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雪夜。の第九十二首

第九十二首
雪の夜。
あわい光でいつもより部屋が明るい
ひとりの夜です。
─── 音無桜花

2024.01.25.
雪の夜に


短歌を詠むとき、私は伝えたい「ニュアンス」「機微」をどのように表現するかに注力します。
三十一音という限られた音のなかで、見聞した事や想到した事を表現するために、拙い語彙を駆使したり、辞書や記事の力を借りたりします。

『言葉』や『文字』は円滑でより正確な他者との意思疎通のために生まれ、育まれてきました。

『言葉』や『文字』は、事象・事物を指し示す役割りを持っていますが、根底には自分や他人が共有する “概念” があります。

目に見えないものですら “概念” に基づいて『言葉』として生み出され、意味と役割りを成していることに感嘆します。

一方で『感情』は、言語が違ったり、認識が不十分であったりしても、身振りや表情や雰囲気で充分伝わります。
言葉や文章よりも強くダイレクトに心を打ちます。

人類(生物?)の共通認識であり、形成された感受性や想像力の能力は驚くべきものです。


三十一音で何を表現できるか。
読み手に何を感じてもらって、どんな感情を掻き立ててもらうか。
文章を作ったり、短歌を詠む際の醍醐味です。

さて、今日の一首でどんな光景が思い浮かびましたか?

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