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総理の夫 音声ガイドで観賞

※映画「総理の夫」「ヒノマルソウル」の内容、音声ガイドの内容、ラストシーンについて触れています。

公開中の映画「総理の夫」を音声ガイドを利用して観賞してきた。

音声ガイドを利用しての映画観賞は、田中圭さん主演の「ヒノマルソウル」で初めて体験した。
スマホアプリの「Hello Movie」を使えば、音声ガイドに対応している劇場公開作品なら誰でもどの上映回でも利用できるサービスだ。

視覚に障害のある方向けのサービスではあるけれど、もちろん障害のない人が使ってもいい。
(もちろん利用の際の音漏れスマホの光漏れなどは十分に気をつけないといけない)
また字幕メガネを使用してのバリアフリー字幕サービスも同じアプリで使える。



映画の音声ガイドに興味を持ったのはラジオがきっかけで、今泉力哉監督の「愛がなんだ」の音声ガイドの一部が取り上げられているのを聴いてからだ。
音声ガイドはただの映像の説明ではない。キャストの声や効果音や映像の自然の音を邪魔してもいけないし、情景を説明し過ぎても足りなさ過ぎても、感情を込め過ぎてもいけない。
それでいて、音声ガイドで言葉にされることで新たに生まれる感動もあって、「音声ガイドって面白い!」と思った。


ヒノマルソウルでは音声ガイドによって「影」の演出の妙に気付かされたし、「この表情をこう説明するのか」という面白さもあった。


さて、総理の夫である。
本作はコメディテイストな作品なので、音声ガイドも若干「笑わせ」にきていて面白かった。

例えば大きなバックパックを「ドでかい」と言ったりとくだけた表現も多かった。

中でも一番面白かったのは、選挙応援中に日和がかけていた「夫です。」タスキの説明を「おっとです まる」と読んだこと。聞いていて思わず笑ってしまって、これは音声ガイドを聞いていなければ生まれなかった笑いのタイミングだった。

音声ガイドによって気付かされたこともある。
第一次相馬内閣発足時、大階段を降りてくる閣僚達の説明では「多くが男性」とある。

そして選挙戦を終えて第二次相馬政権発足時にはその男女比率に大きな変化があったことを、音声ガイドで気付かされた。映画を何回か観ていても私には気づけなかったその変化を、音声ガイドが教えてくれた。


もちろん一回観て気づける人もいるだろうし、自分で気づくからこそ面白いというのもある。だが何回も同じ映画を観る機会のある俳優オタクたちには是非おすすめしたい。音声ガイド、面白いぞ。

音声ガイドのお楽しみはラストシーンにこそあると思っている(まるで音声ガイド通のような口ぶりだけどまだ3作品ほどしか聴いたことはない)

ヒノマルソウルのラストシーンは素晴らしかった。
競技会場の床に描かれた五輪のマークに親子の影が綺麗に写っていることに、私は音声ガイドによって気付かされた。


総理の夫もまた素敵なラストシーンだった。日和のあの表情を「じんわりと笑みが広がる」と表現していて、それを聞いて私の胸もじんわりと暖かくなった。

そしてエンドロール。

主要キャストは役名と共に名前を読み上げてくれる。

日和 田中圭
凛子 中谷美紀

これを聴くのもまた楽しみの一つだった。
総理の夫
まだまだ絶賛上映中なので、気が向いたらぜひ音声ガイド観賞もお試しあれ。

※ワイヤレスイヤホンはイヤホン本体が光っているタイプがあるので、スマホの光漏れだけでなく、イヤホンの光漏れにもくれぐれもご注意を。


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