正直に生きる

母はわたしを「正直すぎて可哀想」だと言った。
「正直すぎて生きにくそう」だと。

確かにわたしは正直だ。
正直すぎて生きづらい。

誰とでも仲良くできて器用に世渡りできる人に憧れるけれど、わたしにはできない。わたしができるのは不器用だけれど誠実に、大切な人との信頼関係を築くことだけだ。

ヘッドマルマケアを習得するために「練習させてください」とお願いするのはとても怖かった。

夫が亡くなって、そのことを一から話す元気が1ミリもなくて、ほとんどの友人と会えなくなっていたから。

心配して優しい言葉をかけてもらっていたのに長いこと不義理をしていたから。

でもね。
久しぶりにこちらから連絡したら、みんな快く二つ返事で練習を引き受けてくれたよ。

「私に頼んでくれてありがとう」とまで言ってくれた人もいたんだよ。


ねぇママ。

自分に正直に生きてもわたしのことを好きになってくれる人はいるんだよ。

自分に嘘をつかなくてもちゃんと友だちはできるんだよ。

自分に正直に生きて、そんなわたしのことを好きだと言ってくれる人がいる。信頼できると思ってくれる人がいる。

たくさんの人とは仲良くできない。する必要もない。わたしのことを嫌う人も大勢いるだろう。
でもそれでいいと思ってる。離れる人は離れた方がいい人。

そんなわたしを「それでいい」と言ってくれる人がほんの一握りでも居てくれたら、私はそれで本当にしあわせ。

自分が自分らしくいられて
嬉しいことや悲しいことを一緒に喜んだり泣いたりできる友人がたった一人でもいてくれたら。
わたしはそれで満足なんだ。

わたしはそんな人生をこれから生きていくことに決めたよ。

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