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投機の流儀 セレクション

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メールマガジン配信大手の「まぐまぐ」で好評を博し、堀江貴文氏(ホリエモン)と並んで2年連続「メルマガ大賞」を受賞、殿堂入りした週報「投機の流儀」。 人生の前場をセルサイドとして、…
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2019年10月の記事一覧

【投機の流儀 セレクション】4ヶ月に及ぶ香港デモと市場

筆者は約4ヶ月前に香港大型デモが市場に及ぼす影響を読者の質問を受けて恒例によってこれを公開し、私見を述べたことがある。それを、ひとことで要約すれば、民主化のための動きであり結構なことであるが、ローカルな運動であり、世界金融市場全体の神経機能を揺るがす問題ではないという旨を答えた。 今、「勘定」を「感情」と切り離して敢て述べると次のようになると思う。年初来上昇率を見れば、一番は上海総合株指数で年初来上昇指数19%、二番はNYダウで年初来上昇15%、三番が日経平均で年初来12%

【投機の流儀 セレクション】小型株でのマネーゲームと主力株での資産作りとの違い

新興企業株を東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均を以て見ることとし、第一市場の主力株を日経平均株価を以て見ることとする。 そうすると新興企業株と日経平均株価との乖離ないし逆行が10月に入ってから目立つ。 この3ヶ月ほどを概観すると次のようになる。 8月は新興企業株も日経平均株もともに並行して下がった。9月に入った途端に動きが変わった。日経平均株は大幅上昇し、新興企業株はジリ高程度であって、この乖離が目立った。10月に入ってからは日経平均株は小幅ながら上昇したが、東証マザーズ

【投機の流儀 セレクション】「関西電力株」について

山崎先生 以前も何度か質問させていただいた、地方公務員のTです。毎週メルマガの着信を心待ちにしています。 私は、単なる相場の指南書、儲け話のネタという類ではなく、実践的リベラルアーツの最高峰としてこの週報を読んでおります。(山崎:有り難うございます。だが、そこまでおっしゃられるといくら図々しい私でも少々テレます) ただ、先生のご指導のとおり、老年期相場の退屈な日々に耐えるのも、一つの修練と思ってはいるものの、なかなか実践できず、悩ましい日々です。(山崎:それは私とて全く同じこ

【投機の流儀 セレクション】「銀行株に見直し機運」

これは日経新聞10月3日号の記名入り証券記事の見出しである。記名入り記者の個人的主観が多く入っているように見えるが、まずは事実面を略述する。 9月に入って長短金利の差が大きくなったことは事実である。それに並行して業種別に言えば銀行株が上昇したことも事実だ。長短金利差が開けば、銀行のメインビジネスモデルである利鞘をとる業務は利益が増す。 当然に「長短金利差の拡大=利ザヤの拡大=銀行業は利益が出る=銀行株上昇」、という経路をたどるわけだが、9月は総じて割安株(バリュー株とも言われ