マガジンのカバー画像

投機の流儀 セレクション

306
メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】この異常事態に今の位置に張り付いている日経平均は「異常」だ――今はバブル相場の一種だといえる

株価の位置は「異常」も「正常」もない現世的なものであるが、後年、振り返って「あのときは異常だったな」と思える事態が何度もあった。今は、それではなかろうか?という問いである。 少なくとも日経平均で見ていては個々の銘柄は分からない。仮に、日経平均そのものを買うとすれば今買えるか、という問いである。では、今、日経レバレッジを買う気になるか、ということに尽きる。 コロナ感染が拡大して「第2波による二番底が来る」と3月19日の大底の後の急反騰した間に言われていたのが一般的通念だった。

【投機の流儀 セレクション】Go Toトラベル政策の異常さの背景。政治献金と政策の歪み

新型コロナウイルスの感染が最大に達しているという状況の下で政府が金を与えて旅行を勧めている、このGoToトラベル政策という異常さはどこから来るのか。 「3密」を避ければ旅行は危険ではないから地方の経済を活性化させるという言い分であるが、そのために金を与えてまでも旅行を勧めるのは異常であろう。 これには次の背景があるということになっている。 日本旅行業界5500社の会長に二階幹事長が就任している。そして5700万円の政治献金を受け取っているという(週刊文春7月31日号)。この利

【投機の流儀 セレクション】決算発表たけなわの中に生じていた現象

① まずは、主力の想定以上の減益だ。 アサヒ、純利益44%減、ユニ・チャーム24%減益、オリンパス27億円の赤字(世界シェアで一位の内視鏡が振るわなかった。強みが消えるか?という不安)、大成建設、五輪関連一巡して最終38%減益、帝人、純利益47%減、伊藤忠、資源かっかう下落で29%減益。昭和電工、最終赤字545億円、神戸製鋼最終赤字350億円、国際帝石1300億円最終赤字、これらに対して上場幾年も経ないメルカリが48%増収。 20年度を通せば大和が9.5%減益、野村が15%減

【投機の流儀 セレクション】コロナ禍があぶり出した日本企業の強み

所謂「失われた20年」(90年~2010年)に比べると日本経済そのものがはるかに強くなったことは事実だ。安倍政権に対する批判が集まっているが、安倍政権発足と同時ぐらいから日本経済そのものが強くなったことは事実だ。 「失われた20年」は輸出企業が好調だったが内需頼みの産業は伸び悩んでいた。当時企業経営を圧迫していたのは「3つの過剰」と言われた雇用・設備・債務の過剰である。今やそれは大企業にとっては皆無と言っていいだろう。 「失われた20年」で貸し渋りや貸し剥がしにあって痛い目に