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サラサラと水音が近くもなく遠くもない所で流れている。 川かな、と思ったらそれは水路であっ…
ここは小さな箱。 箱の中は自由気まま。 好きな所へ歩いて行ける。 眠い時はベッドで横になる…
おやおや、 冴えない顔をしているね。 お腹が空いているのかい？ そんなにしかめっ面をしてい…
「お母さんが子供の頃、トマトはオヤツだったのよ」 幼少期、母はトマトを食卓に出す度にそう…
那覇空港で乗り換えて、もう1便。 そこでやっと、彼女の住む島に着く。 石垣空港だ。 飛行機…
彼女は僕の知らないところで、僕の知らない人たちとも信頼を築いてきた。 僕がまだ子どもだっ…
ペンションの軒先に出ると、いくつかの畑と家があってその先には船着場と海がみえる。 畑には美味しそうな野菜や花が見え隠れしていて、家には洗濯物や布団があちこち干されていた。 人っ子一人見当たらず、それでもはっきりとこの街の穏やかに息づかいを感じる。 小さくて、優しくて、美しい街。 天国かな、と本気で思った。 横で彼女も目を細めていて、口元は無意識だろう、笑っている。 僕たちは天草のペンションに来ていた。 友人が教えてくれたこの天草という地は、歴史の教科書で出てくるから名前
「ほんと、すごい偶然だよな」 ざわざわとした居酒屋で、彼の友人は興奮しながらビールを回す…
北海道の食べものは全てが美味しい。 道すがら売られている焼きトウモロコシも、回転寿司も、…
「近くの山にロープウェイがあるから行ってみない？」 彼に誘われて私達は近くの山に向かっ…
私達はどこへ向かっているんだろう。 飛び乗った新幹線の中、彼は行先を調べていて、私は窓…
僕らは動物園にやって来た。 パンダの赤ちゃんが目的だったが混んでて観る事は叶わなかった。 …
ミーンミンミンミン。 蝉の声が僕の身体を焼いている。 暑い、熱い。 東京の夏は、多分沖…
