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豚・ポークといえば?

総務省の最新データ(2019年~2021年の平均)によれば、豚肉の1世帯当たりの年間支出金額および購入数量において都市別にランク分けすると、支出金額の第1位が横浜市(神奈川県)の36,028円、第2位は新潟市の35,328円。購入数量の第1位は、新潟市(新潟県)の27,442g、第2位は相模原市(神奈川県)の25,533gということから、全国的にも新潟県と神奈川県は豚肉好きであることがうかがえる。

神奈川に住む僕は、都市部にはラーメン店が多いことからチャーシューに使う豚肉の消費も多いのだろう、と安易なこと考えてしまったのだが、そんなことはないのだ。

市区町村別のラーメン店の店舗件数ランキングに関して言えば、藤沢市(神奈川県)はやっと66位に入ってくるレベルなのだ。ちなみに上位3位はどこかというと、1位 富山市(富山県)の160店、2位 福岡市(福岡県)の159店、3位 新宿区(東京都)と鹿児島市の155店となっている。(日本ソフト販売株式会社のデータ参照)

話を戻すと、全国にはさまざまな豚肉のブランド銘柄が存在する。たとえば、鹿児島県の「かごしま黒豚」、沖縄県の「あぐー」、山形県の「平牧三元豚」などは誰でも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか?

日本の食卓にのぼる豚肉は主に、イギリス、アメリカ、デンマークを原産とする6大品種にわけられ、その中の3品種を組み合わせているそうだ。(参照元:一般社団法人 日本養豚協会のHP

つまり、日本にある数百の銘柄や特徴の違いは、平たく言うならば、品種、飼育方法や環境、飼料によって生み出されているのだ。

豚は雑食性だが、養豚においては主にトウモロコシ、大麦、小麦、大豆、米、などの穀物をブレンドした飼料が使われている。それぞれの生産者によって与える飼料の内容、飼育方法や環境で、各銘柄を特徴づけているということになる。

さて、豚肉の支出金額は全国1位、購入数量は全国2位にランクインした神奈川県だが、県内でももちろん養豚業が行われ、数十種類のブランドが存在する。

中でも、神奈川県藤沢市にある(有)藤沢市種豚センターのブランド豚「湘南ポーク」は、全国でもめずらしいスペイン産のオリーブを飼料に配合している。オリーブといえば、料理のほかにお茶や石けん、化粧品などにも使われ、昔から体に良いものとして認識されている。

そんなオリーブを食べて育てられた豚肉ってどんな感じなんだろう?と気になってしまい、さっそくこの「湘南ポーク」オリーブプレミアムとやらをオンラインで購入することにした。

ロース 3mm、バラ 3mm、ロース切り身(1枚100g)をそれぞれ注文したのだが、一気に食べることができないので数日に分けて調理をすることに。

まずはロースは鉄板メニューの生姜焼きに。

写真を撮り忘れていることに途中で気付いたためにこの構図に

そしてバラはアスパラの肉巻きに。

切り身は、塩コショウとハーブで味付けをしたソテーに。

まず、個人の感想になってしまうのだが、すべての料理においてお肉が柔らかく、味わい深かくジューシーでした。そして、輸入の豚肉や鮮度の悪い豚肉にありがちな特有の臭みは感じられず、脂身の多いバラ肉もさっぱりとして食べやすくプレミアムなだけあって満足感がありました。

オリーブと麦類を配合した飼料で手塩にかけて育てられ、かつ健康な状態を保っている豚だからこそなせる、生産者のこだわりや努力が詰まったポークだと感じることができました。

今回は、自分が神奈川県に住んでいることもあり、県内の養豚にスポットをあててみました。全国にはたくさんの種類のブランド豚が存在しますが、ご自身がお住まいのところにも、もしかしたらおいしいお肉を提供する生産者の方がいるかもしれません。

輸入のお肉から、日本国内のお肉へ。そしてさらに自分が住んでいる地域のものへと視点をシフトしていき、時にはその産地へ実際に足を運んでみたり、さらに自分の住んでいる町のことを深く知ることで、新たな発見につながるかもしれません。そんなきっかけができたらいいですよね。

あなたにとってのポークは何ですか?

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