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読書の日々「水上博物館アケローンの夜」

こんばんは、藤里です。

関東から東北に大雨をもたらした台風。今回ばかりは他人ごとでなく結構痛手を被りました。他の皆さんは大丈夫でしたか?(;^_^A

博物館を舞台にしたこちらの物語。

本屋さんで見かけた時、「博物館」「夜」「水上」「舟」と私の心を鷲掴みにするキーワードがてんこ盛りで、人生に疲れた時に相談にのってくれる渡し守が登場するとか、どんなストーリーだろうと読むのを楽しみにしていましたが…。

世界観は…いいんだけどなぁというのが正直なところです。


せっかく船で博物館をめぐっているのに、多少とり上げてはいるものの、展示物については多くを触れていないのが個人的にすごく残念。東京国立博物館という実在する博物館が舞台なのだから、もっと、いろんな想像を掻き立てて、行ってみたいと思える描写を頂きたかったです。

人生に疲れた若者についても、物語として取り上げるにはちょっと、悩みがちっぽけすぎて物語に奥行きが出ないのがもっと残念。人生について想いを巡らせる前に解決してしまっていて、読み終わった後、私の方が戸惑いました(;^_^A


通常であれば、展示物に湿気なんてもっての外。それをあえて舟で回れるこのファンタジー要素。まるで貸し切りで遊園地のアトラクションを楽しむかのようなこの設定は、多少の不満はあれどやっぱり捨てがたい。


物語に出てくるアケローン(嘆きの川)や渡し守はギリシャ神話の引用だそうです。ギリシャ神話って知っているようで、あまり手に取る機会ってなかったなぁと気づいたので、これを機にアケローンの記述を少し漁ってみようかなと思いました。


今回の画像はmitomok様からお借りしました。


いつも最後まで読んで下さりありがとうございます。
また来週もお会い出来たら嬉しいです。



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