見出し画像

【感想】TOUGH外伝 龍を継ぐ男 BATTLE.346 エレーナ

タイトルがボリスの亡き妻の名前なんですけど…わざわざタイトルにする必要ありますかね?


◆前回までのあらすじ

リカルドをめぐる熹一VS最強囚人兵ボリスの戦いはついに佳境へ。打撃・浸透系・寝技もハイパーボーンと灘の活法を持つボリスに通用せず、奥の手である塊貫拳もゾンビのような執念とタフネスで耐えられてしまった。あの"悪魔を超えた悪魔"と呼ばれた鬼龍でさえ恐れた不退転の男に熹一はどう立ち向かうのか。


◆不退転の男

熹一「("塊貫拳"の"勁"の衝撃波は横隔膜から脳まで達して爆ぜる…なのになんでボリスは立っていられるんや?)」
常人ならば生死に関わるほどの機能停止状態のはずなのに、それでも倒れないボリスに驚愕する熹一。一方ボリスは激痛の中、今の自分を支えているものについて思い返す。
"犬"になってでもやるべきこと…亡き妻エレーナと生まれるはずだった我が子の復讐のために…。

塊貫拳ってどこに当たっても衝撃波の軌道コントロールで脳をダイレクト・アタックできるって鬼龍が説明していたけどガチで恐ろしい技ですね。
もう根性がどうのこうので耐えられる技じゃないと思うんスけど、ボリスってホンマに人間か?
リカルドの首をはねられても30秒ぐらい闘える説はフカシっぽいけどボリスは闘えそう。ボリス・オブ・ザ・デッドなんだ。


◆哀しき過去

ボリスは過去にロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)に勤めており、愛する妻エレーナと幸せな生活を送っていた。だが、ある事件によって幸福だった世界が一瞬のうちに地獄となった。

この事件によって妻と生まれてくるはずだった子供を同時に失ったボリス。全ては絶対的な権力を手に入れるために"悪魔のようなあの男"が仕掛けたことであり、ボリスの今までの行動はあの男を抹殺しなければ平和は訪れないと考えてのものだった。
ボリス「愛した妻と会えなかった子供のために…悪魔から祖国を守るために…私は闘うことを諦めない」

もうボリスの目的がまっとう過ぎて今の状況が可哀そうになってきたよ。これで負けて猿空間送りはあんまりなんで救済展開欲しい。あと…
"おそロシア"だね。
ポロニウム210の件も出たし、もう暗躍ネタのフルコースなんだ。

3ページも使って濃密に描写しているから絶対 猿先生ウキウキで描いているよね。最近の龍継はドッグソルジャー化が深刻だ。

しかし___実際のところ事件の真相はどうなんでしょうかね?

調べていた記者や政治家が何人も不審死している。

出典:ロシア高層アパート連続爆破事件

…これ以上は危険や、詮索を止めるぞ。


◆灘のビックリ箱

灘の必殺技がボリスに効かないことに対して、悪魔王子はキー坊の腕が錆びついているのか?それともボリスがタフネスなのか?と疑念を抱くが、鬼龍はどんな技にも対処法があるし、俺の教え方が上手いからと豪語する。
熹一「ワシの技が効かへんとは……あんためっちゃ強いやん(ニッ」
最初は驚きこそしたが、熹一はボリスのタフネスを認め、喜びの表情を浮かべる。

ちょっと鉄拳伝っぽいやり取りでいいですね。やっぱりキー坊は相手を素直に尊敬して闘うから見ていて気持ちがいい。もうゲス坊は帰ってこなくていいよ。あと、鬼龍の指導力は確かに認めるけどな…それはそれとして何かムカつくわ。

熹一「灘神影流の技はビックリ箱なんやっ その中でも特別な超絶技巧の達人技を見したるわっ お お お お お お お(PC書き文字)」
鬼龍「熹一よ…ビックリ箱からなにを出す?」

塊貫拳の傷が完全に消滅したボリスに熹一が両腕を上げて突撃する。

このシーンのキー坊はクッソかっこいいのと同時に、それを見守る龍星とリカルド(コピペ)が完全にモブ化しているのが草なんだ。今週の出番この1コマだけってマジ!?
もうリカルドが空気化しててポメラニアンのように猿空間に吸い込まれかけなんスけど、いいんスかこれで?


◆鬼龍は二重スパイ?

一方鬼龍はアメリカとロシアのどちらにも通じていることから二重スパイではないかと疑われていた。あくまで自分は国家・思想・宗教 関係なく自由に武術指導をしているだけというのが言い分だったが…。
さらにゲルマノヴィチ博士に何を企んでいると詮索されても悪魔王子がロシアとのパイプが欲しいと言ったから紹介しただけで、ボリスとも偶然日本で会っただけだと白を切り通す。

えっ?鬼龍とボリスって悪魔王子との対戦前に日本で会ってたんだ…ここ読んでてビックリしました。それなら円卓上での戦いでワザと負けるように仕込んだ流れも納得できますね。しかし何故、ボリスと鬼龍が事前にコンタクトを?
また鬼龍の良からぬ企みの波動を感じる。

…鬼龍が今話している相手ってゲルマノヴィチ博士で良かったよね?


◆熹一の秘拳

ボリスの攻撃を紙一重で躱し、放つのは…
熹一「風(呼吸)を起こし…火(意識)を点け…爆発(丹)させるッ」

"精髄破滅拳せいずいはめつけん"

まさかの精髄破滅拳!? それ(龍星の専売特許強奪)はダメだろ(ガッ
また過去技来るかな~と思っていたところに精髄破滅拳とは…龍星は泣いていいレベル。まぁ確かに龍星に教えたということは完全版じゃないにしろ使えるには使えるんだね。
不完全精髄破滅拳でも幻魔拳を上書きできる苦しみを与えられるから攻撃技としては十分なんだ。さすがに龍星の完成形を見たからキー坊も真・精髄破滅拳を出来るようになったとかはないよね?来週に地獄の至幸感でボリスが戦意喪失したら本格的に龍星の存在価値がなくなっちゃうよ~。
でもボリスは(精神)強き者だから幻魔系の技を食らっても逆にバフがかかりそう。

◆熹一がこの技を…!! ←編集もビックリしてるじゃん。


◆まとめ

ボリスの哀しき過去パートが終わったということは…もうそろそろ猿空間行きの片道切符を手に入れたということだ。しっかしスマイル・ジョーの焼きまわし感マックスな過去だった…いや、めちゃくちゃ可哀そうではあるんだけど。
このままだとかなり悲惨だからボリスは大統領…?に一泡吹かせる展開が欲しいっスね。
というか今週は猿先生が3ページに渡って〇ー〇〇大統領を愚弄したいだけだったんじゃねぇかな?読者も感覚麻痺して〇ー〇〇大統領がでるくらいじゃ騒がなくなりましたね…慣れって怖いね。

あと、やたら「あの男」をボリスが連呼するからギルティギアのギア・メーカーを思い出したっス。ストライブで一応完結して良かった。

この戦いも再来週あたりで決着かな。
私は決着後に特殊部隊に包囲されて全員連行の流れを予想します。


出典:猿渡哲也『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』第346話