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牛乳給食

 とっちゃんの小学校は給食がなかった。あ。あったんだけど、牛乳だけだったんだそうだ。
 給食とは、牛乳のこと、と思っていたとっちゃんと私の会話はすれちがった。ソフトメンやら、初めての白米給食やらの話は意味不明だったみたいだ。

 昭和40年ごろの北海道は、食べるに困らない場所であって、とっちゃんの村でも、明治のころの開拓物語は終わっていた。
 終戦後に入植した方にとっては、まだまだ厳しい時代だったとあるので、一概には言えないが。ほんとうに、一概には言えない。自然の厳しい場所は、それ以外の地方出身者には想像もできないものだから。

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