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働かないオジサンと管理職はどこにいる?

ITベンダー勤務の企業内診断士、廣瀬達也です。

東京では通勤時間帯の電車もなかなかに混み始めています。試行錯誤しながらも、徐々に世の中が「動きだす」感じになってきました。
週に〇日など、日数を絞っての通常出勤開始、在宅勤務継続などいろいろなバリエーションを見せながら企業の勤務も動き出してきましたね。僕の会社は今のところ「可能な限りテレワーク。必要な場合は自主判断で出社」です。(僕自身は週1、2くらい自主判断を発動しています。出社のときもテレワークと時差出勤の合わせ技。なので、テレワークをしない日はない)。職場には対面でのリアルなコミュニケーションを求める声も一定数あるので(若い社員さんからの声だったりします)、部署単位で最適なスタイルをいろいろ模索中です。

今回のテレワークシフトの中で、僕の所属する「クラスター」の1つである「オジサン」がけっこうピンチです。いろんなサイトや記事で攻められている感じ。(ところで、このクラスターなる単語、診断士試験勉強していたころは、準拠集団という意味で理解していましたが、今はすっかり特定の意味をもった固有名詞になってきましたね。。。)

例えば

在宅勤務となったオジサンが会社PCを自宅に持ち帰った。しかし、「黒い物体」(電源ケーブル)は会社の机の上に残ったまま一週間経っている。席の近い社員たちは残されたその物体を冷ややかに見る日が続いている

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なるほど。描写が上手い。
思わず「あー、オジサン。残念」と言ってしまいそうです。
ただ、「本当こんなオジサンいるんかいな?」とも思います。
仮にそのオジサンが本当に仕事していないとしましょう。仕事していないかどうかの判断基準は、「黒い物体」の有無でなく仕事の「成果」であるべき。会社として在宅勤務を導入したのであれば、そのオジサンが仕事しているのかチェックする仕組みを整えていない組織の問題も言及すべきでは? 
そもそも冷ややかに見ている人たちは出社していていいのか? 
などいろいろ疑問が湧いてきます。
ちなみに、僕は会社PCと個人PCがたまたま同じ機種。なので、自宅では個人PCの電源ケーブルを会社PCに差して在宅テレワークしています。電源ケーブルの這わせ直しが面倒なので。
(あ、このオジサン、僕のことか??)


「管理職」もそんな感じがします。

 テレワークが始まってから、あちこちで「監視型の管理職は終わり」だの「名ばかり管理職は要らない」だのと、管理職への批判が相次いでいる。

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確かにいろいろ批判が出ています。
「テレワークで小まめに業務を報告させる管理職」
とか。
とりあえず僕の周りでは、そういう小まめ報告義務が求められている話しは聞きません。
確かに、「こんな管理職はイヤ」的な記事とかネタはネットなどでよく見かけます。「ありがちー」という反応は自分もやりそうですし、そういう反応自体は周りに見かけます。しかし、
「そうそう!まさに私の上司がそう!」という話は聞きません。
一定数存在することは事実なのだろうと思います。ただ、
実は少数なのでは?
大半の管理職さんははそんな小まめ報告を求める管理職ではないのではないか?
という思いが湧きます。
そもそも、そんな報告させていたら報告されるほうが大変すぎます。。

おそらく、これからの社会・働き方にあった人事制度が整備されるべきであり、模索が続くでしょう。そんなとき、「分かりやすい一般論」に踊らされたり、流されることは結構キケン。「本当にそうなのか」という視点を忘れず、事実をしっかり押さえた制度設計が必要なんだろうと感じています。

診断士として企業人としてしっかりと「事実を踏まえて判断する習慣」をつけたい。

そんなことを感じる最近です。(オジサンをイジメないで。。という思いも少しあり)

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