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【投機の流儀 セレクション】世界一の世界景気敏感株たる日本株

「新冷戦が長引けば、米中双方と結びつきの深い日本企業は最も大きい痛手を受ける。そう、日本株こそ世界一の世界景気敏感株なのだ。したがって、3月期決算は自動車・部品・電機で業績予想の下方修正が相次ぐであろう。増益予想から一転して三期ぶりの減益になる可能性が強い。
中国に生産起点を持つ企業は既にサプライチェーンの変更がどのくらいのコスト増になるかという試算を始めているであろう。日本の企業は基本的にはシタタカだ。80年代のレーガンの強烈な輸入宣言を唯々諾々と飲み込んで耐え抜いた。それでも不足としたレーガンはプラザ合意という市場最大の悪だくみを4ヶ国共謀(日本もウカツに乗せられた)で行い250円の円ドルを10年間で79円にさせた。それでも日本は耐え抜いた。日本企業はしたたかだった。しかし当時のGDP成長率は6~7%あったのだ。今は1点数パーセントで190数か国ある国連加盟国の中で150番目だ。体力が違う。伸び盛りの年齢と人口減少という後期高齢者の仲間に入った年齢の差である。

【お知らせと詫び】
誠に勝手ながら私は3月7日(木)から16日(土)までイスラエルに行ってきます。10日号は、8割以上は準備して出かけ、不在中の8(金)、9日(土)の分だけはパートナーの石原健一に依頼して出かけようと思います。(動画をご覧の方は毎週御覧になっておられる石原健一です。大和証券で営業と投資情報部に勤務した者で5年前からパートナーとして一緒に仕事をしてまいりました。私がパートナーとして全面的に信頼する者です)。
いままで、海外へ行く時も休刊にはしなかったが、今回はPC使用などの規制が厳しいので11日以降の分は石原に依頼して参ります。従って3月17日(日)号はアップ・トゥ・デートのものは殆どが石原になります。「文責石原」と書くでしようが、全ての責任は依頼した私にあります。
何卒、御容赦くださいますよう御願い申し上げます。
3月17日号の分として、中勢的・大勢的に当該週間にかかわらず市場で注意しておきたい事項は予定原稿として、今のところ、下記の通りです。
下記項目以外のアップ・トゥ・デートの物は石原健一です。

○2000兆円の10倍(2京)に及ぶ債務の行方――金融危機が生ずれば誰もが予想しない巨大危機到来の恐れ(担当:山﨑和邦)
○ふたたび「魔の10連休」(担当:山﨑和邦)
○所謂カリスマ経営の功罪(担当:山﨑和邦)

【今週号の目次】
(1)米朝会談、合意文書発表見送り、米側の準備不足と見る
(2)当面の市況1:――2ヶ月半ぶりの高値に戻したが活況はない
(3)約3か月ぶりのレベルに戻したがデッドクロスは抜けず
(4)米景気もピークアウトの気配
(5)中間反騰の賞味期限
(6)当面の市況――本質的な解決をともかくとして束の間の安心感でも買い材料としようとする目先筋の動き、及び日本企業の業績の先行きに対する警戒感
(7)中間反騰・自律反発の範囲、中勢的な見通し
(8)「20年間で5回」という「PBR1倍という物差し」
(9)世界同時株高の中の日本株
(10)野村證券の中勢的な見方
(11)景気敏感株が下がる背景
(12)当面の市況と企業業績
(13)当面の市況と各国の金利政策
(14)FRBの「ハト化」は本来は円高につながる
(15)目先市場の一安心感と依然残る中国マクロデータへの不信観
(16)中国経済危機の報道に違和感ありという意見
(17)“誇り高きジョンブル”は愚かだったのか
(18)米中相互の読み違いが貿易戦争を悪化させた
(19)米中衝突、解決可能性についての思惑が先行する上下波乱≒これの既視感はベトナム戦の「北爆」の経過に拠る上下波乱
(20)世界一の世界景気敏感株たる日本株
(21)米中は一定の合意で歩み寄るか、一時休戦のシナリオか、交渉期限延長か、だが問題は安全保障だ。これは喫緊だ。一方でトランプは経済好調と株高を最大の政治資産としている。したがって、ブーメラン現象となって米国経済を襲うはずの追加関税引き上げは出来れば避けた方がトクだということぐらいはトランプも判っているはずだ
(22)米が追加関税決行、中国も対抗という決裂シナリオの場合はどうなるか
(23)米中貿易戦争と日米貿易摩擦の違い
(24)既報で述べたしセミナーでも詳述した「霞ヶ関文学」の登場
(25)H様よりの「質問」というよりは「交信」

【お知らせ】
「投機の流儀 セレクション」のアーカイブは、電子書籍の紹介サイト「デンショバ」にてご覧になれます。
デンショバ
http://denshoba.com/writer/ya/yamazakikazukuni/touki/

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。

ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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『投資で勝ち続ける賢者の習慣』
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『会社員から大学教授に転身する方法』(電子書籍)
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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