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【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.353 鬼龍とボリス

猿渡先生「そこでだ 朝のワイドショーを土台に より強力な時事展開を組むことにした」←やめてくれよ…。


◆前回までのあらすじ

前回の闘いの傷も癒えぬまま、悪魔王子と再度遭遇した熹一と龍星だが、彼の目的は再戦ではなく、鬼龍とボリス…2人の行方についてだった。刻々と変わる世界情勢、突如姿を消した鬼龍とボリス…そして、ついに動き出すあの男。大国の影が武術家たちにも忍び寄る。


◆U国侵攻準備

反体制派A「U国との国境付近に13万人規模の軍隊を配置した いつでも侵攻できる状態にある あの男は本気だ」
U国の国境付近に戦車・大砲・医療施設・後方支援体制を整え、軍事侵攻に向けて本気の"あの男"、その強行に恐怖する反体制派。

いつでも思想を出せる状態にある 猿渡先生は本気だ
マジで始まったな、ウク侵攻が。あの男が登場してから「まぁここまではやらんやろ」と思っていたのについに始まってしまうとは。この漫画はどうなってしまうんやろうなあ…(金時書き文字)

U国との国境に13万人の軍隊を配置したことが、どうキー坊たちに関わってくるか教えてくれよ


◆反体制派の密会

"あの男"の軍事侵攻準備の裏では、反体制派による船舶の上での密会が行われていた。
反体制派B「そういえばあの男を批判していたセルゲイが心臓発作で死んだそうだ」
反体制派C「死んだ…?殺されたんだよ」

反体制派の主要メンバーであるオリガルヒ(財閥富豪)は近年のなりふり構わない"あの男"の蛮行について非難していた。
アレクセイ・ディーコン「今 (あの男を)止めなければこの国はもう一度崩壊するかもしれない」
今までのような小規模な反抗(国際的な報道機関へのリーク等)ではあの男を止められないと踏んだ反体制派は、より過激な手段に出るべく、鬼龍とボリスにあの男の暗殺を依頼し、今回の密会の場に呼び寄せた。

学級会レベルの内容の薄い密会を繰り広げる反体制派の面々…このために一堂に会するなんて…こ…こんなの納得できない。
しかも…
・ミハイル・ヒョードロフ(石油・天然ガスグループ会長)
・ピョードル・フリードマン(金属製鉄企業会長)
・アレクセイ・ディーコン(通信企業会長)
・アリシェル・ウスマノフ(金融コングロマリット総帥)
反体制派のメンバーも一部は名前そのままなのかよ…。

他の面々は微妙に名前を変えているのに、1人だけそのままなウスマノフ氏に哀しき扱い


◆鬼龍とボリス

密会が行われている船舶にヘリで到着した鬼龍とボリスを迎える反体制派。
アリシェル・ウスマノフ「ミスター鬼龍 よく来てくれたね 待ってたよ 君がこちら側についてくれて心強いよ」
鬼龍「ああ」

あぁ…めっちゃ死亡フラグ、このおじさんを信用しちゃダメだって。反体制派の人達アホなの?財閥のトップだし人を見る目はそれなりにあるはずでしょ。今までの迷惑おじさんの蝙蝠っぷりを知ってたら絶対裏があるって分からんかー。

鬼龍はどーせ裏切るから敵でいてくれたほうが安心できる、アスラン・ザラみたいなもんなんだ


◆裏切り、そして…

ボリス「(ゴッ)」
突如、出迎えにきたアリシェル・ウスマノフを殴り飛ばすボリス。混乱の中、反体制派の護衛達が銃を抜くが…ボリスには歯が立たず蹴散らされてしまう。
鬼龍「お前らの計画はあの男に筒抜けなんだよ このままでは俺たちの存在も気付かれる」
なんと、反体制派の動向はあの男に筒抜けであり、鬼龍は自分たちに危害が及ばないよう反体制派を裏切っていた(いつもの)。
鬼龍「そこでだ お前らの首を土産に…より強力な相手と組むことにした 民間軍事会社ヴィクトル・グループ」
R連邦内も一枚岩ではなく、反体制派の主要メンバーの身柄を手土産に、より強力なPMC(民間軍事会社)と手を組むことにした鬼龍。密会の場であった船舶はPMCの戦闘ヘリの掃射によって殲滅されてしまった。

まーた裏切っとるわコイツ。こんなこと繰り返しても手を組んでくれる相手がいるあたり、タフ・ワールドって奴はずいぶん鬼龍に甘いんだな。ボリスも一応、志は同じ反体制派を売って心は痛まないのん?なんか鬼龍にいいように使い潰される未来が見えてきたね。そして、反体制派の計画がモロバレということは…ゲルマノヴィチ博士は大丈夫なのん?どうでもいいけど。

あと、今回出てきたPMCの元ネタはワグネル・グループだと思うけど、もうグループのトップが荼毘に付すことが(現実から)確定しているなんて…刺激的でファンタスティックだろ


◆逃亡する悪魔

一方その頃、極東の国-日本-では、
熹一「オラッ 悪魔王子かかってこいや 決着つけようや」
前回、闘う気はないと言われたのに挑発を続ける熹一。だが、脇腹のダメージが残ってるくせに無理すんなと悪魔王子に軽くあしらわれてしまう。

うぅ、めちゃくちゃ三下っぽい。最近の熹一は強さの格は戻ってきたのにキャラはチンピラ感マックスなんだよね。はーっ 熹一よ、NEO坊時代のクールなキャラに戻れ。

龍星「待ってください」
龍星はその場から立ち去ろうとする悪魔王子を呼び止めてそっちは熹一さんのミドルキックによるダメージは残ってないのか?と問う。
悪魔王子「キー坊のミドルキックなんて虫に刺された程度の痛みしかない」
橋の欄干を蹴りで破壊してダメージは一切ないと言い張る悪魔王子。

鬼龍おじさんみたいにやせ我慢してないか?
無視すればいいのにわざわざ元気アピールするあたり…効いてるんだろなぁ。こんなところまで親子っスね。かーっ 羽虫に刺された程度だな。

熹一「おうっ だったら次はトラウマになるぐらい強烈なもん ぶち込んだるわっ」
悪魔王子「あいにくキー坊と遊んでる暇はなくてね」

次はもっと強烈な技を打ち込むと意気込む熹一だが、悪魔王子の目線は熹一ではなく、遠くから自身に迫る集団を見ていた。
警察「確保しろッ」
号令を合図に多数の警察官が橋の両端から駆け込んでくるが、悪魔王子はその跳躍力を駆使してを集団を飛び越え、逃げ去っていった。

軍の一個小隊に匹敵する悪魔王子の確保を命じられた日本警察に哀しき現在…公僕の悲哀を感じますね。急にチャカぶっ放すモンキー・ポリスじゃなくてよかったんだ。

熹一「身軽なやっちゃなあ」
龍星「ですね」
熹一「悪魔王子を捕まえるのはチーターでも無理やで」

逃げ去る悪魔王子を見ながら、まぁ逃げ切るやろ…と楽観視する熹一。

熹一も龍星も能天気すぎないか?
この後、事情聴取でサド警察展開きたら草生える。悪魔王子も悪魔王子で苦労してるなぁ…と思ったけど、よくよく考えたら全部身から出た錆だったわ、残念でもないし当然。
走って逃げる後姿の悪魔王子はシュールだった…指名手配犯の悲哀を感じますね。

◆悪魔はどこへ…!?←流れからして次はスタンプと悪魔王子の邂逅かな。


◆まとめ

今週の感想だけ見ると格闘漫画じゃないなコレ(いつもの)
年末にむけて猿渡先生のブースト上がりすぎなんだよね。もう打ち切り目的で危険な領域へと突入しているとしか思えないぜ。13万の軍隊がどーのこーだとかキー坊と龍星にはどうしようもないんだよね。

ふうん 武術家として最強に至ったキー坊の相手は個という枠組みを超え、もはや国という巨大な組織しかありえないということか…猿渡先生の考えは海より深い。

今後の展開としては、海外では鬼龍・ボリス、日本ではキー坊・龍星・悪魔王子の二面で進んでいくっぽいけど、次は悪魔王子VSスタンプかな?実は負傷している悪魔王子がスタンプに苦戦する展開とかありそうですねぇ。

愚露ウ展開に関しては、もうゼ〇ンスキー大統領が全裸でチャリ漕ぎながら出てきても驚かない自信がありますね
(『国民の僕』一回観てみたい)


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第353話