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【リアルな体験談】怪しい個別コンサルに行った結果を丸ごと公開!!

このnoteは過去にあげた記事【怪しげな個別コンサルとやらに踏み込んでみた】の続編になる。気になる方は気軽に見てもらえればと思う。

・1対1

初めての怪しい個別コンサルを受けてから2週間が経っていた。今回受ける個別コンサルも 前回と同じビル、同じ部屋で行った。

入室して初めに話した内容は『私の起業に対する決心の度合い』についてだった。起業したい、独立したい、有り余るお金を稼ぎたい、その決心はどれほと堅いものか私の覚悟を確かめるものだった。

・本気度を測る起業家精神

私は決心度を示すために 日常の行動を事細かくリスト化し、コンサル相手である“社長”に提出した。社長は『100万円なんて はした金』だと言うような人だ。その社長に提出した内容は以下の通りである。

•私の本業は11〜14時間勤務
•休憩は基本0分のブラック配達ドライバー
•休憩はないが運転中は全て動画で起業方法インプット
•可能な場合は本業中に知人の社長へアドバイスを乞う
•健康のため 仕事の前後は各10分間の筋トレも行う
•朝 勤務3時間前に起床し読書(マネーリテラシー強化)
•出勤までの移動時間もインプット(動画or読書)
•勤務後の移動時間はnote執筆(アウトプット)
•帰宅後 自炊、翌日弁当準備、さらにnote執筆
•10〜20分間ブラインドタッチ練習
•睡眠時間は4〜6時間
•数分の隙間時間に起業アイデアを模索
•同僚や友人との呑み会、娯楽は絶っている事
•SNSは発信のためだけに使っている事
•平日の自分時間、家族時間は皆無な事
•休日の自分時間も皆無な事

以上の内容を元に ある程度会話をした後 私は社長から指摘を受けた。その指摘の内容は以下の通りだ。

•具体的に何で起業するか決まっていない
•起業をいつまでにするか期限が決まっていない
•危機感が足りない
•決心が足りない
•本当に起業したいなら飲まず食わずでもっと進めるべき
•飯が食える時間があると思うな
•本業に頼り過ぎ
•家賃が払えない月あっても当たり前
•本業の休憩なしでもアウトプットするべき
•睡眠時間4〜6時間は多くない?
•そんなに寝てる暇があるならもっと行動しろ



その的を得た指摘に私はコクコクと頷く(うなずく)だけだった。指摘に対して驚きも反論もなかった。私は理解していたからだ。

初めての個別コンサルを受けた後、この日が来るまでに私は経営者である知人達に挨拶回りをしていた。その際に起業を考えていることを打ち明けアドバイスをもらっていた。そのアドバイスは どの社長も個別コンサルと同じように指摘をしてくるのだ。

私が怪しいと思っていた“個別コンサルの社長”は本物だった。いや、その時は本物だと思っていた。

・個別コンサルの本題

現状と本来しなければならない行動の乖離を確認した後空気を温めるため数分間 会話を交わし、空気が整ったあと 社長は話を切り出し始めた。その話の内容は以下の通りである。

•具体的にやりたい事業が無いならうちで働きながら起業を学べば?
•働きならが起業のノウハウを教えるよ
•うちの会社なら起業した体裁で経費を切れるよ
•そうすれば所得税も住民税も減るよ
•計算したら月々2万円は税金が減るね
•税金を減らした上で 月々2万円 うちに払ってね
•その2万円が授業料
•仕事内容は集客と営業
•商品はFXセミナー35万円•物販セミナー40万円•ブックメーカー(スポーツ賭博)〇〇万円
•集客が成功すれば10%(35,000円)の報酬
•営業(契約)とれればさらに10%以上の報酬
•その代わり死にものぐるいでやらなきゃ成果は出ないよ
•本業の隙間時間もネットで集客しないといけない
•平日のプライベート時間も集客しないといけない
•休日は営業しないといけない
•家族時間は1年以上我慢しないといけない
•寝る時間があるなんて思わないで
•最初の頃は家賃も払えない状況が続くかもしれない
•それでも続けらられる奴じゃないと起業できない
•普通の人はすぐ心折れるよ
•あなたはどうする?



私は複雑な気持ちでいた。起業するための姿勢、考え方、税金のコントロール方法、私の知りたい内容がそこには詰まっていた。自分1人じゃ なかなか得られない経験をここでなら学ぶことができる。

しかし、そのために売るべき商品は高額セミナーだ。FXを始めるのに高額なセミナー代は必要ないと考える私にとっては詐欺に思えた。もし35万円の元を取れるだけのノウハウが詰まっているならここにいる社長やスタッフはセミナーなど行わず自分自身でFXをした方が稼ぎがいいはずだ。過去にFXを経験していた私はより強くそう思った。

物販セミナーに対してもそうだ。高額なセミナー代を払って学ぶくらいなら、小型の物販事業に就職し給与を貰いながら働いた方が遥かに学べることが多いだろう。

気づいている方もいると思うが社長が話している内容はMLMだ。MLM、いわるゆネズミ講だ。小額セミナーを元に集客を行い、高額セミナーへ誘導する。高額セミナーに難色を示した者には、販売する側へ誘導する。この社長が行っているものは違法ではないが良い気持ちはしない。

この社長を信じていいものか、疑う気持ちがどうも晴れない。自分のチカラを試したい気持ちと、詐欺まがいかもしれない商品を扱わなければならない恐怖で、私はすぐには決断できなかった。

・迷いに迷った20分間

私はしばらくの間 迷っていた。この話を断る事は簡単だ、しかしここで断れば今までと同じような毎日が続く。また明日からも しがない会社員として働く日々が始まる。

(私は常日頃から成功者と呼ばれる人の言葉を聞くことにしている。どの成功者も駆け出しの頃は飲まず食わずで睡眠も取らず長い期間 尽力する。側から見ればホームレスのような惨めな生活をする。それでも闘志は消さずに動き続ける。)

(私は自分に起業家精神が足りないことを痛感していた。飲まず食わず、寝ることも惜しまず働いたことが無かったからだ。)

(そしてそれは、人生をかけてとことん打ち込める事業をまだ見つけていない事を物語っていた。すぐにこの社長のもとで働く決断ができないのは私のやりたい事業でないのだと悟った。)


静寂が流れる中で、私は口を開いた。

『1週間時間をください』

今すぐに決めれない。やりたい事業でないことはもちろん 他にも決めれない理由があった。

それは妻子供の存在だ。社長の言い分は全ての時間をセミナー販売に捧げろというものだ。私が独身ならそれは可能だ。しかし現在は結婚し子供もいる。3歳になる長男と生後間もない1歳の長女だ。妻子供を放置に近い状態で数年も過ごすことは私にとってあまりにも辛いものだあった。家族にも多大な負担がかかる、1人で決めていい話ではなかったのだ。

『1週間時間をください』それは“あなたの元では働かない”という意味を含んでいた。社長は私に営業をかけていた。営業マンが顧客に『1週間考えさせてくれ』と言われれば ほぼ負けだ。ただ1週間 時間が経過した後 断られるのが関の山だ。

社長もその意味は察していた。急なトーンダウン、言葉数の減少、目線の下がり具合、挙動の全てが 断りへの理解を物語っていた。私たちは退室した。

私をビルの外まで送る社長の顔はどこか冷めた表情だった。その顔は 笑顔でいるものの 眼の奥はどこまでも深く暗かった。その暗さは社長の本性なのか、はたまた 私がそう見ていたのか、どちらが真実か 今となってはわからない。

・最後に

断った事で新しい事業を手にすることは出来なかった。結果的に前進してないように思える個別コンサルだったかもしれない。しかし、私にとっては貴重な経験になった。起業をすることはどんなに大変で困難なものかを知ることができた。自分の甘さを目の当たりに出来たことはとても重要な気づきだ。

コンサル相手の社長にはその甘さが見えなかった。商品が詐欺まがいでも社長が死にものぐるいで自分の事業に尽力していたことは 真実だろう。


私は起業を諦めたわけではない。今回のやり方に賛同できなかっただけだ。私は起業することはワクワクが伴い自然と寝る間も惜しんでするものだと思う。そうでなければ起業する意味がない。

私は過去にそのワクワクを経験している。私は以前FXをしていた。そのFXで半年で資産を1.5倍にしたことがあった。しかし その後 元本を割り、元々の資産の半分になった事で強制退場させられた。負けはしたものの その半年間は食事も忘れ睡眠時間も自然と短くなり 我を忘れてFXに没頭した。周囲の人間から見れば1日中、半年間、ずっとパソコンを眺めている変な奴だったろう。

お金の勉強をした今となってはFXは投資ではなく投機(ギャンブル)であることを知っている。そのため再度FXを始めようという気持ちはないが、それに変わる熱を持てる分野を 私は今日も探している。

毎日がワクワクする事業を1日も早く見つけること、それが今の私の課題だ。課題がハッキリしたのは“社長”のおかげだ。遠いところからではあるが感謝を述べたい。

ありがとう

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