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【投機の流儀 セレクション】上海株総合指数のインチキ性

2月4日に春節の連休明けで開いた上海証券市場は大幅急落で大きな窓をつくって始まった。その後3本の短い陰線があっただけで、連続陽線を12本示現して窓を埋めてなお高いところまで戻ってしまった。
しかし「相場は相場に訊け」はこの際は通用しない。もし通用するならば、中国経済は短期間で復活するということになる。ここで筆者が金科玉条としてきた「相場は相場に訊け」が上海指数については否定するのは、中国共産党が売り注文を一切禁止してこの戻り相場を強制的に示現したからである。
普通は、先進国ならば売り規制と言えば空売りの担保を上乗せするという程度のものであるが、中国共産党は現物の売りまで全てを禁止した一党独裁の国(国家ではなくて「共産党独裁王朝」)だからこういうことができる。したがって、上海指数のチャートは中国共産党が描いた絵であって、もはや罫線ではない。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況
第2部 新型肺炎ウィルスの件
第3部 中長期の見方
第4部 個人金融資産と国家財務との関係—―学生時代のゼミ友との交信
第5部 読者との交信

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。

ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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『投機学入門 不滅の相場常勝哲学』(電子書籍)
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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