週刊 マーケットを読み解くゼミナール 2021年6月14日
週刊 マーケットを読み解くゼミナール
2021年6月14日号
講師:神代龍児(こうじろりゅうじ)
【もみ合い相場が続くなかグロース株に注目】
今週の国内株式相場は、米国株の底固い値動きを背景に押し目買いが期待できるものの、コロナ禍の影響が長引くとの懸念、米景気回復の頭打ちへの思惑や国内政局の不透明感などが上値を抑えるとみられます。
ポジティブな面では、米長期金利の低下による米ナスダック指数の底固さが、日経平均株価にも良い影響を与えるでしょう。また、米中競争を背景に各国が半導体産業などへの投資を活発化させていることや、脱炭素に向けた新たな投資への期待が関連企業の物色につながります。
逆に、戻り売りにつながりやすい点は、新型コロナの国内感染者数が下げ渋っていることや、製造業を中心とする世界的な景気回復に頭打ちの兆しがみられることです。さらに、内閣支持率の低下など国内政局に対する不透明感も買い手控えにつながる材料です。
一方、米国では、今週半ばに開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が市場予想の通り無難に通過すれば、株式市場は引き続き底固い値動きが期待できます。
実際、足下での長期金利の低下を背景に株式相場は全般に堅調な値動きを見せており、米株全体の動向を示すS&P500が先週、史上最高値を更新しました。また、人気株の多いナスダック市場には改めて投機資金が流入しているとみられます。
そうした中、NYダウの上値がやや重くなっています。原材料価格の上昇や半導体不足などが製造業への足かせとなっていることに加えて、米株価を押し上げる要因になっている米政府によるインフラ投資に関する議会審議が膠着していることが影響しているように見えます。
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