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本当の教育には子どもを癒す力があると思う

【2019年アメブロ記事の編集バージョンです[四角カッコは現在のつぶやき]】

[2019年4月、服部秀子さん のイエナプランのお話を聞く機会があって、そのときの記事です]

この日私が聞けたのは、イエナプランのほんのさわりなので、イエナプランについてあれこれ述べるのはやめといて(できない)
イエナプランについてはこちらクリック

現時点で、日本の自治体でも導入検討している所がいくつかあるみたいですが、
(広島県福山市は導入に向けた準備が始まっており、愛知県名古屋市でも導入に向けての勉強会が始まったみたいです[2019年時点。2014年の現在、イエナプランのエッセンスを取り入れたモデル校が何校かある])、その内容までは調べてもなかなか見えません。

なので、どんなふうに導入できるのかな~と勝手に考えました(笑)。
教師ではないし、ましてや教育学者でもないからこそできる身のほど知らず(笑)。
一個人の勝手な見解ですよ、テキトーですよ。

以下、イエナプランの主な特徴に沿って

① 異年齢のクラス編成
たとえば日本では「小1~3のクラス」「小4~6のクラス」って感じですね。
各年齢10人ずつで30人のクラスになります。

まずは小規模校で導入するっていうの、どうでしょうね。
この方式にすれば、クラス替えがないまま6年間ってことがなくなりますよね(わが子の学校がそれ)。

②リビングルームとしての教室
一斉授業をせず、各自がそれぞれの学習進度に従って個別学習をするそうです。
教師はそのなかで、自然に子ども同士の教えあいが起きるようにファシリテーションします。

異年齢集団だと、能力差があるのが自然なので、できる子が威張っちゃうとか
できない子が蔑まれるとか、そういうことが起きにくいですよね。

服部秀子さんは現状の同学年クラスのままでも工夫して導入されていたようで、
ひとつの教室内に「説明を聞きたい子のためのコーナー」「自学自習でテキストをすすめる子のコーナー」と両方つくっていたそうです。
もちろん、行き来もOK!
この場合だと、基本机は共有ですが、ロッカーさえ個々人の指定があれば大丈夫そうですよね。

③教科によらない時間割
イエナプランでは、「遊び」→「行事」→「対話」→「仕事」の4つの時間が円環するようになっています。

「仕事」の時間が日本でいうところの‘教科学習’ にあたり、午前中は「遊び」の時間を挟んで主に「仕事」をし、午後は「行事」を中心に「遊び」も適宜。
始めと終わりに「対話」がはいる、といった感じ。

午前の「仕事」も午後の「行事」も、それぞれ90分くらいで一コマになっています。子どもって‘黙って座って聞く’を前提にしなければ90分くらいはひとつのテーマに取り組める、ということだと思います。
これも、現状のままでも、ある程度は担任の裁量で1教科を2コマ続けるとかできそうですよね。

それから、日本の学校はもともと「行事」の教育的意義をとても大切にしているので(運動会とか学芸会とか)、「行事」が教科学習と並んで重要な位置を占めているのは受け入れやすいのではないでしょうか。

私が個人的にとてもいいと思ったのは、子どもの生体リズムに合わせて、集中しやすい午前中に静的な活動(学習)をし、お腹が満ちて眠くなる午後に動的な活動(作業や行事)を入れるところ。私も、午後に座って話を聞くと速攻眠くなってしまうんで(笑)。

日本でも、作業的なものが多くなる副教科(技術・音楽・家庭科・美術)を全部午後に持ってきて(月~木)、金の午後は「行事」を入れればぴったりじゃない?なんて勝手に納得(笑)。

④サークル対話
これも、日本の学校でも普段からやっていることをちょっと工夫すればよさそうですよね。

朝のサークル対話では、「ぼくは今日は〇〇をやろうと思う」とか「私は〇〇の予定だけど、ちょっと体調が悪いのでできるかな・・」とか、そんなことを輪になったクラスメイトに語り、共有するんだそうです。

一日3回以上もそういった時間があり、それが毎日となれば、クラスでおきた問題や行事のすすめ方なんかも、全員で共有して話し合うのがあたりまえなムードになりそうです。

⑤ワールドオリエンテーション
これは日本の学校に一番なじみのないことなのかな?

このワールドオリエンテーションのような教科横断的で探求的、哲学的な学びの機会を子どもに与えられるのも、多様性への対応、個性尊重の重視をシステムが保証しているからこそだと思います。


(画像はお借りしています)

ここまで考えてきて、つくづく日本の学校のムリムリさかげんが・・
特別支援教育の重要性が増し、そのスキルや方法論が発達し現場で生かされつつあることはとても素晴らしいとは思うのですが、心ある教師ほど、「集団」と「個別」の双方を行ったり来たりしなければならず、どんなにスキルのある先生でも、取り組みには常に限界が見えています。

単純に言えば、一斉授業もやりつつ個別対応を求められるから「ムリ!」となってしまうのだろうなあ・・と。

本当に、その子その子に合った教育をしようと思ったら、同年齢を集める必要はないし、学習の到達目標を同じにする必要もない。

そうなると、同じ内容を、一斉に話して聞かせることが必須ではないってことになります。そんなシンプルな答えに、一番近い教育がイエナプランなのかもしれません。

この日イエナプランのお話を聞いてから、子どもひとりひとりを本当に大切にできる教育があれば、「心理治療も、発達支援も、きっといらない」
そんなことを強く感じてます。



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