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「季語で遊んでみるワークショップ」を開催しました!

今年の2月と3月に、普段あまり俳句に触れたことのない方に向けて「季語で遊んでみるワークショップ」というものを企画・開催しました。

これまで対面式のワークショップを2回、ZOOMのオンラインワークショップを2回開催しています。これはどちらも自問自答ガールズ(後述)を対象にした内容でした。そして私の同人(オタク的な意味)の友達との会を1回。こちらには我が子も参加しました。これまでに参加してくださった方は、全部で37名になります。(我が子を入れたら38名)

37名の方の中で、これまで俳句に触れたことがあったのは数名、短歌をやっている方が数名、ほとんどの方は俳句ミリしらです!という感じでした。それでも、多くの方から楽しかったとご感想をいただけました。

この記事ではその内容と、参加者の皆様の感想などを共有したいと思います。

ワークショップ企画のきっかけ

去年(2023年)の冬の初め頃、若干創作活動に行き詰まっていた私は、ひとまず心機一転するかと思いたち、自分の得意分野、不得意分野、今後やってみたいことなどを棚卸しをしていました。(参考にしたのは尾石晴さんの御本です)

その時ふと自分が日常的に(仕事で)行っている「プレゼン資料作成」および「人前で発表すること」が、思いのほか嫌いじゃないと言うか、割と好き、そして得意であると言うことに気付きました。

その少し後に自問自答ガールズ仲間のゆとりさんが開催した、一人旅について語る会(ゆとり会)に参加させてもらい、それがとっても素敵で楽しかったので、よーし私も俳句を”読む”の方向で、何か「会」をやってみよ〜!!と、かなり軽い気持ちで開催を決めました。それが2023年12月の半ば。

やりたい!と思った時の、フットワークはけっこう軽いかもしれません。
とはいえ、大々的に募集する勇気はまだなかったので、ひとまず、ゆとり会に参加していた自問自答ガールズで、会場で私の俳句の話に興味を持ってくださった方に個別にひそひそとお声がけをしていきました。


そもそも自問自答ガールズとは?

制服化スタイリストのあきやあさみさんの提唱する「自問自答ファッション」にチャレンジしている方々のことです。私も2020年ごろから自問自答ガールズをやらせていただいております。

自問自答ファッションについては、あきやさんのnoteをどうぞ!もうすぐ新刊『「一セットの服」で自分を好きになる』も発売になるので、そちらもぜひ!

自問自答ファッションは、自分の「好き」を中心に、自分自身を掘り下げていき、外見の似合う似合わないじゃなくて、自分の内面に合うファッションを、本気でバシッと決めて生きていこうぜ!という、優しくロック、かつ自分と穴が開くまで見つめ合う、そんなファッションの試みです。

自問自答を繰り返すJJGの皆さんは、ファッション以外でも、自分の好きな世界観に対する解像度がとても高い方が多い。なので、そこに新しく【季語】そして【俳句】という角度をもちこんでみたかった。きっと、ハマる方はハマるんじゃないかと思った次第です。


「季語と遊んでみる」とは、いったいどんな内容なのか

ワークショップの話に戻ります。

「季語で遊んでみるワークショップ」は三つのセクションに分かれており、それぞれに一回ずつワークが入ります。

一つ目のセクションは「季節と季語」。
二つ目のセクションは「俳句と季語」。
そして最後のセクションは「ファッションと季語」。

「季語と遊ぶ」のは主にワークの部分です。

ただ、季語や俳句の前提をある程度知っておかないと、俳句そのものを味わうのが難しいことがあるかもしれない、と思いそうした部分を講義パートで説明しました。俳句の成り立ち(俳諧連歌のあたりから)から、取り合わせや、切れ、表記についてなどの基本的な話です。

私はまだ自分が俳句初心者の時の記憶がはっきり残っているので(気持ち的にはまだ初心者だし)、つまづきやすいポイントみたいなものは意識して講義の中に含めたつもりです。

また、事前アンケートでみなさんから俳句や季語にまつわるご質問がありましたら教えてください、と聞いたところ、たくさん良い質問をいただいたので、それを色んな本を片手にせっせとまとめました。これがもう、ものすごく自分の俳句の勉強に役立ちました。

第一回目のワークショップの光景です。第一のワーク中。

事前に好きな季節をお伺いして、春夏秋冬でグループを作って進めました!



とっても楽しい「エモアイテムに季語と例句を添えるワーク」!

ワークは3回ありますが、メインは最終ワークです。
自問自答ファッションの中に「エモアイテム」という言葉があります。
これはみなさんが考え抜いて情熱を持って入手した、自分が大好きなファッションアイテム(服、靴、アクセサリー、かばん)もしくは雑貨などのことを指します。

今回の最終ワークは、全員にそのご自身のエモアイテムに添える季語を考えてもらい、さらに探してもらった例句と一緒に発表してもらいました。私が現地で簡単なスライドを全員分作り、それを元に、前に出てエモアイテムを見せながら、季語と例句を読み、アイテムのエピソードとともに鑑賞してもらうという形です

例句は基本的に歳時記から、あるいは、ネットでその場で検索して探してもらいました。発表する際はもちろん作者名も添えて発表してもらいます。

これが、もう。自分で想定していた以上に、本当に面白かったです。
個人的なエピソードを重ねることで、句への理解や鑑賞も深まっていく感じがして、初めての俳句鑑賞の方法としてもとても入りやすいと思いました。

第一回、第二回からそれぞれお一人ずつ紹介させていただきます。(許可をいただいています)

ゆとりさん

ゆとりさんが、自分のエモーショナルアイテムである指輪に添えた季語は「冬の虹」、そして例句は「冬虹や旅のはじめのカフェテラス/矢野節子」です。指輪は、複数の色の石がはまっていて(マルチカラー)まるで虹のよう。冬の虹は色が濃く出る、とも言われているそうです。一人旅が好きなゆとりさんにこれ以上ないくらい合っている一句だと感じました。

一番下の指輪です。(写真はゆとりさんからいただきました!)


みどりさん

みどり色が大好きなみどりさんが選んだ季語は「緑さす」。例句は「もめん縫ふひとつ窓より緑さす/井上雪」。まるで窓から光が差し込んでくるように、緑色が差し込んでくる美しい景が、キラキラと透きとおりながら光を反射するマメのPVCバッグとピッタリです。新緑の頃の瑞々しい緑色を持ち歩くためにあるようなエモアイテムだなと感じました。(さすがみどりさん……!)


皆様の反応(アンケート)

参加者の方にWS後にアンケートをお願いしました。その内容の一部をご紹介します。

(横軸は回答数)

【俳句と季語の関係、季語の効果】の回答が一番多いですが、このパートに関しては、私がハマっているパズルゲームのゲームアイテムを使って解説しました。うちの子に見せた時も笑っていたので、それなりに、わかりやすくはあったと思います。このアンケート結果を見て、伝えたかったことは伝わったかな!と思いました。

時折耳にする「俳句は季語を入れないといけないから縛りが多くて難しそう」という言葉に対して「むしろ、むしろ季語は入れたいんだよ……!」という、季語へのパッションが伝わったらいいなと思っています。

(横軸は回答数)

「季語へのときめきを感じた」に関しては、アンケート回答してくださった方全員が「とても!」を選んでくださいました。これは「自分がときめく季語を探すワーク」と「自分のエモアイテム(お気に入りアイテム)に季語と例句を添えるワーク」をやったことによって、実際に歳時記をめくって色んな季語を見ていただいたことが大きいのかなと思います。

「自分でも俳句を作ってみたくなった」は、「とても!」と「はい」を合わせると15名の方が選んでくださったのがとても嬉しいです。実際、句作をはじめてオンライン句会に参加してみた〜!というご報告もいただいたので、きっかけになれたのであればとっても嬉しいです!

「現代の俳人の句を読んでみたくなった」方も多くて、わきわき袖をめくっています。後述しますが、今後、句集を紹介するワークショップもやっていく予定です。

今後企画したいワークショップ(季語で遊んでみるワークショップ)

  • 【日程調整中】季語で遊んでみるWS(ファッション好きの人向け)←現行のやつ

  • 季語で遊んでみるWS(BL好きの人向け)

  • 【日程調整中】季語で遊んでみるWS for ママ&子 WS対象はママと子(和室を借りて少人数開催・都内)

  • 季語で遊んでみるWS for ママ&ベビー WS対象はママ(和室を借りて少人数開催・都内)

  • 【日程調整中】季語で遊んでみるWS@ZOOM(土曜午前中が有力)

【日程調整中】と書いてあるやつは、開催はほぼ決めてて、あとは会議室の予約が始まってから(来月になってから)具体的な日付を調整していこうと思っている分になります。
えっ、これだったら参加してみたーい!
というのがあったら教えてくださいね。
(なおリアル参加の分は会議室代と資料代をカバーできる程度の参加費で考えています)

ママ&子は具体的なご要望をいただきましたので(うれしい!)初夏〜仲夏のどこかでやりたいと思って計画しております。もう少し枠を増やせると思いますので、年長〜小3くらいまでのお子さんで、親子で季語とか俳句とかにちょっと触れてみたいという方がいましたらご連絡ください。遊び要素も入れるつもりです。

そして、季語で遊んでみるワークショップだけではなくて、もう一つ予定しているワークショップがあります。

それは「きらめく一句を見つけるワークショップ」✨✨

色々な句集を紹介しつつ、その句集をそれぞれじっくり読む時間を取り、その上でひとり2〜3句引いていただき、そこから「作らない句会」をやってみるという試みです。(句会形式でやってみるのは、その方が相互に鑑賞が深まるかな、と思うため)

こちらも楽しい会になるといいなと思っています。4月後半に第一回開催予定。またレポートいたします。

感想記事まとめ

参加者の皆様に書いていただいた感想記事noteを、マガジンにまとめてみました!WSに興味がある方も、普段俳句をやっている皆様も、よければぜひ読んでみてください。書いてくださった皆様、ありがとうございます。


またそれ以外にもいただいた、Xの感想ポスト(鍵なしアカウント)や、感想ブログ記事など、こちらにリンクを貼らせていただきます。

皆様、ご参加ありがとうございました!
またここには貼れませんでしたが、鍵垢でポストしてくださった方もありがとうございます!

この記事を読んで「参加してみたい」と思ってくださった方、お待ちしています。最新情報につきましては、X(totsuki_hk)でご確認ください。

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