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どんな自分にもOKを

今思い返せば転機はあそこだった。

「自分OK」

ダメな自分、嫌いな自分、どんな自分にもOKを出そうというコンセプトで始めたコミュニティのようなもの。


始めたキッカケは息子の不登校だった。
息子は5年生の夏休み明けから徐々に学校に行けなくなった。
悩んだ私は不登校の本を読み漁った結果、息子は自己肯定感のコップがカラカラに干からびていることが分かった。
私がやるべきことは息子の空っぽのコップを自己肯定感の水でいっぱいに満たしてやることだった。

そのためには「毎日何でもいいから3つ子供を褒めよう」とその本には書いてあった。
でもできなかった。
学校にも行かず宿題も勉強もやらず、ゴロゴロとひたすらYouTubeとSwitch三昧の息子を私は褒めることができなかった。

そして気が付いた。
私も自己肯定感のコップがカラカラに干からびていた。
毎日心の中で自分にダメ出しばかりして常に自分を責めている私が、自分で自分を褒めたことのない私が、たとえ我が子であっても他人を褒められるはずがなかった。

自分がどんな状態にあっても、そのままの自分を認めることができる人。自分で自分に優しくできる人だけが、他人を認め、本当の意味で他人に優しくできる。

まず私は自分を認めるところから始めなければならない。
どんな自分にもOKを出せるようになれば子供のことも認められるようになるかもしれない。

そこでインスタを使って一緒にやってくれる仲間を募った。

それからメンバーを入れ替えながら「自分OK」は9ヶ月ほど続いた。

インスタのコメント欄を使って毎日自分を認める言葉を書き込んでもらうようにした。

頑張った自分を認めるのは簡単だし誰でもできる。
「自分OK」は頑張れない自分、ダメな自分、嫌いな自分にこそOKを出してもらうようにした。

実際にやってみると最初は自分を認める言葉、寄り添う言葉が全く出てこなかった。

日々どれほど頭の中で自分にダメ出しばかりしてきたのかがよく分かった。

そもそも親にも褒められたことがない私の頭の中には「認める言葉」「褒める言葉」「寄り添う言葉」が搭載されていないのだった。

そんな私が続けることができたのは一緒に取り組む仲間がいたから。
他の人の「自分OK」を読ませてもらうことで、あぁ、こんな風に自分に優しく声がけしたらいいんだ。こんな風に言われたら嬉しいな、と学ばせてもらった。

それを真似して自分に優しい声がけをしていくことで徐々に私も自分にOKを出せるようになっていった。

「自分OK」がもたらした変化は「頭の中の自動応答機能をダメ出しから優しい声がけに変えていくこと」、そして「ベクトルを他人から自分へ向けること」この2点だった。
特に後者は私に大きな変化をもたらした。

今までは「夫が〇〇だから」「息子が〜できないから」と他人の問題で頭の中をいっぱいにしてきた。

そんな私が「今日は自分にどんなOKを出そうか」という意識を常に働かせることで、
自然と他人から自分へ意識をスイッチすることができた。


それを3ヶ月続けた時、気付いた。

今までいろんな問題が起きてそれは全て誰かのせいだと思ってきたけど、それを選んだのは自分だった。
問題が起きてもなお、そこに留まることを選択したのは他の誰でもない自分だったんだと気が付いた。

自分で不幸な道を選んできたのなら、反対に幸せな道を選ぶこともできるはず。
私はもう二度と自分を不幸にしない。
これからは幸せの方を選択していくと強く決意することができた。

一人ではここまで気付くことはできなかった。
みんなでやったから、みんなの力があったから気付くことができた。本当にありがたい仲間だった。

今の私があるのはあの時の気付きがあったおかげだ。どんな自分にOKを出し続けたから、今笑っていられる。




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