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#105 膨張色と収縮色

色にはその明度の高さによって、実際のものよりも大きく見える膨張色と、実際のものよりも小さく見える収縮色があります。

赤、橙、黄色のような暖色系の色は膨張色、青、青緑のような寒色系の色は収縮色となり、最大の膨張色は白、収縮色は黒です。


皆さんは碁石が白と黒で大きさが異なることをご存知でしょうか。


ちなみに白が21.9mm、黒が22.2mmと、0.3mm黒の方が大きくなっています。白は黒よりも大きく見える色なので、大きさにこれくらいの差をつけると人の目には同じ大きさに見えるのです。

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オセロは白と黒が表裏になっているので、大きさに差を付けることができません。子供の頃、オセロでよく遊びましたが、白の方がなんとなく勝てる気がしていました。白星(勝ち)、黒星(負け)のイメージもあるかと思いますが、もしかしたら、白色が膨張して見えていた影響もあるのかもしれません。


これは、もちろん色についてのお話なので、デザインについてもとても重要な要素となります。

フランスの国旗は青、白、赤のいわゆるトリコロールカラーで構成されていますが、やはり膨張&収縮についても考慮されており、「青:白:赤=37:30:33」という比率になっています。

もちろん仕事で国旗をデザインする機会はありませんが、様々な企業のフラッグとなるロゴマークやブランド、パッケージのデザインをさせていただいています。

この膨張色&収縮色について、気にし過ぎることは必要ありませんが、競合を意識して、店頭での見え方等を考えるときに一つの判断材料として考えるべきと考えます。



追記:
イラストは某スポーツジム系企業のCMより。このCMの肝はトレーニングのBefore & Afterを劇的に見せることです。全員がそうではないのですが、分かりやすくBeforeでは白い衣服を、Afterでは黒い衣服を着させている場合があります(エドはるみさんとか)。色の膨張収縮を意識しているのかもしれません。
  

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