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まわる、まわらない

ぼくはとても悲しい。予備校の与復習が終わらない。このままだと回らない。その上勉強しかできない。勉強しかできない一年。なんのための一年。ただプレッシャーと戦う一年。この一年に実りはあるのか。成長はあるのか。

医学部に行った友達は、向こう六年間桁違いの忙しさを経験するらしい。医者になった後も、壮絶だろう。医学部じゃなくても、もう暇なんてものは訪れない気がしてきた。お金稼ぐには時間が必要だ。肉体労働だ。なんで生きるために苦しいことをせねばならんのだ。

予備校に引きこもる生活を続けていくと、自分が浅くなっていく気がする。深みは、暇から、無駄から、生まれるものだと思う。

合格発表からの1ヶ月はユートピアだった。好きなことと好きなだけやれた。ノルマのない日々が恋しい。

労働の中にユートピアを求めねばならないことはわかっているのに。

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