【タッチングの教科書】タッチングが初めてでもすぐわかる!
はじめまして
はじめまして、鍼を刺さない鍼灸師の前川です。
普段は看護師さんや介護士さんにマッサージよりも患者さんのお体に負担が少ないタッチング技術を教えています。
タッチングはコツさえ覚えれば、誰でも手軽にできる技術です。マッサージに比べて、あまり知られていないタッチングのコツを分かりやすくお伝えしたいと思っています。
これからよろしくお願いいたします。
誰でも、手軽にできるタッチング
タッチングを初めて聞く方も多いと思います。簡単にいうと「撫で、さする」ことで、不安や緊張をやわらげて、リラックスを促す技術です。
えっ、そんなこと?と思われるかもしれません。でも、タッチングは看護技術の1つなんですよ。
タッチングはマッサージより軽いタッチなので、体力の落ちている患者さんや高齢者さんに向いています。看護や介護の合間に手軽にできます。
認知症やがんの患者さんの介護をされてる看護師さんや介護士さん、そして家族の看護や介護をしている患者さんのご家族におすすめの技術なんです。
タッチングを始めたきっかけ
私は20年前の母のがんがきっかけで、タッチングに関わるようになりました。
母は、大腸がんが見つかったときはステージⅣ、余命1年を宣告されました。見つかった時には、腸がほとんど閉塞していたので即手術が決まりました。
抗がん剤も2クール目から効かなくなり、主治医の勧めで緩和ケア病棟に転院しました。
緩和ケアでは、腹水だけでなく、胸水も溜まって寝返りもできなくなり、眉間にシワをよせて痛みに耐える母を見守ることしかできませんでした。
側にいても、何をしてあげれば良いのか分からなくて辛かったです。そんなときに私が母にしてあげられたのは、撫でさすることでした。
浮腫んでぱんぱんになった体を撫でさすると、
ふーっと息を吐いて母が楽になってくれたのです。
ほんとに軽く触るだけなんですけど、がんの辛さから解放されたかのように、母は穏やかな顔になってくれました。
母を撫でさすっていると、不思議と私も穏やかな気持ちになれました。それがタッチングという技術だと知ったのは、母が亡くなって数年経ってからでした。
オキシトシンが出るタッチング
マッサージよりやさしく、撫でさするタッチングは、不安やイライラを落ち着かせて、リラックスを促します。
また、タッチングは幸福感をもたらし信頼関係をきずくオキシトシンというホルモンもでます。
オキシトシンはタッチングを受ける人、してあげる人の両方に出るのです。
私が母を撫でたときも、オキシトシンが母と私の両方に出ていたから、あんなに穏やかな時間が過ごせたのかなと思っています。
タッチングを世界に広げたい!
私はこの技術を多くの方に知ってもらいたいとタッチングを広める活動をしています。
これまで1,000人以上の患者さんや患者さんのご家族にタッチングを提供し、看護師さんや介護士さんに技術を教えています。
その集大成として、2021年に大学教授や看護師と共著で看護師向けの専門書「看護にいかす触れるケア(中央法規出版)」を出版しました。
また、誰もが手軽にタッチングが学べる「心地よいタッチの5原則」を使ったタッチングのトレーニング機器も開発しました。
noteでは、タッチングが初めての方でも、わかりやすいタッチングのコツをお伝えしようと思っています。
「ここ、よくわからないなあ?」ということがありましたら、ご遠慮なく質問を投げかけて頂ければと思います。
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