悩んだ時ほど鏡(目の前の子どもたち)を見る

教師と子どもは鏡の関係

この言葉は、教育の世界でよく聞く言葉です。

担任と子どもたちは似てくるのも、お互いに鏡の関係だからこそです。

子どもたちが思うように動かないなぁと教師が悩んでいる時は大抵、教師自身が子どもたちから見て思うように動けていないことが原因なのです。

子どもたちの様子が変な時こそ、自分自身の振る舞いを見直すチャンスにします。

子どもたちは本当に正直です。

「先生が今やっていること、うれしいよ」

「先生が今言っていること、しんどいよ」

「先生が今大切にしていること、わかるよ」

気持ちが全部表情に出ます。

その表情の変化を常にキャッチできるようにしたいです。

表情の変化は、気持ちの変化なのです。


逆に子どもたちからすると、その一人一人にとって教師は自分自身の鏡な訳です。

「○○くん、□□していてすごいね」

と褒められたことが、自分では思ってもみなかった評価として受け取った時、教師という鏡によって自分の良さを発見するきっかけとなります。

「先生のおかげで、自分にも良いところがあるってたくさん気付くことができて自信がつきました。」

ある年に担任した子から言われた言葉です。

自信の無い子ほど、目の前に立つ教師(特に担任)のことを見ています。いや、見つめています。

その教師がきちんと鏡としての役割を果たすことで、その子の自信につながるのです。


もう1つ、教師と子どもが鏡の関係のエピソードを紹介すると、体調が良くなったり悪くなったりするのも鏡になることがあります。

ある日、喉の調子が悪く、私の声が枯れて出なかった時がありました。

担任していた男の子は私を見るなり大声で

「先生!おはようございます!」

とあいさつをしました。

しかし、私の声がいつもと違って不調なことに気が付いたその子は突然、

「先生、僕もなんだかのどの調子が悪いみたいです。熱を測ってもいいですか?」

と聞いてきました。

先程まで元気にあいさつしていたのに、です。

それほどまでに、この男の子にとって私は映し鏡なのだなと実感しました。


このエピソードから、逆のことも言えますよね。

担任が明るいクラスは、子どもたちも明るい性格になっていく。

担任がネガティブなクラスは、子どもたちもネガティブになっていく。

子どもたちは常に鏡なのです。

つまり、学級経営上の悩みは大抵目の前の子どもたちが答えを握っていることが多いと言えます。

それなのに私たちは、つい自分の中だけでモヤモヤと考えてしまったり、外の情報にすがろうとしてしまったりします。

そうではなく、悩んだ時こそ目の前の子どもたちを見つめることから逃げてはいけません。

自分が悩んでいる時は大抵、目の前の子どもたちの様子を見る余裕が無くなっている時が多いです。

悩んでいる時ほど、子どもたちと一緒に考える。

悩んだ時ほど鏡(目の前の子どもたち)を見る

これは私が学級経営する上でいつも心掛けていることです。

担任がきちんと目の前の子どもたちと向き合うことで、子どもたちも担任の話に真剣に耳を傾けるようになります。

自分が悩んでいる時は大抵、目の前の子どもたちを見ていないのです。

あなたの悩みも、きっと解決できるはず。

鏡である目の前の子どもたちを信じて、一緒に考え続ければ。

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