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宅建に独学で合格したし、どんなことしたか晒す

2021年度の宅地建物取引士資格試験に合格したので、合格までの道筋と、使った教材とかやった勉強などを懐かしむ。地域おこし協力隊で宅建士受けようっていう人がいたら友達になりましょう。

本人のスペック

36歳独身。

3歳からくもんに通い、小4で日能研に移籍。ラ・サールには落ちるが、同じく中高一貫校の池田学園に入学。中3ぐらいに成績が一番下がるっていう、典型的な中高一貫の生徒だった。

高1から多少盛り返す。高3で部活引退後、東進衛星予備校の授業に出会って覚醒。朝起きて、学校行って、放課後はすぐ予備校行って、23時まで勉強して、みたいな生活を送る。模試での判定はDとかEだったが、京都大学文学部に現役合格。

その後、京大を10年かけて中退するが、その10年で脳みそは溶けた。

多分、頭の回転は早いほうだが、大学受験以降、本気で勉強した機会がなかったので勉強の仕方をなかなか思い出せなかった。

チンプンカンプンの状態でもひたすら問題集を解き続けられたのは、大学受験の成功体験があったからだと思う。YouTubeの動画にも非常に助けられた。

宅建の勉強開始時点で実務経験ゼロ。法律系の知識は当然ゼロ。

地域おこし協力隊の業務とは関係ない宅建受験なので、17時の定時が終わってからとか、休日に勉強した。

あと複業でフリーライターもやってて(書いた記事の一部)、週10〜20時間くらいは稼働してる。最後の1週間だけは仕事入らないように自分で調整&取引先に調整してもらった。

合格までの道筋

2020年
8月
不動産屋になろうと思い立つ。そのために宅建士資格を取ろうと決めるが、受験申し込みは7月末で終わっていた。とりあえず勉強を始めようとテキストと問題集を買う。

9月
テキストと問題集でとりあえず宅建業法だけ勉強する。1周したのち放置

11月
そろそろ勉強しなきゃいけないと思いはじめる。田舎住まいで、車を頻繁に使うので、車内で聞ける音声講義を探し、「宅建ダイナマイト合格スクール」を見つける。音声講義を聞くために安物のMP3プレイヤーを買う。

12月
安物のMP3プレイヤーが使いづらすぎた
ので、メルカリで10年物のiPod nanoを買う。以降、移動のときは基本的に車内で(ときに同乗者に嫌がられながら)音声講義を聞く。

2021年
6月
運転中に音声講義を聞いてるだけだと問題を解ける力が身につかないことに気づく。試験日程が発表され、そろそろちゃんと机に向かって勉強せねば、と思いはじめる。去年買ったテキストと問題集を探すも行方不明。

6月27日
テキストと問題集を新たに買う。音声講義に合わせて、宅建ダイナマイト合格スクールのおーさわ校長が書いたものに変更。問題集を解きはじめるがチンプンカンプン。チンプンカンプンのまま進めていく。

本格的に勉強を始めたのはここから。とはいえ、毎日欠かさずとレベルではなかった。

一応、音声講義はかなり聞いてたので、単語レベルでは耳に覚えがある状態。もしまっさらの状態で、6月下旬スタートだったら多分合格できてない。

7月下旬
ネットで受験申し込みをしようとしたらネットでの受付期限が終わっていた。爆笑しながら申込用紙をもらいにいく。岩手在住だけど、申込用紙の最寄り配布場所(車で30分)が秋田県だったので、秋田で申込用紙をもらってくる。しかし、受験する県で申込用紙をもらわないといけないってルールだった。爆笑しながら盛岡(車で1時間半)まで申込用紙をもらいに行き、牛丼屋で飯を食って帰る。牛丼屋に申込用紙を忘れたことに気づく。日を改めて、爆笑しながら隣の市(車で50分)まで申込用紙をもらいに行く。

8月中旬
YouTubeでたどり着いた「棚田行政書士の不動産大学」を見始める。並行して、「マジでイケてる宅建講座【ゆーき大学】」も見る。最終的に「棚田行政書士の不動産大学」は毎日欠かさず見ていた。わかりやすい、話すのが早いというのに加え、ひとつの動画が短くまとまっているので、ウマ娘と信頼関係を築きながら繰り返し見るのに適していたこともよかった。

8月28日
「これはマジで間に合わないかもしれんな」と焦りはじめ、以降、毎日20〜22時の間、ZOOMで勉強してる姿を垂れ流すようになる。どんなに時間が取れないときも、最低でもこの時間だけは勉強するって感じ。言うまでもなく、毎日2時間だけ勉強していたわけではない。

9月6日
12年分の過去問集(年度ごとにまとまってるやつ)を買う。結局3年分しかやらなかったけど。

10月8日
直前予想模試を購入。「わかんねえよ!」とキレながら解く。つらいです。

10月14日・15日
試験前の木・金、仕事を休んで追い込み。

10月16日
家から試験会場まで遠いので、前乗りして盛岡に宿泊。自分の車で行くと道中でテキストや問題集見れないから、電車で行った。

10月17日
試験本番。受験生が動揺するような過去に出題されたことがない問題に、同様に動揺。ペースを乱され、結構時間ギリギリだった。

帰りの電車で自己採点したら、昨年度のボーダーと同じ38点。ツイッターでは「難化した」という声多数だったので、「だったら合格しとるやろ」と思うことにする。見直しはしたものの、マークミスがないことを祈るのみ。

12月1日
合格発表。ボーダーは34点。合格してた。よかった。協力いただいた皆様に感謝。

勉強に使ったテキスト・問題集・動画など

※教材は必ず自分が受験する年の版を使いましょう。法改正に対応してないと大変なことになります。

■ 合格しようぜ! 宅建士 基本テキスト

中身を吟味したわけではなく、音声講義があるという一点で選んだ。しかも音声講義を聞きながらテキストを読んだことは一度もない、という。

著者のおーさわ校長はクセが強くて、テキストもクセが強いが、それはそれで記憶に残りやすいのではないか。

音声講義35時間って言ってるけど、何百時間聞いたかわからない。知識がほとんどない状態で、テキスト見ないで聞くだけじゃ全然ダメだったけど、勉強が進んでくると、音声聞きながら関連知識を思い出しす復習みたいな使い方もできた。ありがとうございました。

■ 合格しようぜ! 宅建士 テーマ別よく出る問題

「基本テキストとセットの問題集だから」という単純な理由で購入したが、あとになってほかの問題集と比較すると、優れた点が2つあると感じた。

ひとつは見開きの左が問題文、右が解説という構成。表紙にも書いてあるが、「ひと目でわかる」というのはそのとおり。

もうひとつは文字がちっちゃいこと。人によってはデメリットになるかもしれないが、慣れてくると、ぱっと見たときに入ってくる情報量が多いほうが学習の効率が上がると感じた。

■ わかって合格る宅建士 一問一答 セレクト600

テーマ別問題集でひとつの項目が終わったら、こっちの同じ項目を解いて1セットにしていた。あと、上の基本テキストも問題集もサイズがデカいし分厚い。こっちは持ち運びがラクなので、スキマ時間での勉強などにも使用。

■ わかって合格る宅建士 過去問12年PLUS

テーマ別問題集とは違い、各年ごとに過去問を収録。本番での問題の解き方を練習し(「正しいもの」「誤っているもの」とか「宅地建物取引業者の」「宅地建物取引業者ではない」みたいな重要箇所に線を引いたり、判断の根拠にしたところに線を引いたり)、時間配分を確認するために使用。

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購入したのは9月上旬だったが、テーマ別問題集で知識が定着してないと復習の効率が上がらないので、まあ、適切な時期だったかな、と。

12年分のうち使ったのは3年分だけだが、練習には十分だった。っていうか、ほかにやるべきこと(テーマ別問題集とか、直前予想模試とか)があったから、それ以上やるのは無理だった。

■ 本試験をあてる TAC直前予想模試 宅建士

過去問を繰り返してると記憶は定着してくる。でも、当たり前だけど、問われてない部分は穴が空いたまま。

試験まで10日を切った時点で購入したが、解いてみて「穴だらけやんけ!」と気付かされた。「なんで過去問と同じ問題出してくれないの!? もう嫌い!!」って気持ちになった。

まあ、本試験じゃないんでね、模試でダメだからって本番もダメというわけじゃないし、余裕のある人以外は深入りは禁物でしょう。

■ みんなが欲しかった! 宅建士の教科書

去年勉強を始めたときに買ったテキスト。出題論点ごとに3冊に分解できるし、内容も洗練されているそうで、受験生からの評判もいい。いいんだけど、俺はどうしても受け付けないところがあって、乗り換えた。

受け付けないってのは、ところどころで出てくる手書き風フォント。手書き風フォントで書かれてるとまったく頭に入らないんだ、俺は

そこが気にならない人にとっては、かなりいいテキストなのではないでしょうか。

■ みんなが欲しかった! 宅建士の問題集 本試験論点別

テキストと問題集はセットになってるのを使ったほうがいい。間違えたとこを復習するとき、テキストの何ページに書いてるかがすぐにわかったほうがいいから。テキストを乗り換えたので、問題集も乗り換えた。

■ Think Lab HOME

「強盗が30回くらい入ったのかな?」ってレベルで家が散らかっているので、集中して勉強するために購入。メガネのJINSが作った集中するための机。とにかくこの机の上だけには何も置かず、勉強する時間になったらここに座るっていう。

高校3年生のときに1年だけ通った予備校の自習室を思い出した。

■ YouTube 棚田行政書士の不動産大学【公式チャンネル・宅建】

宅建受験生に激しくオススメできるチャンネル。最後のほうは毎日見ていた。毎日18時に更新されるので、18時に動画を見てから勉強始める、みたいな。いやあ、お世話になりました。ありがとうございました。

講座形式や連続出題形式など、いろいろなタイプの動画があるが、たいていどの動画でも過去問の出題があるので、かなり実践的。

本番も、棚田行政書士が動画で説明している「業法スタート」で乗り切った。

講師じゃなくて実務家なので、業界の話も聞ける。

というか、毎日動画を上げてる時点で尊敬できる。

■ 大量記憶法

棚田行政書士の大量記憶法を使った。簡単に言えば、「勉強したこと忘れる前提でひたすら繰り返しましょう。それを表で管理しましょう」という学習法。

本格的に勉強始めた時期が遅かったし、表のとおりに学習が進められないときも多かったが、スケジュールの雛形があるかないかで結果は変わってくると感じた。

■ YouTube マジでイケてる宅建講座【ゆーき大学】

ゆーき氏は講義動画がメイン。講義動画に出てくる表がいい。表を何度も紙に書きながら、そこに出てくる要素を全部覚える、みたいな使い方をした。「神ノート」なるテキストを販売しているが、買ってません。でも、ありがとうございました。

■ ネビラキカフェ

西和賀町に2020年にオープンした喫茶店。町内に落ち着いて勉強できる快適な空間がなかなかないので、自習室として利用。おかげで合格できました。ありがとうございます。

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まるで地中海のようなテラス席もあるよ。

冬季は休業してるので注意。

■ コメダ珈琲店 横手ハッピータウン店

岩手県民だが、町外での買い物や外食は秋田県の横手市で済ませる。しょうがないじゃん、近いんだから。

仕事終わりに山を下って横手で飯を食い、コメダ珈琲に駆け込んで23時の閉店までコーヒー1杯で粘る。おかげで合格できました。ありがとうございます。

さいごに

合格できてよかった。

YouTubeの動画はじめ、独学がやりやすい状況が整ってきているからこそ独学で合格できたのでしょう。

すでに書いたが、音声講義を聞いた上で、本格的な勉強開始が6月スタート。かなりギリギリだったと感じる。

一般的に宅建の合格に必要な勉強は300時間だと言われているようだが、300時間は費やしてないと思われる。

勉強だけしてればよかった大学受験のときとは違って、仕事やら何やらあるなかでの受験は誰でも大変だと思う。特に子育てしながら受験するような人は尊敬する。

でも、不動産屋が1軒もない西和賀町より、不動産屋がある西和賀町のほうがいいだろうという、いかにも地域おこし協力隊らしい純粋な気持ちがあったから乗り切れた。

嘘だ。人と人との間を取り持つだけで手数料を取れるなんて素敵やん、人の財産に乗っかって金儲けできるって素敵やんって純粋な気持ちもかなりある。

まだ試験に合格しただけで、資格取得まではやらなきゃいけないことがあるし、不動産屋として開業するにはいろいろと準備も必要だが、金を稼ぎながら地域に貢献できる不動産屋になりたいと思います。

宅建に興味が湧いた人がいたら、答えられる範囲でお答えしますよ。

唐仁原 俊博 a.k.a. 西和賀町のやべーやつ / とうじんばら としひろ
岩手県西和賀町 地域おこし協力隊 / 演出家 / フリーライター / ヤギ飼い

大学生・怠惰な生活・演劇の三足のわらじで、京都大学を10年かけて中退した、フリーライター。ほんとは大してやばくないけど、最長3年の任期をフル活用するためにも、やべーやつを名乗ることにした。
2021年度、宅地建物取引士資格試験合格。2022年に宅地建物取引業を開始予定。空き家をリノベーションしてコワーキングスペース運営も始めるつもり。

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