【現代詩】大人な道を少し歩いた僕たちへ
「流れる僕たち」
このまま僕らはどこへ向かうんだろう
誰も何も答えず泳いでいる
照りつける日差しがいつもより痛いのは
気のせい 誰のせい 僕らのせい
いつも同じ水面を見つめている僕らは
滑稽な生き物なのかもしれない
生きたい自由があるんだ 本当は
ずっと遠くの大きな海を目指している
アメンボが通り過ぎていく
うらやましく感じたのは嘘じゃない
顔にかかる滴を避けられないのは
むなしい せつない 恋しい
夢を持ってしまった弱さのある僕らは
強い生き物なのかもしれない
笛が鳴り響いている 知っている
今はリアルな浮き輪の中で遊んでいる
ここへ飛び込んだ航海と
あの日を忘れはしない
僕らは僕らの思うままに
流れていくんだ
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