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『惡の華』という作品

押見修造さんという有名な漫画家さんの作品になります。
こちらの作品は、アニメ化、映画化されました。
私はアニメでこの作品を知ったのですが、このアニメが独特の雰囲気で、それが賛否両論ありました。

アニメが漫画の絵柄ではなく、漫画のシーンを人間が再現したものを、トレース?したようなアニメーションで、実写に近いリアルなアニメーションでした。

だから、原作ファンは、アニメの絵が全然違う!となります

私は原作を知らないでアニメから見たので、不思議な雰囲気のアニメに魅入られてました。

押見修造さんの作品全体に共通する、人間の複雑な心理描写、不気味な雰囲気、がリアルなアニメ描写にマッチしていたんだと思います。

オープニングの曲もエンディングの曲も不思議で不気味でした

ストーリーは、中学生の男の子が、好きな女の子の体操服を盗んでしまう瞬間をクラスの女の子に見られてしまう事から始まります。(体操服の子とは別です)

盗むのを見た子は仲村さんという女の子で、盗んだ事を秘密にする代わりに主人公に色々要求してきます。

制服の下に好きな子の体操服着てこい

とか…

仲村さんがとにかくクレイジー

二人で夜学校に忍び込んで教室を滅茶苦茶にしたりもしてました

これが思春期?中二病?はたまた精神的な何かなのか最初はわかりませんでしたが、コミックの最終回で、なんとなくわかりました。

主人公の春日くんは体操服を盗んだ事を好きな子にはバレずに?親しくなって、デートしたりもしてました

好きな子は佐伯さんというのですが、佐伯さんの家にも行きました

それに仲村さんもついてきてたような

仲村さんのペースにだんだん巻き込まれていって、主人公の行動がおかしくなり、佐伯さんもおかしくなります

佐伯さんは可愛いけど、嫉妬心が強いのか何なのか、怖い一面があります

春日くんは途中から、佐伯さんではなく、仲村さんを好きになってしまいます

春日くんは仲村さんと、あてもなく遠くへ行こうとしたところを、佐伯さんに見つかり、最終的に警察に見つかり3人とも連れて行かれました

このシーンがカオスで、佐伯さんに追い詰められた春日くんが自分の本音や本性を曝けだし、それに仲村さんがガッカリして、春日と関わらないようにします

仲村さんに見捨てられたショックから、また仲村さんに振り向いてもらえるように色々努力して、なんとかまた一緒に行動できるようにはなりました

ダラダラ話をしてしまいましたが、結局、春日は普通の男の子で、仲村さんは元からの人格が『普通』からかけ離れていたのです

春日が体操服を盗んだ瞬間は、仲間がいた!と思って付き纏ってましたが、そうではないと知って、また一人になります

二人は物語の最中にとんでもない事をしでかし、警察につかまり、離れ離れになります

離れた後、主人公は普通の学生生活を送ってましたが、仲村さんに見た目がやや似てる女の子となかよくなり、その子に仲村さんとの事を打ち明けます

二人で仲村さんを探しに行き、再会します。

仲村さんは雰囲気は落ち着いた感じはしましたが、本質は変わってなく、春日に最後に

『普通人間』

と言って、春日と仲村さんの話は終わります。

仲村さんはずっと1人で、これからも1人だと思いますが、主人公にとって、2人の過ごした時間はかけがえのないものだったと思います。

中学生時代、思春期独特の思考の男の子と、根本的に思考が歪んでる女の子が出会った話、という感じですね。

この作品が何を言いたかったのかわかりませんが、こういうストーリーを描ける押見修造さんはすごいなと

押見修造さんといえば、血の轍という作品を最近まで連載してて、それが完結しましたが、それも歪んだ人格の母親と、普通の息子の話でした。

毒親というやつですかね…

アニメは配信されてるからわかりませんが、気になる人はコミック見てみてくださいませ!

ちなみに、コミックのタイトルのきっかけになった本のことをChatGPTできいたところ、以下の回答

シャルル・ボードレールの『惡の華』(『Les Fleurs du mal』)は、1857年に出版された詩集で、フランス文学の中でも重要な作品とされています。この詩集は、愛、エロス、死、都市の生活、悪、苦悩、神秘主義などのテーマを探求しています。

『惡の華』は、ボードレールの詩的表現の独特なスタイルと深い哲学的洞察が特徴で、当時の社会の道徳観や価値観に挑戦するものでした。ボードレールは、この作品を通じて美と醜、善と悪、快楽と苦痛などの対立する概念を探求し、それらの間に存在する微妙な関係を描き出しています。

詩集の構成は、以下のような章に分かれています:
1. **「憂鬱と理想」**:理想と現実の間にある矛盾や、詩人の内面的な苦悩を描いた詩が集められています。
2. **「パリの情景」**:都市生活とその中での人間の孤独や疎外感を表現しています。
3. **「ワイン」**:アルコールや薬物による逃避や、その影響についての詩です。
4. **「悪の華」**:タイトルと同名のこの章では、悪や罪、堕落について深く探求しています。
5. **「反逆」**:反抗や挑戦の精神を描いた詩が含まれています。
6. **「死」**:死の不可避性やその意味についての瞑想が中心です。

『惡の華』は、その過激な内容と挑発的な表現のため、初版が発行された際に裁判にかけられ、一部の詩が禁止されました。しかし、その後も多くの詩人や作家に影響を与え続けており、ボードレールの名前を不朽のものとしています。

主人公はこの本を物語の序盤にバイブルのように持ってましたが、途中で、何も内容なんてわかってなくて、ただ持ってただけなのが判明します。

ただ、ざっくりした内容を見た感じだけですが、物語の内容と全く無関係な訳ではない気がしました。

人間とは不思議な生き物ですね…

最後まで読んで頂きありがとうございました

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