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[沖縄番外編]マリンスポーツ対応で気をつけていること

最終更新 2022年11月16日
→我ながら内容薄いので、ちょっと直したいなと放置中

こちらの、マリンだけピックアップ解説になります。
後編は、今週末チマチマと書くわ。

看護対応のポイントなんぞ
また大それたサムネ作っちまいましたが、いつも通り。「正直知らんがな、そんなの私が知りたいわ」と思いながら、己のわかる範囲で書いたシリーズです。

実際にあった症例と、私なりに気をつけていることの仕事メモ。


先日、数年ぶりにマリンスポーツ対応をし
己のあまりの段取りの悪さに辟易したので、アウトプットして次の添乗に備えるぜという私による私のためのnoteです。いつだってそうさ。
※沖縄添乗はコロナ禍も毎年同行していましたが、マリンは一切なかったのです。

この記事の内容
◇ツアー中に、対応したことある怪我
◇それに伴い、対応・記録などで気を付けていること
◇未経験だが、有事に備えて熟知しておきたいこと

そもそもマリンスポーツ何すんの?

ドラゴン(バナナ)ボート・ビーチフラッグ・シュノーケリング・自由遊泳が多いんじゃないでしょうか。ざっくり個人の添乗経験則ですが。

参考:みゆきハマバルリゾートより

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1個だけではなく、複数の組み合わせでタイムテーブルが組まれる場合が多いですね。
あまりアクティブに動きたくない子や生理っこは、クラフト体験を選択しビーチの近くで静かに過ごすとかもあり。

参考:沖縄アイランドクルーより

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団体全員参加って場合は少なく
コース別学習で、選んだ生徒さん達が行います。他コースは、カヤックとか沖縄文化体験などアクティビティ度数は下がるので、マリン選ぶ子は陽キャが多い印象です。偏見だったらごめん。

余談ですが、
私は静かにクラフトやってる側タイプの学生だったので、この仕事で陽キャの圧にやられ、中高生の時の嫌な思い出がフラッシュバックして辛いです。

いつぞやのマリン待機
超有名ホテルが君臨して場所バレっバレ

ってのは、大体ツアー5年経過した頃から慣れてくるので、その辺りは陰キャ系ナースよ安心して下さい。今時の中高生対応が苦手でもなんとかなる。私が生きる証となり、モーゼの海割り如く道を切り開こうではないか。

そんで当然、マリンが最も傷病発生率が高いので
看護師は必然的にマリン同行に。規模にもよりますが、午前の部・午後の部と入れ替えで行う場合もあるので、1日中ビーチサイドにいることもあります。後述しますが、待機中グッズとして日焼け対策大事。

ちょっともうちょい道具広げてやる気出してほしい
2016年の私。ヒヤロン半額だし。

こんな感じ。

前置きはこのくらいにして
ケース別でまとめていきましょか。

Case1 砂が傷に入り込んで、受診

スクリーンショット 2022-11-14 11.17.53

あるあるっちゃあるあるな症例。
傷単体で見ると、受診しなくても良いような。しかし、細かい砂が入り込みすぎて流水洗浄+ピンセットじゃとてもとても取りきれない。

基本的なことですが、一応参考で↓
擦り傷の病院に行く目安|早く治す処置方法。受診は何科?【医師監修】

クリックでリンク飛びます

受診先の選定と、旅程との兼ね合い
受診するぞ!といっても、かなり僻地でした。
外科受診には車で1時間以上。ただ、車で3分で村の小さな診療所はあり。マリンスポーツのインストラクターさんに聞いたところ、小さな怪我はその診療所に対応してもらっているので、専門医に行くまでもないのでは?と。緊急時のフローも、受診の第一選択は診療所。

おまけに、本人は次の見学先(1時間後に出発)には絶対に行きたいからそれだけは譲れねぇと。そりゃあそうだ。まかしとき!

見学後に受診となっても、診療時間は過ぎるし
その見学地はかなり歩くので、足に負担はかかるから、その前に診てもらいたい。

初期対応・インストラクター相談・本人意志の後、私がやったこと
①各種相談と連絡
 チーフ添乗員・学校責任者・保護者・

 まずは一緒に傷を確認してもらい
 傷の状態的に、外科or総合病院まで運ばずとも
 診療所でも良いと思われること。
 本人の意向も汲んで、折衷案としてサクッと
 受診して次の見学先に行くのはどうか?
 →学校意向確認、その上で保護者にも打診
  日中なので保護者連絡がスムーズにいかず。

②チーフに交通手段を依頼
 といっても言わなくとも
 ①と同時進行で動いてくれていますが。

 ・受傷場所(ビーチ)から受診先往復
 ・万が一、1時間以上かかってバスに
  乗れなかった場合の交通手段の確認。
 タクシーの場合、自己負担?学校or旅行会社負担?
 →結局、
  マリンスポーツ会社さんが全ての送迎をしてくれた

結果など詳細は個人情報もあるので伏せますが、トラブルなく対応を終えました。

学校・保護者によっては(特に私学)、なぜ診療所で済ませた?とクレームにつながる可能性大。細かい養護教諭さんとか、後から言ってきて、なんなら出禁の刑を喰らわせてくる場合もありますマジで。

きめ細やかに、でも速やかに各種調整を進め、そして記録に残す。とても大事。

ポイントをまとめてみます

保護者連絡は、本人LINEが早い

今年だけで既に4回はありますが
保護者そんなに、すんなりつながらないです。逆に、学校携帯という謎の電話番号をスルーしてあえて出ないことも。延々出ない出ないやってる時間勿体無いので、本人にLINEしてもらうのが早い。

各判断と意向は明記

うちの会社の看護部、ごちゃごちゃ書くなとうるさいけれど
言ってる人が経験浅いツアナスなんでガン無視しています

他記事でもちょいちょい触れていますが、いざってなったら梯子外してくる教員・添乗員さんは存在します。特に保護者クレームに至った場合。
言った言わない問題で不利にならないよう、記録が命。

看護師なんてね、使い捨てで切り捨てられますから。引率軍の信頼関係は大事だけれど、信頼しすぎず冷静に、端的にポイントを抑えた記録に残すが大事。

病院選定理由

湿疹で皮膚科とか、そういう明瞭な受診はいいんすよ。いちいち書かなくて。

今回みたいなケースですよね。僻地で診療所しかなかったパターン。まぁとりあえず診療所行って、手に負えなかったら専門科に送られるという流れで行くとしても、なんで最初から専門に行かなかった?とか後々言われるかもしれないし。

何事もそうですが、最終判断は学校で看護師は助言する立場。
とはいえ、今回もそうですが「 看護師がそう判断したので」という理由で事が進められる場合が多いのも現実。

マリンの場合は、必ず業者通してイントラ付いているので。地元の事情に詳しいイントラさんにも相談しながら進めるのがベターだと思っています。

オーバートリアージだと思っても…

そこまで神経質にならなきゃないの?と
特にツアー経験ない方は思うかもしれません。医学的に正しいことや、看護師が判断すること(何度も書くように最終判断権はないが)ではなく、団体の安心・安全が優先。
ごくごくごーーーーーく一部の経験だとして

個人情報保護の元、緩めの内容に脚色

①は、移動の心身負担などリスクが大きいこと。深夜で救外受診しても専門医がおらずにトンボ帰りになる可能性とか説明してもダメだったケース(友人談)。

②は、書けないけれどマジでとんでもないこと言われて流石にイラッときて断り。本人も望んでないし必要ないし。深夜だったから、遠慮してチーフ添乗員さんへの報告は明日でいいやと思ったら、それが仇となり先回りされて、もはや私の言い分など聞いてくれない状況に。
折衷案で、本人部屋を2時間おきに私が覗きに行くとか色々言ってもだめでした。

③はコロナ禍じゃどうしようもないのか。
特に中学生なんか、看護師に対応されて先生も囲っている=お前コロナか?と冷やかしの対象とされたり。
よくあるのが、自主研修後のホテル前サーモ(or非接触体温計)で引っかかってホテルロビーで看護師対応。その間、続々と他の生徒が入ってくるので晒されるという状況。これは再検・看護対応場所は配慮しなきゃなーと、最近ようやっと気づきました。
その後、再検して問題なくても一時的にでも発熱した子を同室にしたことで、他の生徒保護者からのクレームにつながるのでと隔離判断に至る学校も多かったですね。特に私学。つーか、私の秋の添乗9割私学だが。

この手の隔離、生徒から相当な恨みの対象とされるので
「確かにさ、大袈裟な対応だとは思うけれどこのご時世じゃん。先生方もすごく悩んで判断してたよ。」とか「発熱相談センターに相談したらさ、やっぱ念の為隔離って言われてさ。ごめんよ、私がどうこうできる話じゃないんだよ。」「最後の夜だからみんなと一緒にいたいよね。わかるわ。友達に伝言とか、これ持ってきてとか私ができることある?」など、学校や私自身も理不尽に恨まれないよう細かく説明します。
身体もそうだが、こういった時のメンタルケアも大事よね。メンタルケアとは大袈裟か、Twitter調べで看護師さんが嫌いな言葉“寄り添う“ことを意識した対応を心がけています。

あ、マリンの話だった。戻します。

写真に残す

代案として、先生にもみてもらうこと
先生・本人のスマホで記録に残してもらうってのもアリ。修旅期間中、先生方ってLINEグループ作って連絡取り合っている事も多いので(ごく稀に看護師も加入させられる)、そこに写真流してもらって周知してもらったり。
とにかくヤバめの外傷は、速やかに処置・受診準備しつつ、可能な限り引率群複数名にみてもらい抱え込まないようにしています。

受診に同行する先生を早めに確認

あるある。
言うまでもなく、看護師or添乗員だけの受診付き添いはありえず、教員付き添いは必須。沖縄案件ではないですが、教員に同伴お願いしたら「え?なんで看護師さんじゃなく私なんですか?●●に行きたかったのに〜!もう!」と、なぜか私が恨まれるという経験あり。
いろんな先生がいます…。

Case2 ムスカ行列

著作権NGですよね

別に難しい対応ではなく、あるあるなんですが
よくある症状は前もって予測。複数でても、即対応できるようグッズ準備してリズミカルに素早く洗い流して合流させたいところ。

私この前、あろうことか
水すら準備しておらず、ビーチサイドに立ってて段取り悪く。無駄にレストハウスまで移動してもらったりと時間かけて申し訳ないことしちゃったわ。

設備に応じて、道具の準備

ほんとは生食20mlとかありゃ最高なんですが
日本には一般入手できないので。シリンジは100均でもあるし、Amazonも安いから私はそっちかしら。
もちろん、まばたきパチパチで自然に取れりゃそっちに越したことはなし。

救急バッグにほぼ必ず入っている
アイリスCL−1でも良いんですが、勢いがなく取れずに無駄打ちになることもあるんで。設備が整ったビーチだと、近くにホース付き水道がある場合も多いので、そこまでする必要はないと思います。

傷洗い流しはハイドラパックが優秀です。
外科系項目参照。これも近くに水道があったら以下同文。ただ、マリンスポーツは砂が入っている場合も多いので、水圧重視でシリンジまたはそれに準じたもの(知らんけど)があった方がスムーズなので、私は追加で準備するかな。

続々対応っつっても
実際、学校保健室ではもっと大変なのでしょうけれど。

ツアーの時も、同じ症状で続々と来るのを手際よく一人で対応していきます。状況に応じて、他先生や添乗員さんにもヘルプを頼みますが、屋外・道具限られているというハンデを背負うので、予測して準備し段取りよく処置を。

Case3 船酔い

沖に出て行うシュノーケリング自体、あんまり対応したことなく。
でもある時は、誰かしら酔うかしら。休ませるしかないんですが、純粋に船酔いなのか、別の要因が潜んでいないか一通りアセスメントも怠りません。
あと、修旅生全般ですが、寝不足要因もでかく。普段酔わないけれどベースで疲弊していて酔っちゃったとかあるある。
私もそうだが、乗り物全般OKだけれど船だけ酔っちゃうとか。そもそも、酔い易いけれど、友達と一緒にシュノーケリングしたくてとか。まぁ仕方ないよね。
休んでよくなりゃそれで良い。

別記事でも書いたけれど
ハワイ添乗時のマリンだと、看護師自身も船に6〜7時間待機とかあるので、だいぶハードゲー。
ハワイ別団の看護師さんが「船酔い酷いのに!そんなの聞いてない!」と前夜の職員ミーティングでごねて、更にいかに私が船にトラウマがあるかをひたすら聞かされたりと大変だった余談。
確か、私がアネロンあげて「行ってらっしゃーい」で結局乗船した気が。

参考 ツアナス的・乗り物酔い対策

各社の事故発生時のフローチャート

緊急時全般

沖縄で修旅生対応している業者はたくさん。
フローが分かりやすい4社をピックアップしてみました。大体流れは一緒なんですが、近隣病院も明記されていて助かる。と言っても、沖縄は病院限られているから大体把握はできる。あーここで怪我したら、ここの病院だなとか。
フローやホームページが整っている=安心業者とは限らず、看護師さんいるならと丸投げしてくるところも。稀ですけれどね。

あと、修旅でマリンスポーツを行うのは
大体、恩納村〜名護〜本部エリアの海。時々、南部や本部を飛び越えて今帰仁・大宜味のあたりって場合も。

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もとぶ元気村さん
神業者だと思っています。最初の体操、好き。
HP自体もものすごくわかりやすいので、修旅のマリンスポーツをイメージできな方の事前資料としても最適。おすすめ。

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アプリシエイトさん
修旅生受け入れ数No1とのこと。みゆきビーチ宿泊でそのまま、こちらの業者にお世話になるパターン。看護師的にも安心。

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沖縄アイランドクルーさん
ひたすらサイトがしっかりしていた。お世話になったことあるんでしょうが記憶なし。

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大宜味まるごとツーリズム
北部民泊とセットでマリンも行う場合に利用することが多いんでしょうか。
だいぶマニアックかと。

クラゲ刺傷〜アナフィラキシーがこわい

沖縄県公式サイトが情報充実・ソースとしても信頼できるのでおすすめです。
ツアナスはみんなブックマークしているかと思います。

ハブクラゲ・カツオノエボシ対応は最低限押さえておきたいので抜粋。
クラゲ=全部が酢じゃなく、種類によっては状況を悪くさせるものもあるなど基本的なところですね。

アナフィラキシーが一番恐ろしい。
応急処置はググって調べりゃOKというツアナスさんもいらっしゃるようですが、ググってる間に状況悪化しますし、マリン対応で来てるなら事前に調べとけや。素人以下だぞワレ💢
とか言われないよう、命に関わる部分ですので知識ともに、シミュレーションもして最善を尽くせるような準備をします。

参考 添乗中のアナフィラキシー

ビーチ前にこう言った注意喚起の看板が設けられています。

ここ、だいぶマニアック

インストラクターついている修旅生が利用する海は、当然クラゲネット設置って思っていた私が甘く。↑この海岸なんかなんもねぇし。水場も道路隔てて200m先だしで。
事前の旅程表で、どこの海でやるかわからない場合も多いけれど、一応どんな感じか調べておきます。

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待機グッズ

大体、ビーチサイド待機ですけれどね。
ビーチによって野ざらしだったり、きちんとした椅子があったり。ホテル併設のビーチでやる場合は、初動はインストラクターが対応するので看護師さんなんかあったら来てねでロビー待機指示の場合も(それでも、自発的にビーチ巡視するが)。

日焼け対策
日傘持参の人も多いかも。
私は単純にズボラで、帽子と日焼け止めでいいや〜という理由で持っていないだけ。

防寒具
意外とね、寒い時も多いんです。特に島系。
水納島のビーチ、薄着で防寒具なく待機し「私暑がりなんで〜」とかよくわからん言い訳しながら、耐えたの忘れない。辛かった。

クロックス
漁サンでも何でもいいと思います。スーツ用のパンプス痛むの嫌だし、何より砂浜で走って対応するかもしれないのに適してないじゃないですか。
私はだいぶコンパクトなタイプの持参。

お水
これも場所による。近くにホースとかありゃ全然いらない。
ただ、目に対しては小さい未開封ペットボトル水用意しておきますね。

水場が遠い場合は、防災用に持っているこういうのに溜めて準備しておきます。プラティパスの方がメジャーか。

捨ててもいいタオル
これ大事。みんな濡れてるし。
各自のタオルも別のところに置いてて、ここまで持ってないですーってのあるある。

こういうの便利で。
海外添乗でもっと安く多量に仕入れていました。
ただこれ、水に浸して戻すので乾いたタオルがいいですよねできれば。

京都添乗史上、歴史に残る最悪のフロント対応だったので秒で開ける

こういう、添乗先(特に京都・奈良)で部屋に設置してあるお持ち帰りOKタオル。ツアーやっているとたくさん集まるので、マリン用の捨てタオルとして活用。対応よかったホテルのは使いにくくて、なかなか開けられないんですが、ムカついたところは躊躇なくガシガシ。

レジャーシート
これも場所によるが、あるに越したことないので色々流用できるコンパクトなものを。私は他記事で何度も書いているゴリラ。2種ありまして、どちらも持っていますがサイズ小さいタイプので充分です。

刺抜き
これも、何回も書いているからいいかしら。

↑最近、どこかでリンク貼られたようでアクセス増えて怖すぎるので、ほとぼりがさめるまで非公開にしていますので抜粋。

自分で使いやすいのは欠かせません。手荷物NGなので、スーツケース預けてもOKな添乗で潜ませる感じで。

ポケットマスク
特に、水辺の事故には必須ではないでしょうか。
こちらも別で書いた通り。

私の場合、折りたたみBVMを入手したので(某看護師さん、ありがとうございます!)今度からマリンやアクティブ系、高齢者などの添乗にはそちらを。
普通の修旅ではデカすぎて、ポケットマスクにすると思います。いやー本当は常備したいんだが、折り畳んでもデカい。

どこで買えるか?輸入らしい、詳細全く知らん。

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かなりざっくりですが、とりあえず以上。
症例がちょっと緩いので、捻挫系とか氷ない場合とか色々書きますね。
冒頭で記載している通り、沖縄添乗後に追加修正します。