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【Tottori HOPES】琴浦町地域おこし協力隊|谷敷友香
Tottori HOPESは鳥取県内で活躍している地域おこし協力隊を紹介するマガジンです。鳥取県内の市町村にやってきたルーツや、その人の取り組むミッション、あるいはその人自身にスポットをあて、紹介していきます。今回は、琴浦町地域おこし協力隊として、北海道からIターン移住をした谷敷友香さんをご紹介します。
谷敷友香
出身:北海道恵庭市
属性:Iターン移住者
担当市町村:琴浦町
ミッション:地域に密着した“伝わる”情報発信
YouTubeやInstagramを通して、行政や移住者のインタビューなどを発信している。他にも町報の企画にも携わる。
北海道出身で家業を手伝ったのち、東京にて勤務。その後友人との出会いをきっかけに琴浦町に移住。あまりメディアでの出演が得意ではないとのことだが、和やかな雰囲気で人あたりもよく、人に緊張を与えない方だった。
この日は谷敷さんの原点ともいえる場所で取材と撮影を行った。
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移住のきっかけ
東京時代に出会った友人がきっかけ。その友人が琴浦町の出身で琴浦町の話を聴き、何度か遊びに行ったとのこと。北海道という雄大な自然がある土地での生活でも、谷敷さんが得られなかったものがあった。それが「海が身近にある生活」だ。出身地の北海道恵庭市は、内陸部のため海や海鮮といったものはあまりなじみがなかった。
「移住してきて1年半以上経ちますけど、未だに海が身近にあるのは贅沢だと思います。今でも言えますが、この場所以外なら移住してなかったと思います。」
そう言わしめるほど琴浦町は谷敷さんを魅了していた。
「せっかくの一度きりの人生。琴浦町に住んでみて、観光以外の目線でこの町の魅力がさらに知りたくなり、移住する方法を探していきました。」
その中で「地域おこし協力隊」という働き方を見つけた。
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊には各自ミッションが与えられ、ミッションに応じた業務に取り組む。前職での経験と、自分の好きな「琴浦町」について知らせる、という点で谷敷さんは情報発信系のミッションの募集を希望した。
しかし、琴浦町でなかなか希望するミッションの募集が出ず、じれったさも感じたという。
「琴浦町地域おこし協力隊で情報発信系のミッションの募集って出ませんか?って問い合わせたこともありました。」
それほど谷敷さんの思いは強かった。それからしばらくして現在谷敷さんが取り組む「地域に密着した”伝わる”情報発信」というミッションの地域おこし協力隊の募集が始まった。
晴れて谷敷さんは地域おこし協力隊に就任し、行政情報を主とした情報発信に取り組むことになった。
だが、初めからすべてがうまくいくわけではなかった。自由度が高いミッションではあるが、伝え方は慎重にならざるを得ないのが「行政情報」である。そして行政に深い知見があるわけではなかった谷敷さんは「何をどう伝えればいいか」当初は悩むこともあったという。
情報発信をする方向や方法が決まってからは安定してきて今では色々な課から依頼をいただくようになり、忙しいけど充実はしているとのこと。その躍進につながるきっかけは、とあるメディアへの出演と「鳴り石の浜」、そして「つながり」だ。
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鳴り石の浜
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「鳴り石の浜」は琴浦町の観光地として有名である。海岸に転がっている丸い石が、風に揺られると「カラカラ、コロコロ」と聞き心地のいい音が聴こえる。(鳴り石の浜についてはこちら↓)
谷敷さんは着任して1ヵ月経ったころに、とあるテレビ番組に出演した。隣町とどちらの町の方が魅力的か、という対決をするコーナーで、移住して1ヵ月程度の谷敷さんはその大役を任された。
それまでに複数回琴浦町に遊びに来ていたとはいえ、長年その地に住んでいる人と比べると、話せることは少ない。その状況で谷敷さんは鳴り石の浜について語った。
「その経験は大きかったと思っていて、自信がついたというか。あとその番組を見たと言ってくれる方もいて、そのきっかけをくれたのが鳴り石の浜なんです。勇気づけられたというか。だからここは私の大切な場所なんです。」
まさしく谷敷さんの原点といえる場所で、「地域おこし協力隊 谷敷友香」の始まりの話を聞かせてもらった。
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つながる町琴浦
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取材日に、谷敷さんともう一人地域おこし協力隊の正田好実さんも同席いただいた。谷敷さんが業務で悩んだとき、よく助けてくれたのは他の地域おこし協力隊のメンバーだったとのこと。正田さんも琴浦町について、
「きっかけの種が転がっているのかもしれない。人とのつながりで移住してくる方も多い。」
正田さんは4月いっぱいで地域おこし協力隊を卒業する。そのあとは鳥取県内の地域おこし協力隊をつなぐネットワーク「鳥の巣」の代表を務めることになっている。
つながりによって琴浦町に来てさらにつながりを生む。琴浦町にはそんな縁をつくっていく魅力を秘めているのかもしれない。
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そして琴浦町の地域おこし協力隊5名が主催し、「カラコロマーケット」というマルシェイベントを鳴り石の浜で実施した。年度末の活動報告会をより多くの方に聞いてもらいたいと、マルシェと一体型で運営。
琴浦町内のお店や団体にかけあい、実施に至ったとのこと。出展団体の中には、谷敷さんがインタビューで訪れた方もいるという。地域おこし協力隊のつながりから生まれ、琴浦町がひとつになった日だった。
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今後のこと
「琴浦町は今年で誕生20周年の年なんです。まだ具体的なことは言えないですが、町として盛り上げられる1年になるよう色々と企画中。情報発信専門員としても琴浦町をPRするのに1番いいタイミングなので、これまで以上に発信に力を入れていきたいですね。」
ちょうど協力隊の任期の半分を終えた谷敷さん。協力隊の中で新たに取り組むことも増え、町のためだけでなく自分のためのスキルアップもしており、卒業後のことも視野に入れてくる段階だ。
「具体的に卒業後に何をするかの軸は決まっていないので、これまでの活動の中で蒔いてきた種がなにか未来のきっかけになったらいいなと。」
北海道から遠く離れた琴浦町にIターンをし、多くのつながりをつくってきた谷敷さんが今後何を伝えていくのか、それとも新たなつながりをつくっていくのか、とても楽しみである。
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