リーバイストラウス(デニムの会社)第3四半期決算発表 来期のEPSガイダンスが僅かに予想を下回った(それ以外はOK)

日本でもリーバイスでお馴染みのデニムブランド、リーバイストラウス(ティカ―シンボル:LEVI)が10月7日に8月29日に終了した2021年度第3四半期決算を発表しています。

来期のEPSガイダンスが僅かに予想を下回る結果に

EPS、売上高は予想を上回ったが、来期(第4四半期)のEPSガイダンスが僅かに予想を下回りました。

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2021年度の通期EPSガイダンスは前期発表された時点では1.29~1.33ドルでしたが、今期で1.43~1.45ドルに引き上げられました。

D2C販売は前年同期比+34%、卸売り販売は前年同期比+45%成長とコロナ前の2019年第3四半期を上回りました。

Eコマースチャンネルの成長率は前年同期比+10%成長でした。前期での同数値は+75%成長と大きな成長率を見せましたが、この数値が大幅に落ち込んでいることから人々が経済再開に合わせてオンラインショッピングの利用率が下がっていることが考えられます。

*総売上高に占めるデジタル売上高の割合:20%(前期:23%)

ロックダウンした地域の店舗は営業停止する状態に・・・

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7月、8月頃からベトナムや中国、マレーシアなどがデルタ変異種の蔓延により一時的なロックダウンを実施したことから、全店舗のうち約20%を閉鎖しました。現在は、約4%が閉鎖された状態です。

サプライチェーンの問題や、素材価格の高騰、インフレによる利益率の悪化など小売企業は様々な懸念が持たれていますが、リーバイスもある程度のダメージは受けたと考えられます。

利益率は修正EBITDAマージン以外は改善した

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営業キャッシュフローは前年同期より大幅な改善を見せました。サプライチェーンの問題については「8月頃から状況が悪化した」と謳う声を耳にしますが、来期(9月~11月)の四半期決算から本格的にダメージを受けるかもしれないので、引き続き小売企業には注意が必要だと思います。

利益警告をする企業が続出していますが、この中である程度数字を作れたリーバイスはまずまずの数字だったと思います。

【総括】 予想をわずかに下回ったのは許せる範囲だが、引き続きセクター全体的に注意する必要がある

まとめると、過去2回の決算は予想に余裕を持って上回る数字を出してきました。それが今期はEPSという利益率の面で僅かにショートする結果となり、サプライチェーンの問題やインフレによる利益率の圧迫に影響を少なからずとも受けているのではないかと思っています。なので、来期の決算で予想よりアップサイドで入ってこれるか動向を追っていく必要があります。

*前回決算(7月9日に発表された2021年度第2四半期決算)

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YouTubeでも注目してる銘柄の過去の決算内容に言及しています。


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