35.昭和戦前における岩手の寒村出身の老婆の価値観では理解できない現代の出産事情

35.昭和戦前における岩手の寒村出身の老婆の価値観では理解できない現代の出産事情
 
田舎出身の老婆は学習能力が劣る事が往々にしてある。学習能力と言うより田舎の宿命でもあるだろう。子どもを誘拐された当事者仲間の曾祖母は明治生まれの文盲だったらしい。つまり読み書きが出来ない。当時は「女に学問は必要ない」という時代で、女性は子を産むための道具という考えがまかり取っていたと言っても過言ではないだろう。まあ今でも「女性は子を産む機械」だの言うバカがこの国では当たり前のように跋扈しているのが現状であるが。私自身もまだまだ老婆ではないが「女だから大学なんて行かなくていい」と母親や祖母から言われていた。そして2022年になった現代でも、驚くべきことにこのような日本の封建的な価値観から脱却することのできる日本人は極めて少ない。例えば、職場で女性が行うとされる お茶出し/コーヒー淹れ、電話取り、おみやげ配り、片付け、郵便物・宅配便の取り扱いなどなど があるが、これらは日本の女性陣の間ではむしろやるのが当たり前とされており、同調圧力の中、従わなければ日本の伝統芸である自粛警察の餌食になる。特に「お局」の機嫌を損ねたら大変だ。この国の多くの人は、これらが当たり前だと思っており、私のように異議を唱える人間は日本では「異物扱い」されてしまう(だから最近では私も我慢、というより諦めの境地に達している – ここは残念ながら日本なのだ、と)。これが日本人の性質というものだろうから仕方がない。このような人間に囲まれて生活することが、どんなにストレスフルか欧米の人間からは理解不能であろう。
 
子どもを誘拐した相手方の母トキヱは昭和初期の生まれだろうから、さすがに文盲と言う事はないだろう。とは言っても読み書きぐらいはできるという程度だろうが。そもそも昭和26年頃までは食べる事すらままならない東北の寒村。更に昭和47年がピークとなる出稼ぎでどうにか生きていたというエリアだ。
 
私はこのトキヱから長女が生まれる際に散々な扱いを受けた(他のブログ参照)。私自身が無痛分娩を選択した事でトキヱの大事な息子、つまり私の元夫に負担をかけたような事を言っていたが、ここできちんと統計ぐらいは記載しておこう。
 
平成16年(2004年)から平成27年(2015年)までの出生に於ける無痛分娩は全分娩件数に対しての比率で65.7%。カイザー(帝王切開)は9.0%で、そのうち緊急カイザーは全カイザー中の38.9%。(なお全分娩に占める初産は50.4%、経産49.6%)平成28年以降の統計で無痛分娩は7~80%に達している。
 
トキヱの時代はそれこそ無痛分娩どころか産婆の時代だ。今では産婆と言わずに助産師と言う。こちらも看護師がかつて看護婦だったように、助産師も助産婦だったワケだが、看護師と異なり我が国の助産師は女性のみだ(男性に受験資格が無く出産対応は医師資格)。
 
つまり昭和戦前の老婆の感覚で対応されたら困るということだ。
 
しかし「俺の母親の悪口を言うな」と連呼していたあのマザコンに言わせれば、「俺の母親の言うことはすべて正しい」になるのだろう。あの実子誘拐の実行犯にとっての母トキヱは、どこかの宗教におけるメシアと同じ立ち位置か。
 
まさしく思考停止状態である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?