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『ロマンス小説の書き方(ヘレン・S・バーンハート/久米穣・池田志都雄 訳/講談社)』、読了。

 原題は、『Writing Romance Fiction 』、
同サブタイトルは、『FOR LOVE AND MONEY』。
 『ベストセラー小説の書き方』などと、同じシリーズ
(※邦訳も、同じ講談社刊)

 ”まず、楽しみのためだけに、何冊か買ってきて、
読み終えた後に、面白かった本について、分析を行う”、
 という作業が紹介されていたのですが、
 (これは、他のジャンルの小説でも、使えそうな手法だぞ)
と思えたので、以下、引用して、ご紹介しておきます。

 >その本を分析するにあたって、作者の使っているテクニックについて参考になると思ったこと、ストーリーに関して感じたことも書きとめておきましょう。
 >ノートを次のように十七の項目に分けてください。
 一、タイトルその他
 二、読後感
 三、全体の構造
 四、出だしの部分(ファースト・シーン)
 五、登場人物について
 六、筋書き(プロット)について
 七、主人公たちの間で起こる紛糾(もめごと)や葛藤
 八、舞台その他の設定について
 九、職業的背景について
 十、物語の視点
 十一、会話について
 十二、感覚的表現について
 十三、セックスシーン
 十四、作者の表現形式(スタイル)
 十五、シノプシス(あらすじ)について
 十六、その他
 十七、自作へのアイデア
 (※引用、ここまで)

 ちょっとわかりにくい点を注釈しておくと、
六の”プロット”は、各章が何ページで何が起こったか、
十五の”あらすじ”は、全体について、どんな筋だったか、
という違いでした。
 (※「~について」が合ったりなかったりする点は、
翻訳者の責任でしょうね)

 この作業を進める際の注意点は、
著者も言っているように、
読む前から、(分析するぞ)、
と決めるのではなく、
一度、愉しむつもりで読んでみて、
面白かった本について、改めて、分析する、
という、この順番でしょう。
 分析しながら読むと、(これは、伏線ではないか?)
と疑いながら読む、いわゆる、”ミステリ読み”になってしまって、
せっかくの面白さを削いでしまう恐れがありますからね。
(※無論、ミステリ小説を読む際ならば、問題はありません)

 まずは、読んでみる。
 そうして、次は、
 (これくらいなら、私にも)
 (一冊だけなら、私にも)
 ”書ける”、と、思い込む。
 そうやって、作品が書かれることで、小説は、そのジャンルは、
広がっていくのでしょう。
 楽しみですね♪

 終わり。


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