働くのがつらいあなたへ
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1. 概要
今回のテーマは、最近読んだ本「残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?」
(中原淳+パーソル総合研究所 著書)を基に私なりに解析した内容となります。
私がこの本を読んだ目的は、長時間労働が根付いた日本で、いま話題の「働き方改革」が進んだときに「残業時間が減った先にあるもの」を知りたかったためです。結論から申し上げますと、
残業が減ると、健康と成長を得て長期間働ける。
ということだと私は解釈しました。我々のような日本の働く人たちにとっては仕事が「希望」であって、人生100年時代において80歳まで働けることが「希望の持てる人生」につながります。そのためには、長期間健康でいられること、常に新しいことを学び続けられる時間をもつことが最重要であり、残業が減ることでそのリターンが返ってくるということです。
では、本当に私たちの残業は減るのでしょうか?
「働き方改革」の現状をデータからみていきたいと思います。
2. 現在の残業の現実
まずは1970年~2014年の総実労働時間の推移から見てみましょう。
あれ?意外と総実労働時間は1970年(185時間/月)に比べたら2014年(150時間/月)はかなり短くなってますね。。。。
でもよく見ると、赤線のパートタイム労働者比率が右肩上がりになってます。
この辺りについて、もう少しデータを掘り下げて見てみましょう。
出典:厚生労働省 平成27年版労働経済の分析(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000096944.html)
やはり、パートタイム労働者抜きの一般労働者の労働時間だけでみると、ほとんど減っていません。労働時間の短いパートタイム労働者が増えただけなんですね。
ちなみに、パートタイム労働者の労働時間は右肩下がりに減っているようです。
出典:厚生労働省 平成27年版労働経済の分析(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000096944.html)
また、最新の勤労調査結果でも労働時間は横ばいですね。残業が減るのはまだまだ先になりそうです。
出典:厚生労働省 平成30年版労働経済の分析(https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/18/18-1.html)
3. 私たちは何歳まで働くの?
次は、少し視点を変えて、今後何歳まで働くことが求められるようになってくるのか。人生100年時代と言われる所以を見ていきたいと思います。次のグラフは平均寿命の推移と将来推計です。
出典:平成30年版高齢社会白書(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/zenbun/30pdf_index.html)
平均寿命は1950年時点では女性62歳、男性58歳だったのに対して、2016年時点では女性87歳、男性81歳と約25歳も平均寿命が延びています。
医療の発達ですかね。人間の寿命ってなに?としみじみ考えさせられます。
今後も寿命はさらに延びていくことが予想されており、2065年には女性91歳、男性85歳と推計されています。
さすがにいつかは上限がくるとは思いますが、皆さんが金さん銀さんがみたいになる時代が来る日も近いかもしれません、
また一方、少子化問題もあるため、2065年には15歳~64歳までの人数と65歳以上の人数がほとんど同じになると推計されています。
さらに日本の人口全体でも、現在約1.2億人のところが、2065年には約9000万人まで減ることが予想されています。
出典:平成30年版高齢社会白書(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/zenbun/30pdf_index.html)
このデータ通りになった場合、2065年においては65歳以上の人が働くことは必須となることは間違いなく、かなりの確率で80歳くらいまでは働くことが求められる時代になっているでしょう。そしてその時代には今のスマホやAIなどとは全く違うナニカが生まれており、おじいちゃんおばあちゃんになってもその変化に対応して、働ける能力が必要になっていることが容易に予想がつきます。
そのためにも、長期間健康でいられること、常に新しいことを学び続けることが最重要であり、もし残業が減らなければ、それらが達成できないリスクがどんどん高まります。
4. おわりに
今回の記事はここまでといたしますが、著書「残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?」では、残業をなくすにはどうしたらよいか?という対策にまで踏み込んで紹介されておりので、是非一度読んで見てください。
最後にもう一度、今回の残業学から得た学びを一言でいうと
残業が減ると、健康と成長を得て長期間働ける。
みなさん、今日も良い一日を。
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