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お土産店の売り方

お土産店に行くと、いろいろなお土産が所狭しと並べられており、どんな商品があるのかすごくワクワクします。ただ、キレイに並べられていても、大きさの違う商品が山積みになっていたりして全体的には雑然として映り、どこに何があるのかわかりにくく、購入しようと思った商品を買い物かごに入れたまま同じところをぐるぐる回ったりしてしまいます。
業務用の棚に陳列されている姿が場合によってはどこかチープに映ってしまうこともあり、購入意欲を削がれることもあります。
もっと購入意欲が沸く効果的なお店作りが必要ではないでしょうか?
そんなお土産店の売り方についてのアイデアです。

①お土産商品の説明

お客さんがお土産を購入しようとするとき、予算等いろいろ気になることはありますが、購入するか否かの決め手の1つとなるのが、それが「どんな商品なのか」です。サンプルによって、内容、外装はわかるものの、実際どのような味なのかということは、購入する側が「きっとこんな味だろう」と想像しています。またその商品にどのような歴史があるのか、その商品がどうしてできあがったかのエピソード等の商品背景が語られていることもほとんどありません。それらはお客さんに商品を選んでもらう情報として、実は非常に大切なことなのではないかと考えます。ただ購入してもらうだけではなく、親切で購入自体を楽しんでもらうのもサービスの一環ですし、購入の決め手になりえます。商品説明については、ただダラダラと記しても読んでもらえないのがオチなので、何を伝えるのか、そして「伝えたいことを簡潔に」が基本です。内容や書き方によっては、面白さや楽しさを感じてもらえます。それがその店舗の個性にもなり、「土産話」にもなります。

②お土産商品の分類

お土産店では、お菓子、冷蔵冷凍もの、ドリンク等、大きなカテゴリー別にはエリア分けはされています。しかし、その地域のお土産のみならず、全国のお土産商品を取り扱っている場合もあり、その地域のお土産なのか、その地域以外のお土産なのかを分類しているお土産屋はあまりありません。折角ならその地域のお土産を購入したいと考えたとき、他地域の商品が入り混じっていると大変わかりにくく、例えば、○○県○○市のお土産等、地域名表記をしてほしいと常々思います。
またお菓子類は、和菓子、洋菓子、和洋折衷菓子がバラバラに配置されていることも多いので、上記3種類で分け、そうした上で地域別表記があったら、お客さんも選びやすく嬉しく思います。
商品が整然として見やすいという点では、コンビニやスーパーマーケットがとても参考になります。天井パネルでエリア分けされていたりして見やすく、商品を探しやすいです。
このようにお土産商品のエリア分けには工夫が欲しいところです。

③お土産商品陳列方法と見せ方

お土産店は言ってみれば「セレクトショップ」です。ファッションのセレクトショップを思い出してみれば想像がつく通り、山積みになどなっていませんし、キレイに配置されています。それでこそセレクトショップと言えます。そんな感覚をお土産売り場に取り込んでみてはどうでしょうか?
店内が雑然としたイメージになってしまうのは、サンプルショーケースがバラバラに配置されていたり山積みとなった商品が凸凹に見えてしまうためです。
商品の陳列方法は工夫ができます。キレイに見えるポイントとして、高さを統一したり一つのラインを作ることでで統一感を生みます。例えば、店舗中央で台の上に載せている商品であれば、サンプルショーケースを見やすい高さを統一して、商品をその後方や下にお土産を置いたり、壁伝いの商品だとしたら、サンプルショーケースをゴールデンライン(商品が最も見やすいに位置)に統一し、その統一ラインをWにして、ショーケース上段の商品はショーケース上に置き、ショーケース下段の商品はショーケース下に置きます。そうすれば一気に整然と統一感が増し、目が迷うこともなく、お客さんも手に取るお土産を間違えることもありません。その様は、店舗内がキレイに見える効果もあります。
またお土産店では業務用陳列棚を使用していることが多いですが、見せ方という点では、あえて別の物を使用して見せることも可能です。例えば立方体の木箱をいくつも用意して積み上げる等。箱の素材(木やスチール等)は選択可能、店内の構造によって積み上げ方(全体の形や大きさ)が変化可能、色によっても店内イメージやエリア分けにも貢献できることが挙げられます。店内に個性が生まれ、他店にはない雰囲気を作ることができます。

④店舗内に商品陳列をなくした販売方法

店舗内に商品陳列をなくしたピッキング販売です。つまり店内はサンプルショーケースの展示のみで、販売する商品そのものの陳列をなくし、店員がお客さんの希望商品をピッキングして販売するという方法です。ケーキ屋の販売方法に近い感じです。商品の外装、各サイズ内容等をショーケースやアクリルケース等の中に展示。結果店舗内をショールーム化でき、例え安価な商品でも高級なイメージを与え、お客さんに買い物行為自体の満足感を与えられる一ランク上の店舗を目指せます。
購入の流れは、お客さんが商品番号を書く→レジで渡す→商品をピッキング→お客さんと商品を確認→会計です。店舗が狭かったり扱う商品が少ない店舗であれば、直接オーダーを聞いてピッキングも可能です。
この方法のメリットは、1.店内に商品を置かないのでスペースに余裕ができること、2.お客さんが商品を持たずに店舗を回れること、3.お客さんが会計まで商品に触れることがないため、商品が傷付く可能性がないこと、4.万引き予防になることです。

⑤イベントを絡めることも可能

購入時にイベントを絡めることも可能です。このことはこれまで見たことがありませんので、個性の一環として考えていけます。例えば、時折コンビニでやっている購入金額によってできる「くじ引き」です。お土産店に来るお客さんは、遠方から来ている方がほとんででしょうし、コンビニのようにどこにでも同店舗があるわけではありませんので、そこですぐに引き換えられるようにするのがイイでしょう。「くじ引き」は、ハズレがあったり何がもらえるのかわからない楽しさがありますが、折角観光に来て、ハズレだなんて嫌な気持ちにさせることもあるでしょうから全てが当たりくじとか、もらって嬉しいモノが用意できるのであれば、購入金額によって必ずもらえるモノがってもいいと思います。来店の1つの楽しみになります。
アウトレットでも、商品を2点以上購入すると、更に○○%ディスカウントするというイベントもやっています。
このようなイベントの場合、集客を誘う目的とするならば、予め周知させることがカギとなります。

⑥最後に

同じ地域に同じ商品を取り扱う店舗が多くあります。各店舗とも売り上げを伸ばしたいと思っているに違いありません。しかし多店舗との違いがなければ、その店舗の立地性等の優位な要素(簡単には変えられない要素)で負けてしまいます。店舗での売り方等の方法でもって売り上げを伸ばすていくことは十分可能です。

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