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【投機の流儀】筆者が考える「調査の野村」の実力と注意点

【今週号の目次】
(1)当面の市況
 ●3分の1戻りは達して半値戻りに迫ったが、盛り上がりに欠ける相場
 ●海外の警戒材料山積み
 ●3月円高の可能性
 ●日本株は世界一の世界経済敏感株だ。来期業績への不安があればPERは世界的に見て割安水準であっても日本株は出遅れる
(2)自社株買いと12月決算低調と海外勢の動向
(3)昨年12月にデッドクロスをしたままの相場
(4)「過度の悲観」か「適度の悲観」か
(5)工作機械受注額、4ヶ月連続で前年比を下回る
(6)これからは円安傾向か円高傾向か
(7)FRBが抱えている二つの懸念材料(R・クー)
(8)英、EU離脱の着地点
(9)欧州金融システムに不透明要素は残るが取り敢えずは落ち着いている
(10)2四半期連続してGDPの年率比がマイナスならば景気後退と判断する
(11)中国の春節(旧正月)の商戦、今年は振るわず
(12)巨体中国経済が傾けば、またいで先へは進めない
(13)原油価格引き上げのためのOPECの積極的減産
(14)米株式アナリストが弱気の姿勢をとる二つの要因
(15)来年の大統領選挙は現代人類史に大きな影響を及ぼすことになる
(16)「ヘッジファンド全体が輝いていた時代は終わった」
(17)「歴史は繰り返さないが韻を踏む」
【蛇足】わが心の故郷、魂の道場、野村證券

(1)当面の市況

●3分の1戻りは達して半値戻りに迫ったが、盛り上がりに欠ける相場
「10月2日の大天井」から「12月25日の“陰の極”」までの下げ幅の3分の1戻りを達し、黄金分割比の大なるほう(約38%戻り)も抜いて半値戻りまで迫ったが、このプロセスでは相場の勢いが少しもない。
米中貿易交渉など海外情勢を巡る不安材料に振り回される相場展開が続いてきた。①東証一部の売買代金は先週週末まで41日間連続で3兆円を下回ることから見ても判るように、相場全体の売買は盛り上がりに欠けていた。②物色の裾野が広がりを欠き、全面高にならなかった。個別に材料の出た銘柄に資金が集中し、先週週初の日経平均は大幅に上昇したものの売買代金は2.4兆円にとどまった。③一部の材料株だけに売買が集中していた。上位20銘柄の売買代金が全体の約30%を占め、こういうことは2年以上もなかった現象である。④先週週初の大幅高で売買代金が上位に占めた銘柄は、所謂材料株であり、もう一つは株価指数への影響度が高い銘柄であった。

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