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「地域」に関わるモヤモヤと診断士にできること

ITベンダー社員&週末大学院生の廣瀬達也です。

大学院はいわゆる夏休みで、この期間に夏季集中講座なる講座が何本かあります。今年取っている講座の一つが「地域資源とツーリズム」。
講座は4日間、前半2日間は8月教室で座学、後半2日間は9月に担当教官(別の大学の方)が2009年から研究活動で関わっているという兵庫県北部の鳥取県との県境にある美方(みかた)郡の小代(おじろ)区に1泊してフィールドワークです。
地域を元気することなどに関心のある診断士的にもなかなか興味深い科目です。
8月の座学は先週末終了しました。
その座学を受講しながら、自分自身で勝手にモヤモヤし、その後、そのモヤモヤについて少し分かってきました。今回そのあたりのことを書きます。

■フィールドワーク先の小代区

9月のフィールドワーク先となる小代区は但馬牛の産地であり、とても自然が豊かな地域です。NPO法人「日本で最も美しい村」連合に入っている地域の1つ。日本の棚田百選に入っている棚田もあります(このブログのトップの写真です)。

さらには、僕が通っていた高校の校区でもありました(ただ、高校からは遠い地区なのでこの地区出身者の大半は高校の近くに下宿します)。

小代の朝

■8月講義でのモヤモヤ

ツーリズムに関する講義に加え、9月のフィールドワークに向けてのガイダンス的話として、担当教官さんが
●これまでの研究活動でゼミ生と共に何度も小代を訪れ、小代の方々と交流してきたこと
●小代はとても魅力的な地域なこと
などについて熱く語ってくださいました。
「なるほど。小代でそんな活動があったのか」
「この先生、有識者として小代を支えるさまざまな活動に参加してくださっているんだな」
「外部の有識者が兵庫県北部地域に関心を持っていただけるのはありがたい」

という前向きに聞き入る気持ちに以外に湧いてきたものもありました。
それは

「で、『外の人』のアナタに、地元の人の生活・気持ちがどこまで分かるのか?『外の人』にとって自然は豊かで地元の方々は温かいかもしれないけど、住んでる人にとって通学・通勤は不便だし(僕の同級生も通学というか下宿生活などで大変そうだった)、人口減少は止まってないぞ。」

という斜に構えた黒めの気持ちでした。
小代のことはほとんど何も知らない、そして高校卒業時に兵庫県北部で出て以来地元で暮らしていない自分自身のことは棚に上げて、です…。

■斜に構えた黒めの気持ちの背景

「ああ、また狭い自分が湧いてきた…」と思いつつ、その狭い自分自身を振り返ってみると、
●兵庫県北部出身の僕自身より深く小代区に関わっている先生への嫉妬
●自分が(兵庫県北部に)いない間に外の人に入り込まれたような「オレのシマでなにしてくれている(しかも、僕自身がやってみたいようなことを)」というヒガミ

ということと
●そもそも、兵庫県北部における高校生以上の(大人の)暮らしを知らない。どこでどんな仕事しているのか。どういうお店でご飯食べるのか・お酒飲むのか。など全くといっていいほど知らない。という自分自身の状況に対しての焦り
も混ざっているような気がします。

まあ、いずれにしても自分自身のセコイ気持ちが迷走している結果です。
このあたりは、「人の意見はキチンと聞く」という人間として基本動作のやりなおしが必要です。

■診断士にできること

学生として狭い自分を反省しているところですが、せっかく持っている診断士という立場も上手く絡めながら、自分自身の立ち位置を再構成してみたいところです。具体的には何かしらの経済活動の成果・仕組みを導き出すことができれば診断士っぽいかもですね。

今回の指導教官さんのような地理学・農山村地域研究の専門家と連携しながら、地域の人びとの暮らしや気持ちを細かく理解する。そして、それらの理解を念頭におきつつ、その地域に関わる「お金の流れる道を見つける・作る」ことでしょうか。

言葉にしてしまえば簡単ですが、人間関係とかバランスとか、熱量とかタイミングとかいろんな要因を気にしながらの試行錯誤は必要そうです。
自分の意思で選んだせっかくの今の環境を生かしながら、少しでも実現できることを進めたいと考えています。まずは9月の夏季集中講座の後半でいろいろ学びを得るところから。

小代のひまわり


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