行われるなど、ノリの良い若者が溢れています。
UIJ ターン移住者も増え、以前に比べて外部からの影響を受けやすくなったのも一因にあるのかもしれませんね。

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┃家を建てて一人前!節約上手で貯蓄好き

富山県における「トップクラスの持ち家率」は、全国的にも有名ですよね。

2015 年の国勢調査によると、富山県の持ち家率(住宅に住む一般世帯に占める持ち家の割合)は 78.1%で全国 1 位。「一住宅当たりの延べ床面積」においても、富山県は 1 位を獲得しています。

実際、富山県では結婚すると家を建てる人が多く、20 代そこそこの若い新婚夫婦でも立派な家を建てます。「一体どこにそんなお金あるん?!」って聞きたくなるくらい…(笑)

特に田舎では、持ち家へのこだわりがとても強く、大きな家を持つことにステータスを感じる傾向にあります。「家を建てて一人前」という精神が富山県民に根付いているのだと思います。

また、 1 世帯あたりの所有地面積が広いため、結婚したら実家の隣に家を建てて敷地内同居をする人も多いです。

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ところで、持ち家率トップクラスの富山県民は、さぞかし貯金も多いのでは…?

実は、富山県民は貯蓄も大好き。ギャンブルやお酒など娯楽をあまりやらず、真面目にコツコツ働く富山県民は、コツコツお金を貯めています。
なので、富山県民は「お金持ちが多い」ともよく言われています。

お金持ちで堅実な富山県民、ぜひ旦那さん(奥さん)にしたい!と思う県外の方も多いのではないでしょうか?(笑)

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ただ一方で、持ち家にこだわりが強い富山県民は家や仏壇をはじめ、冠婚葬祭などの儀式にもとにかくお金をかけるとも言われています。

無駄なものにお金を使わず貯蓄に励む反面、本当に必要なものにはお金を惜しまない、そんな気質でもあるのです。

┃控え目に見えて・・・実は芯が強いしっかり者!

富山県民は「控え目」「地味」ともよく言われます。
食べ物も美味しい、自然も豊か、幸福度も高い、そんな恵まれた地域に住みながら、周りに自慢することは少なく、むしろ「いや、富山県なんて・・・」と謙遜することが多いのが富山県民

だから自慢話もめったにしない、謙虚で控え目でいることこそ美徳だと考えている人が多い傾向にあります。

しかし・・・謙虚でおとなしい富山県民ですが、実はとっても負けず嫌いな一面も。特に富山県の女性は、自分の意志を持ったしっかり者が多いと言われています。

その証拠に、富山県は都道府県別の女性(15歳~64歳)の就業率が72.0%と高く、なんと全国3位!(参照:平成27年国勢調査)

しっかり者で芯が強く、周囲の人を思いやる謙虚さを兼ね備えた富山県民だからこそ、結婚や出産をしても活躍し続ける女性が多いのかもしれませんね。


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┃勉強優先?全国上位の学力県としての意地

小学校6年生と中学校3年生を対象に行っている「全国学力・学習状況調査」で毎年上位をキープしている富山県。2019年度は、全国4位を獲得。ちなみに石川県と福井県も上位ランクインしており、北陸3県はこの学力調査に毎回しのぎを削っています。

おそらく聞いたことがある人もいるかもしれませんが、ほとんどの富山県の公立高校には修学旅行がないらしいです。

(私の通っていた公立高校は、修学旅行がありましたので、しっかりちゃっかり東京に行きましたよ。)

なぜ修学旅行がないかと言うと、行事よりも勉強を優先させる傾向があるから。

序盤でも触れたように、富山県民は真面目で勤勉。
コツコツと物事に励む精神が今も受け継がれて、子どもたちの学力向上にも関係しているのかもしれません。

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┃呉東 vs 呉西!同じ富山で全く異なる県民性!

これまで富山の県民性について言及をしてきましたが、実は富山県は東と西で全く異なる県民性を持っています。

富山県のほぼ中央にある呉羽山(くれはやま)を境に、富山市を含む東側を「呉東(ごとう)」、西側を「呉西(ごせい)」と呼びます。

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(出典: https://www.jalan.net/rentacar/drive/180000/5094/)

呉東は関東文化、呉西は関西文化の影響を大きく受けているとされ、食文化や生活習慣、人柄さえも違うと言われています。

私は呉西地区出身ですが、確かに方言も関西と似たところがあり、食文化も薄味(ダシ)文化の強い関西寄りの傾向があるように感じます。対する関東との結びつきが強い呉東地区では、濃い味が好まれ、最近では若者の方言離れも起きているのだとか。

このように、呉東と呉西でひとまとめにできないのが富山県民性。関東と関西、どちらの文化も入り込んでいる、ある意味特殊な県かもしれませんね。

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┃まとめ

富山県は、何事にも一生懸命で粘り強く、とにかく真面目
苦しく大変な時代を乗り越えてきた先人たちの遺伝子が、現代にも受け継がれているのかもしれないと思うと、なんだか愛着も沸いてくる富山の県民性。

地味で暗いイメージも多い富山ですが、そんなところも富山ならではの魅力の一つかもしれません。「で、実際は富山の人ってどんなん?」を確かめに、ぜひ富山に遊びに来てみてくださいね。

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【ライタープロフィール】

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■Chiharu

1985年生まれ。富山県出身。18歳で関西に上京し、大阪・京都・奈良にて12年間を過ごす。30歳のときにUターンで富山に移住。現在、小学生の男の子1人を育てるシングルマザー。北陸の女性を応援するwebメディア「ワタシゴト」のママライターとして、北陸のよいモノ・コト・ヒトを発信する活動を行っている。


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